母の地図

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

母の地図』(ははのちず)は、1942年9月3日公開の日本映画[1]。製作は東宝映画。サイズはモノクロスタンダード。時間は109分。

あらすじ[編集]

浅間山麓の名家・岸家も今は没落し、幾里野(きりの)たちは次男がいる東京へ引き揚げることになった。借家住まいであったが、家族揃っての生活が嬉しかった。空想家の長男・平吾は満洲で一旗あげようと、母に借金をして大陸へと旅立つ。ある日、三女・桐江を見染めた専務の令息が結婚を申し込む。悩みを知った次男の親友・北野は桐江のためにと身を引き、新京に行くことを決意する。それでも、桐江を東京駅のホームで待っていたが、失意の中、満洲へ旅立つ。ある夜、平吾から事業の目鼻がつき出し、男児も誕生したという電報が届く。幾里野は桐江に自分たちも満洲にいって生活を立て直そうという。ある晴れた朝、山野を走る列車に新しい希望に満ちた2人の姿があった。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

本編
脚本 植草圭之助
音楽 早坂文雄
撮影 中井朝一
美術 戸塚正夫
録音 下永尚
照明 平岡岩治
編集 長沢嘉樹
チーフ助監督 杉江敏男
現像 西川悦二
潤色、監督 島津保次郎
映像制作 東宝撮影所
配給 東宝映画

脚注[編集]

  1. ^ 赤川次郎は『三毛猫ホームズの談話室』(光文社文庫)の大林宣彦監督との対談で「怖いなと思うのは、今もそうかもしれないということです。あの映画を観た時に思ったんです。戦争は知らないうちに始まってしまうんだなと」語っている。「満州に行くのがハッピーエンドなんです」と驚いている。

外部リンク[編集]