寄生獣リバーシ
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寄生獣リバーシ | |
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ジャンル | SF、スリラー、ホラー、青年漫画 |
漫画:寄生獣リバーシ | |
原作・原案など | 岩明均 |
作画 | 太田モアレ |
出版社 | 講談社 |
掲載サイト | コミックDAYS(隔週金曜日配信) |
レーベル | アフタヌーンKC |
発表期間 | 2018年3月2日 - 2021年5月7日 |
巻数 | 全8巻 |
話数 | 全76話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
『寄生獣リバーシ』(きせいじゅうリバーシ、英語: Parasyte)は、原作:岩明均、作画:太田モアレによる日本の漫画。
2018年3月2日より講談社の「コミックDAYS」上で連載開始し[1][2]、2021年5月7日に連載終了した[3]。『寄生獣』のスピンオフ漫画[4]。
作品概要
[編集]岩明均の漫画「寄生獣」に登場した、人間でありながらパラサイト集団を率いるリーダーとなった広川市長に焦点を当て、その広川の息子・タツキを主人公にして、寄生獣で語られなかった裏側を描いている[4]。
原作「寄生獣」の主人公の泉新一は、数コマほどであるが登場するものの、後ろからのカットを多用して表情を見せず、セリフのない工夫がなされている。その他の登場人物やパラサイトたちは、本作においても登場しており、原作の「寄生獣」を補完する作品となっている。[独自研究?]
また、作品の性質上、原作を視聴していないと理解しづらい部分がある。たとえば、ラストの市役所での攻防戦は、その大半をカットして省略することで表現されている。[独自研究?]
あらすじ
[編集]- プロローグ
- ある日、目の前で親友たち2人を惨殺された主人公のタツキは、その快楽殺人犯になぜか気に入られて、命を奪われることなく見逃される……。その殺人犯の左手には、異形の怪物・パラサイトが寄生していた。
- 警察の事情聴取を終えて帰宅したタツキは、父親の書斎にあった「地図に記されていた場所」へと向かう。そこは「パラサイト達の食堂」であり、この地域のパラサイト達を束ねるリーダーこそが、タツキの父親である市議会議員・広川であった。
- 尾行していた刑事・深見の機転によって、タツキは窮地を救われたものの、相棒の刑事増田がパラサイトの襲撃により亡くなる。実際にパラサイトを目撃し、大量殺人事件との因果関係から広川に容疑を向ける深見は、パラサイトに復讐しようとするタツキを守ろうとする[5]。
- 序盤
- パラサイト集団の田宮良子は、複数のパラサイトを有する個体「五頭」の実験を開始。パラサイト達は、リーダーである広川を市長選に当選させて、この地域を「パラサイトの根城」にしようと目論んでいた。
- そんな中、タツキに片思いをしていた南真子が、快楽殺人犯・海老沢によって惨殺される。深見の新しい相棒・一ノ瀬は、従妹である真子の仇を討つべく、偶然に海老沢を見つけて、テレホンカードを使って指紋を取り、その後も尾行するが返り討ちにあって死亡する。その指紋から、先日発生した「喫茶店での殺人事件の容疑者」が浮かび上がる[6]。
- 中盤
- 街から旅に出る前に、海老沢はタツキの前に現れ、左手に宿るパラサイトを神と称して「スレドニ・ヴァシュタール様」と紹介し、タツキを警護していた刑事2人を惨殺する。無力さを痛感したタツキは、殺された刑事たちの拳銃を手に入れるが、深見によって拳銃を回収される。その後、海老沢を倒すための武器を得るべく、タツキは弓道部に入部する。
登場人物
[編集]主要人物
[編集]- タツキ / 広川樹
- 広川剛志の一人息子。高校2年生。親友2人を殺害され、自分に片思いしていた少女をパラサイトに殺害されたことから、復讐を誓う。
- 広川剛志
- タツキの父親で、市議会議員。タツキ曰く、万物を愛する博愛主義者。人間でありながらパラサイト集団を束ねるリーダーとなり、後に市長選で勝利して市長となる。
警察
[編集]- 深見
- 東福山警察署の中年刑事。タツキのことを疑って尾行していたが、次第にタツキと仲間意識を持つようになり、互いにパラサイトを倒そうと誓うようになる。
- 増田
- 東福山警察署の刑事で、深見の相棒。タツキを自宅に送る際にパラサイトの襲撃にあって、死亡する。その後、血痕は残っていたが、死体は行方不明となる。
高校の同級生
[編集]- 上杉一成
- タツキの親友の一人。冒頭、パラサイトによって惨殺される。一成の兄も同時に亡くなっている。
- 堀田亮平
- タツキの親友の一人。冒頭、パラサイトによって惨殺される。
- 朝河
- タツキのクラスメイトの快活な少女。南と一緒に学校から帰宅していた際に、パラサイトに襲われて南が亡くなり、自身だけが助かる。
- 南真子
- タツキに片思いしていたクラスメイトの眼鏡少女。朝河と一緒に学校から帰宅していた際に、パラサイトに襲われて亡くなる。
制作背景
[編集]中学生のころに友人から薦められて『寄生獣』を読み、ファンとなった太田モアレは、2016年にアンソロジー『ネオ寄生獣』に参加した[7]。畏れ多かったため、断ろうと考えたが、「今夜もEat it」の作品で参加[7]。アンソロジーについて岩明均は関与しておらず、作家が自由に執筆している[7]。同作がアンケートで上位だったことを機に、本作の連載が開始している[7]。本作では描かれなかった部分は想像して描いているため、「同人誌のような感覚とさえいえるかも」しれないと太田は話している[7]。
書誌情報
[編集]- 岩明均(原作) ・ 太田モアレ(作画) 『寄生獣リバーシ』 講談社〈アフタヌーンKC〉、全8巻
- 2018年8月8日発売[8]、ISBN 978-4-06-512428-4
- 2019年2月13日発売[9]、ISBN 978-4-06-514541-8
- 2019年9月11日発売[10]、ISBN 978-4-06-516973-5
- 2020年2月12日発売[11]、ISBN 978-4-06-518541-4
- 2020年7月8日発売[12]、ISBN 978-4-06-520121-3
- 2020年12月9日発売[13]、ISBN 978-4-06-521729-0
- 2021年5月12日発売[14]、ISBN 978-4-06-523223-1
- 2021年7月14日発売[15]、ISBN 978-4-06-524051-9
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “講談社6誌合同のマンガアプリ「コミックDAYS」が本格始動、アプリ版もリリース”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年7月8日). 2024年7月8日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 第1話 そこに還る少年”. コミックDAYS. 講談社 (2018年3月2日). 2024年7月8日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 第76話 そこに還る少年”. コミックDAYS. 講談社 (2021年5月7日). 2024年7月8日閲覧。
- ^ a b 田中裕 (2021年7月7日). “『寄生獣』はなぜ現代によみがえったのか? 時代を越えた“問い”を考察”. リアルサウンド. blueprint. 2024年7月8日閲覧。
- ^ コミックス 第1巻まで。
- ^ コミックス 第3巻まで。
- ^ “寄生獣リバーシ 1”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 2”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 3”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 4”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 5”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 6”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 7”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。
- ^ “寄生獣リバーシ 8”. 講談社. 2022年11月24日閲覧。