「グーゴルプレックス」の版間の差分
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グーゴルは、10<sup>79</sup>から10<sup>81</sup>と推定される[[観測可能な宇宙]]の全[[原子]]数や、8×10<sup>60</sup>と推定される[[ビッグバン]]から今までの時間を[[プランク時間]]単位で表した数よりも大きい。ビッグバンから今までの全ての時間における[[観測可能な宇宙]]の全原子の状態を1つずつとして考えると、約8×10<sup>140</sup>となりグーゴルより遥かに大きくなる。 |
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グーゴルプレックスは1の後にグーゴル個の0が続く数であるため、[[十進法]]で全てを書き下すのは、例え[[観測可能な宇宙]]の物質を紙とインクに変えても不可能である。 |
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[[TeX]]の1[[ポイント]]のフォントは0.3514598mmとほとんど読めないくらい小さいが、この大きさでこの数を書くと3.5×10<sup>96</sup>mの長さになる。宇宙の直径は7.4×10<sup>26</sup>mに過ぎないため、この長さは宇宙の直径の4.7×10<sup>69</sup>倍にあたる。またもし1秒に2文字の数字を書ける人がこの数を書き下すとすると、[[宇宙の年齢]]の1.1×10<sup>82</sup>倍の時間が必要となる。 |
[[TeX]]の1[[ポイント]]のフォントは0.3514598mmとほとんど読めないくらい小さいが、この大きさでこの数を書くと3.5×10<sup>96</sup>mの長さになる。宇宙の直径は7.4×10<sup>26</sup>mに過ぎないため、この長さは宇宙の直径の4.7×10<sup>69</sup>倍にあたる。またもし1秒に2文字の数字を書ける人がこの数を書き下すとすると、[[宇宙の年齢]]の1.1×10<sup>82</sup>倍の時間が必要となる。 |
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なお、宇宙の大きさについては、[[無限大]]も含めて諸説あり、[[宇宙のインフレーション|インフレーション]]後の宇宙の大きさとして出された物理学者[[レオナルド・サスキンド]]による解のひとつは、<math>10^{10^{10^{122}}}</math> m であり、これは、10のグーゴルプレックス乗光年よりも、はるかにでかい<ref>[http://arxiv.org/abs/hep-th/0610199 "Susskind's Challenge to the Hartle-Hawking No-Boundary Proposal and Possible Resolutions"]</ref><ref>[http://en.wikipedia.org/wiki/Orders_of_magnitude_(length) Orders of magnitude (length) - Wikipedia]</ref>。 |
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現実の世界ではグーゴルプレックスの値の例となるものを探すのは難しい。[[量子状態]]や[[ブラックホール]]の世界では、[[ドン・ページ]]は「太陽ほどの質量のブラックホールで情報が本当に失われるかどうかを実験的に確かめるとすると、ブラックホールが蒸発した後に10<sup>10<sup>76.96</sup></sup>倍の大きさが必要である」と述べている<ref>{{PDFlink|http://arxiv.org/pdf/hep-th/9411193}}</ref>。別の論文でページは、[[アンドロメダ星雲]]ほどの質量のブラックホールの[[状態量]]はグーゴルプレックス程度であるとも述べている<ref>[http://www.fpx.de/fp/Fun/Googolplex/GetAGoogol.html How to Get A Googolplex]</ref>。 |
現実の世界ではグーゴルプレックスの値の例となるものを探すのは難しい。[[量子状態]]や[[ブラックホール]]の世界では、[[ドン・ページ]]は「太陽ほどの質量のブラックホールで情報が本当に失われるかどうかを実験的に確かめるとすると、ブラックホールが蒸発した後に10<sup>10<sup>76.96</sup></sup>倍の大きさが必要である」と述べている<ref>{{PDFlink|http://arxiv.org/pdf/hep-th/9411193}}</ref>。別の論文でページは、[[アンドロメダ星雲]]ほどの質量のブラックホールの[[状態量]]はグーゴルプレックス程度であるとも述べている<ref>[http://www.fpx.de/fp/Fun/Googolplex/GetAGoogol.html How to Get A Googolplex]</ref>。 |
2012年2月19日 (日) 01:19時点における版
グーゴルプレックス (Googolplex) は1010100、すなわち10の(10の100乗)乗を表す数で、10googolや1の後に0を1グーゴル個つけることによっても表せる。
語源
1920年、アメリカ合衆国の数学者エドワード・カスナーの当時9歳の甥ミルトン・シロッタ (Milton Sirotta) がグーゴルという新語を作り、後に「1の後に疲れるまで0を書いた数」としてグーゴルプレックスという数を提案した。カスナーは「人によっていつ疲れるかという時間は異なる。プリモ・カルネラは持久力があるというだけでアルベルト・アインシュタインよりも良い数学者だということにはならない」として、これに正確な定義を与えた[1]。
大きさ
グーゴルは、1079から1081と推定される観測可能な宇宙の全原子数や、8×1060と推定されるビッグバンから今までの時間をプランク時間単位で表した数よりも大きい。ビッグバンから今までの全ての時間における観測可能な宇宙の全原子の状態を1つずつとして考えると、約8×10140となりグーゴルより遥かに大きくなる。
グーゴルプレックスは1の後にグーゴル個の0が続く数であるため、十進法で全てを書き下すのは、例え観測可能な宇宙の物質を紙とインクに変えても不可能である。 TeXの1ポイントのフォントは0.3514598mmとほとんど読めないくらい小さいが、この大きさでこの数を書くと3.5×1096mの長さになる。宇宙の直径は7.4×1026mに過ぎないため、この長さは宇宙の直径の4.7×1069倍にあたる。またもし1秒に2文字の数字を書ける人がこの数を書き下すとすると、宇宙の年齢の1.1×1082倍の時間が必要となる。
なお、宇宙の大きさについては、無限大も含めて諸説あり、インフレーション後の宇宙の大きさとして出された物理学者レオナルド・サスキンドによる解のひとつは、 m であり、これは、10のグーゴルプレックス乗光年よりも、はるかにでかい[2][3]。
現実の世界ではグーゴルプレックスの値の例となるものを探すのは難しい。量子状態やブラックホールの世界では、ドン・ページは「太陽ほどの質量のブラックホールで情報が本当に失われるかどうかを実験的に確かめるとすると、ブラックホールが蒸発した後に101076.96倍の大きさが必要である」と述べている[4]。別の論文でページは、アンドロメダ星雲ほどの質量のブラックホールの状態量はグーゴルプレックス程度であるとも述べている[5]。
純粋数学では、グーゴルプレックスはクヌースの矢印表記や多角形表記、コンウェイのチェーン表記などの方法で表される巨大数ほど大きくはないが 3↑↑4 や 1 0↑↑3 よりも大きい。もっと単純に、例えば
などと書くだけで容易にグーゴルプレックスよりも大きい数を表すことができる。これは別の表記法で610や10⇈6と書くことができる。また10のグーゴルプレックス乗も 10 ^ 10 ^ 10 ^ 100 と単純な方法で書くことが出来る。グーゴルプレックスを指数表記で書くと10 ^ 10 ^ 100 となる。
数学の列には急速に大きくなるものがある。例えばアッカーマン関数の第1項は1、第2項は22=4であるが、第3項は333となり7兆よりも大きくなる。グラハム数はさらに巨大になり、おそらく数学者が扱ったことのある最大の自然数である。
グーゴルプレックスは累乗を用いれば簡単に表すことができる。また巨大数を表す他の表示法によっても表せる。
その他
- カリフォルニア州サンタクララ郡マウンテンビューにあるGoogleの本社をGoogleplexという。
- アメリカ合衆国のバンドClutchは2002年にLive at the Googolplexというタイトルのアルバムをリリースした。
- バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3では、夢の中でクララという女性を亡くしたエメット・ブラウン博士が「クララは100万人に一人、10億人に一人、1グーゴルプレックス人に1人だった」と嘆くシーンがある。
関連項目
出典
- ^ Kasner, Edward (2001). Mathematics and the imagination. Mineola, NY: Dover Publications
- ^ "Susskind's Challenge to the Hartle-Hawking No-Boundary Proposal and Possible Resolutions"
- ^ Orders of magnitude (length) - Wikipedia
- ^ http://arxiv.org/pdf/hep-th/9411193 (PDF)
- ^ How to Get A Googolplex