内山賢次
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内山 賢次(うちやま けんじ、1889年9月20日 - 1971年12月28日)は、日本の翻訳家。新潟県生まれ。正則英語学校中退。ダーウィン、シートンなど、科学系の読物を多数翻訳した。
『シートン動物記』は内山のライフワークとして評論社から刊行されたが、後に評論社とトラブルになり、評論社版は別の訳者にさしかえられた。内山は自身の訳を他の出版社から出版しようとしたが、その際、シートン自身の挿絵の権利がなく、絵を差し替えられた[1]。
著書
[編集]- 『動物ものがたり 1』(時代社) 1946
- 『市民随筆』(牧書房) 1948
- 『雪の上の足あと シートンと動物たち』(講談社、これからの少年少女のために) 1948
- 『たのしい動物誌』1・2・3(牧書房) 1948
- 『ビーグル号の博物学者 ダーヴィン』(伊藤書店、少年少女伝記読本) 1949
- 『市民随筆 続』(白揚社) 1949
- 『ゴンダの勇者 本当にあった動物奇談 世界動物談』(國民図書刊行会) 1951
- 『世界のたんけん』(小峰書店、小学生文庫) 1951
- 『シートン 愛の動物学者』(ポプラ社、偉人伝文庫) 1953
翻訳
[編集]- 『殺人者の悔恨』(トルストイ、洛陽堂) 1917
- 『トルストイの日記 青年時代』(洛陽堂) 1920
- 『ゴリキイの見たるトルストイ』(ゴリキイ、下出書店、新生会叢書) 1921
- 『チエホフの手紙』(洛陽堂) 1921
- 『ドストイエフスキー研究』(ロイド、下出書店) 1921
- 『エミール教育論』(ルーソー、洛陽堂) 1922
- 『マルクスからレニンまで』(ヒルキツト(Morris Hillquit)、二松堂書店、表現叢書) 1923
- 『科学史概論』(リツピー(Walter Libby)、岡邦雄共訳、春秋社) 1923
- 『四少女』(オルコット、春秋社、家庭文学名著選) 1923
- 『科学概論』(トムソン、アテネ書院) 1924
- 『人間不平等起原論』(ルツソー、太陽堂) 1924
- 『大なる飢ゑ』(ヨハン・ボイエル、アルス、アルス・ポピュラアー・ライブラリー) 1924
- 『結婚三部曲』(アルツイバアシエフ、アテネ書院) 1924
- 『倫理学 其の起源と発達』(ピーター・クロポトキン、アルス) 1925
- 『書翰・日記・公開状・雑纂 トルストイの恋文』(「全集14」トルストイ全集刊行会) 1925
- 『世界文学物語』(ジョン・マーシー、アルス) 1926
- 『思ひ出の記』(アレキサンダー・ヘルツェン、春秋社) 1926
- 『種の起原』(チヤールズ・ロバアト・ダーウィン、石田周三共訳、春秋社、世界大思想全集) 1927
- 『愛慾三部曲』(アルツイバアシエフ、春秋社) 1927
- 『社会学原理 / 社会学要論』(ギッディングス / ウオード、ディーレー、春秋社、世界大思想全集) 1929
- 『宇宙の謎』(ヘッケル、春秋社、春秋文庫) 1929
- 『グレート・ラヴ』(コロンタイ、アルス) 1930
- 『近代青年の叛逆』(ベン・リンジー、春秋社) 1930
- 『裸体礼讚』(パーメリー、万里閣書房) 1930
- 『結婚の破産』(V・F・カルヴァートン、春秋社) 1930
- 『夜歩く』(ジョン・ディクソン・カー、天人社) 1930
- 『ヴアン・ルーンの地理学』(厚生閣) 1933
- 『ヴイキングの末裔』(ヨハン・ボーイェル、春陽堂、世界名作文庫) 1933
- 『「ビーグル」号航海記』(ダーウィン、「全集1」白揚社) 1938。のち改造社、河出書房、新潮文庫、グーテンベルク21(電子書籍)
- 『野生動物記』(ハワード・エル・ヘステイングス、三笠書房、動物と自然シリーズ) 1939
- 『人間の由来』下(ダーウィン、石田周三共訳、「全集7」白揚社) 1939
- 『仔鹿物語』(フェリックス・ザルテン、三笠書房、動物と自然シリーズ) 1940
- 『世界文学五十講』(ジョン・メイシー、第一書房) 1940
- 『蒙古平原を横ぎる』(ロイ・チャップマン・アンドリューズ、育生社弘道閣、新日本圏叢書) 1941
- 『地中の宝の話』(ピーターシャム、フタバ書院成光館) 1942
- 『神秘島物語 科学探険』(ジュール・ヴェルヌ、フタバ書院成光館) 1942
- 『世界大戦回顧録』(ロイド・ジョージ、片岡貢・村上啓夫共訳、改造社) 1940 - 1942
- 『山の犬里の犬』(ターヒュン、フタバ書院成光館) 1943
- 『北洋出漁』(ヨハン・ボイエル、改造社、現代海洋文学全集5) 1941
- 『緑の魔術』(ケンリー、北隆館) 1944
- 『社會主義讀本』(トマス・カーカップ、牧書房) 1946.4
- 『自叙伝 宗教観と思い出』(ダーウィン、改造社、改造選書) 1949
- 『奇跡を生む動物たち』(G・エックシュタイン、トッパン) 1950
- 『蝋の都 ケンリー博物記』(ジュリー・クロッソン・ケンリー、岩崎書店) 1950
- 『地球の伝記』(ジョージ・ガモフ、白揚社) 1950
- 『世界文学史』(ジョン・メイシイ、新潮社) 1950
- 『人類解放物語 人類が考える権利をもとめた闘いの物語』(ヴァン・ルーン、三笠書房) 1951
- 『博物記』第1 - 第7(ケンリー、筑摩書房) 1951 - 1953、のち角川文庫
- 『地球の伝記』(ガモフ、白井俊明共訳、白揚社、新版ガモフ全集3) 1952
- 『働くものの世界史 時の初めから人間のしてきたことを無産者の立場から見た物語』(A・バートン、牧書房) 1952
- 『名馬スモーキー』(ウィル・ジェームズ、評論社、世界動物名作選) 1954
- 『人類発明文化史物語』(ヴァン・ルーン、河出書房、世界少年少女科学全集) 1955
- 『アフリカ・ジャングル動物記』(R・ダグモア、評論社、世界動物名作選) 1955
- 『これが象だ!』(H・オーベルヨハン、岩波新書) 1955
- 『アリの国探検記』(ケンリー、野々口重絵、実業之日本社、少年少女世界の本8) 1957、のち旺文社文庫
- 『星に生まれたもの』(ケンリー、立石鉄臣絵、実業之日本社、少年少女世界の本2) 1957、のち旺文社文庫
- 『蜜ばちの都』(ケンリー、野々口重絵、実業之日本社、少年少女世界の本18) 1958、のち旺文社文庫
- 『狂信の創造者スターリン』(イサド・ベイ、論争社) 1961
シートン関係
[編集]- 『動物記』(E・T・シートン、白揚社) 1937 - 1938
- 『動物手帖』(シートン、三笠書房、動物と自然シリーズ) 1941
- 『シートン自叙伝 芸術的博物学者の足跡』(シートン、白揚社) 1941
- 『シートン全集』第1 - 第7(シートン、評論社) 1951
- 『動物記』全18巻(シートン、評論社) 1952 - 1956、のち角川文庫
- 『シートン全集』第9 - 第18+別巻「動物記9/英雄犬サンタナ」(シートン、評論社) 1952 - 1958
- 『シートン動物記』第1 - 第8(シートン、新潮社) 1956 - 1957
- 『森のロルフ』(シートン、角川文庫) 1960
脚注
[編集]参考
[編集]- 文藝年鑑