コンテンツにスキップ

ルドルフ・ヒルファディング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルドルフ・ヒルファディング
Rudolf Hilferding
夫人と共に(1928年)
生年月日 1877年8月10日
出生地 オーストリア=ハンガリー帝国の旗 オーストリア=ハンガリー帝国レオポルトシュタット
没年月日 (1941-02-10) 1941年2月10日(63歳没)
死没地 フランスの旗 フランス国パリ
出身校 ウィーン大学
所属政党 ドイツ社会民主党

ドイツの旗 ドイツ国財務大臣
内閣 グスタフ・シュトレーゼマン内閣
在任期間 1923年8月13日 - 1923年10月

ドイツの旗 ドイツ国財務大臣
内閣 ヘルマン・ミュラー内閣
在任期間 1928年7月29日 - 1929年12月21日
テンプレートを表示

ルドルフ・ヒルファディングRudolf Hilferding1877年8月10日 - 1941年2月10日)は、オーストリア出身のドイツの政治家、マルクス経済学者。ドイツ社会民主党の理論的指導者。ウィーン大学医学部を出た医師であり、医業も生涯行っていた。

経歴

[編集]
Finanzkapital, 1923

主な業績

[編集]
  • 1904年には『ベーム・バヴェルクのマルクス批判』を発表し、ベーム・バヴェルクによるマルクス批判の反批判を行った。
  • 1910年『金融資本論』を著し、帝国主義段階へと入った資本主義経済の発展にたいしてマルクス経済学の観点からの分析を与えた[4]
  • 第一次大戦後、ワイマール共和国が成立すると、ドイツ独立社民党をへて、ドイツ合同社民党を結成し、さらにドイツ社民党へ合流、党理論誌『ゲゼルシャフト』の主筆として活躍し、社会主義への過渡期としての意味を持つ「組織資本主義」を主張し、ドイツ経済の合理化運動を理論づけた[5]

著書

[編集]
  • 『金融資本論』、林要訳、2分冊、弘文堂書房、1926年
    • 『金融資本論』、林要訳、上・下、大月書店、1952年
      • 『金融資本論』(改訂版)大月書店、上 1961年・下 1964年
    • 『新訳 金融資本論』、林要訳、全2巻、大月書店(国民文庫)、1984年
  • 『マルクス経済学研究――マルクス経済学前史ベーム・バウェルク批判』、玉野井芳郎・石垣博美共訳、法政大学出版局、1955年
  • 『金融資本論』、岡崎次郎訳、上・中・下、岩波書店(岩波文庫)、1955年
  • 『現代資本主義論』、倉田稔上条勇共訳、新評論、1983年
  • 『ナチス経済の構造分析』、倉田稔訳、新評論、1992年

参考文献

[編集]
  • 飯田裕康・鈴木芳徳・野田弘英・高山満 共著『ヒルファディング金融資本論入門』有斐閣<有斐閣新書>、1977年。
  • A・シュタイン『ヒルファディング伝――ナチズムとボルシェヴィズムに抗して』倉田稔訳、成文社、1988年。
  • 上条勇『ルドルフ・ヒルファディング――帝国主義論から現代資本主義へ』御茶の水書房、2011年。
  • 倉田稔『ルードルフ・ヒルファディング研究』成文社、2011年。

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 河野裕康『ドイツの賠償および通貨問題とヒルファディング』
  2. ^ 河野裕康『ドイツ1920年代半ばのヒルファディングの景気政策と調査及び経済体制論』
  3. ^ 林健太郎『ワイマル共和国 ヒトラーを出現させたもの』中公新書。148-150p
  4. ^ レーニン『資本主義の最高の段階としての帝国主義』、『レーニン全集』第22巻、大月書店、1957年、224ページ
  5. ^ 上条勇『ヒルファディングの「組織された資本主義」論』

外部リンク

[編集]