小林宏晨
小林 宏晨(こばやし ひろあき、1937年7月11日 - )は、日本の法学者。専門は、ドイツ基本法(憲法)・国際法・安全保障関係法・比較憲法・EU法。学位は、法学博士(ヴュルツブルク大学・論文博士)。日本大学名誉教授。防衛法学会顧問。比較憲法学会名誉理事。オーストリア一等学術栄誉賞受賞、瑞宝中綬章受章。元秋田県上小阿仁村村長。
人物[編集]
秋田県上小阿仁村出身。秋田県立秋田高等学校卒業。上智大学を中退し、ヴュルツブルク大学、ジュネーヴ大学、パリ大学法学部博士課程でドイツ語、政治学、法学を学び、ヴュルツブルク大学では、アウグスト・フォン・デア・ハイテ教授に師事し、同大学から法学博士号取得。帰国後、上智大学法学部助手、上智大学外国語学部教授を経て、日本大学法学部教授に就任した。その他、慶應義塾大学大学院法学研究科などでも教鞭をとった[1]。
2006年(平成18年)9月5日に上小阿仁村村長選に立候補を表明し、2007年1月に住所を上小阿仁村に移し草の根運動を展開。2007年3月末をもって日本大学教授を退き、同年4月22日、24年ぶりの選挙戦となる上小阿仁村村長選に当選した。
村長就任後は大胆な政策を打ち出し注目を集めた。まず、原発の高レベル廃棄物処分場の誘致の検討を訴えたが、これは知事や村議会の反対で断念した。次に刑期を終えた人の職業教育施設の誘致。これも村内に慎重論があって中断し、村内に光ファイバーを敷設する計画は動き出したが、職員給与を一部カットした資金で雇用創出基金をつくる構想の方は、村長ら特別職給与の5%を原資に充てる内容に後退した[2]。
2011年、任期満了に伴う村長選挙に再び出馬するも落選。
2018年、国際勝共連合の創立50周年記念大会に代表世話人として挨拶。スパイ防止法制定、「家庭の価値」再生、スパイ防止法制定、日韓トンネル実現のための国民運動の必要性を訴えた[3]。
役職歴[編集]
- ボン大学客員教授
- 比較憲法学会理事長
- 防衛庁防衛研修所客員研究員
- 防衛学会理事
- 国際安全保障学会理事
- 防衛法学会理事
- 日独法学会理事
- 防衛施設庁中央審議会委員
- 日本学術会議推薦人
- 総務庁行政相談委員
- 日本能率協会国際部顧問
- 日独経済会議アドヴァイザー
- 日本戦略研究フォーラム政策提言委員
などを歴任。
受賞・受章[編集]
古稀記念論文集[編集]
- 『日本法学 小林宏晨教授古稀記念号-法と秩序をめぐる現代的課題-』(日本大学法学会)
著書[編集]
- 『自衛の論理』(泰流社)
- 『国防の論理-西ドイツの安全保障と憲法の関係-』(日本工業新聞社)
- 『東西体制比較』(振学社)
- ホセ・ヨンパルト『自然法と国際法』(未來社 訳書)
- 『良心の自由と国家』(政光プリプラン)
- ゲオルグ・イェリネック『一般国家学概論』(政光プリプラン 訳書)
- 『日本国憲法の平和主義』(政光プリプラン)
- 『共産主義の黒書考』(政光プリプラン)
- 『ドイツ憲法における「戦争」と「防衛」』(政光プリプラン)
- 『ドイツ連邦軍の海(域)外派遣』(政光プリプラン)
- 『補完原理:現代国家の成熟を目指して』(政光プリプラン)
- 『自衛権再考』(知識社 共著)
脚注[編集]
- ^ 『日本法学 小林宏晨教授古稀記念号-法と秩序をめぐる現代的課題-』(日本大学法学会)
- ^ 2010年5月13日 読売新聞
- ^ “創立50周年大会に議員・有識者ら500人が結集”. www.ifvoc.org (2018年11月13日). 2022年7月30日閲覧。
- ^ “平成29年春の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (PDF). 内閣府. p. 8 (2017年4月). 2023年2月27日閲覧。