メルセデスEQ
種類 | サブブランド |
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業種 | 自動車 |
設立 | 2016年 |
事業地域 | 世界 |
製品 | |
親会社 | Mercedes-Benz |
ウェブサイト | Mercedes-EQ |
メルセデスEQ(Mercedes-EQ)は、電気自動車(BEV)を専門に取り扱う、メルセデス・ベンツのサブブランド。なお、スマートEQ(Smart-EQ)についても、本稿で述べる。
最初のモデルは、2016年のパリモーターショーで、「ジェネレーション EQコンセプト」としてプレビューされた[1]。2024年現在、8車種が展開されている。
EQファミリーの最初のモデルであるEQCは、2018年にスウェーデンのストックホルムで開催された、特別イベントで発表された。
概要
[編集]2022年までに、10車種のEQモデルを設計・製造する予定である。[2]これらはすべて、BEV専用のプラットフォームに基づき、モジュール化が図られ、あらゆるタイプの車両用に構成するという[3][4]。なお、10車種のうち、3車種はSmartブランドより展開される[5]。
ダイムラーAGのディーター・ツェッチェ会長(当時)は、EQブランドについて、2025年までに、同社の世界売上の15%から25%を占めることを目標としており、「インフラストラクチャと、顧客の好みの継続的な開発」を掲げている[3]。BEVプログラムの開発を監督する、ダイムラーのユルゲン・シェンク取締役は、エネルギー密度の電池技術ついて、2010年から2016年の水準から、2025年までには、年間約14%になるよう改善していくことを目指すと述べている。
ダイムラーAGは、生産目標を達成するため、グローバルなバッテリー生産の資本拡張プロジェクトに、1億ユーロ[3][6]投資する予定である。また、リチウムイオンバッテリーの大半は、ドイツ・Kamenz工場にある、ACCUmotive子会社の施設で製造される[2]。これらは、BEVの設計・開発のために投資された、同社最大の100億ユーロを活用した一部分である[5]。
EQシリーズ
[編集]メルセデスEQ
[編集]- EQA(H243)- 2020年に登場[7]。2017年のフランクフルトモーターショーで発表された、コンセプトEQAの市販版である。GLA(H247)をベースとしている。一充電あたりの航続可能距離は、590kmである。
- EQB(X243)- 2020年に登場。GLB(X247)をベースとしている。一充電あたりの航続可能距離は、560kmである 。
- EQC(N293)- 2018年に登場。「ジェネレーション EQコンセプト」の製品版であり、市販化された、最初のEQモデルである[3]。GLC(X253)をベースとしている。 全輪駆動(4MATIC)で、前車軸と後車軸に1つずつ、計2つの電気モーターを搭載している[1]。最高出力は300 kW (402 hp) 、最大トルクは765 N⋅m (564 lb⋅ft)となる。 バッテリーは床置きで、一充電あたりの航続可能距離は、450 km (280 mi) である。2023年に生産終了。
- EQE(V295)- 2022年に登場[8]。Eクラス相当のBEVとなる。「MEAプラットフォーム」をベースとする2番目のモデルであり、一充電あたりの航続可能距離は、624kmである[9]。
- EQE SUV(X294)- 2023年に登場。EQEのSUV版であり、一充電あたりの航続可能距離は、530kmである[10]。
- EQS(V297)- 2020年に登場。2019年に発表された、ビジョンEQSの市販版である。Sクラス相当のBEVとなる。セダン型かつ、BEV専用の「MEAプラットフォーム」に基づく、最初のEQモデルである [11] [12]。一充電あたりの航続可能距離は、700kmである。
- EQS SUV(X296)- 2023年に登場。EQSのSUV版であり、一充電あたりの航続可能距離は、590kmである。
- EQV(W447、日本未導入)- 2020年に登場。2019年のジュネーブ国際モーターショーで発表された、コンセプトEQVの市販版である。Vクラス(W447)をベースとしている。100kWhのリチウムイオンバッテリーが搭載され、一充電あたりの航続可能距離は、400kmである [13]。
- EQT(W420、日本未導入)- 2022年に登場。2021年に発表された、コンセプトEQTの市販版である。シタン(W420)およびTクラスをベースとしている。一充電あたりの航続可能距離は、280kmである。
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EQA(H243)
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EQB(X243)
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EQC(N293)
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EQE(V295)
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EQE SUV(X294)
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EQS(V297)
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EQS SUV(X296)
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EQV(W447)
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EQT(W420)
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コンセプトEQA
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ジェネレーション EQ
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ビジョンEQS
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コンセプトEQT
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コンセプトEQG
スマートEQ
[編集]2018年3月、既存の内燃機関モデルをベースに電動化した、3車種が発表された[14] 。2020年、内燃機関モデルの販売を全て終了し、完全なBEV専用ブランドへ移行した。その後、2022年、ブランド初のBEV専用モデルとなる、コンパクトSUV「#1」が登場した[15]。
2024年現在、全てのモデルが、日本未導入である。
- スマート EQ フォーツー
- スマート EQ フォーツー カブリオ
- スマート EQ フォーフォー
- スマート #1
- スマート #3
- スマート #5
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EQ フォーツー
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EQ フォーフォー
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#1
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#3
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コンセプト #5
EQハイブリッド
[編集]EQモデルに加えて、EQブランドは、48Vのマイルドハイブリッドシステム(BSG)を搭載する、内燃機関モデルに「EQブースト」の名を付与した。さらに、2018年末から発売された、第3世代のプラグインハイブリッド(PHEV)モデルに「EQ Power」バッジを着用した [14]。
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EQ Power
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EQ Power
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EQ Power(バッジ)
販売
[編集]内燃機関モデル同様、既存のディーラー(メルセデス・ベンツ正規販売店)で取り扱われる。
2022年12月6日、世界初のメルセデスEQ専売拠点となる「メルセデスEQ 横浜」がオープンした[16]。しかし、2024年8月1日、「メルセデス・ベンツ 横浜中央」へ改称され(運営元は変わらず)、専売拠点ではなくなった[17]。
2023年10月6日、都内初となる「メルセデスEQ 青山」がオープンした。横浜に続く、国内2店舗目の専売拠点となる[18]。
商標
[編集]2017年3月、中国の自動車メーカー・奇瑞汽車(Chery)は、 QQ3シティカーの電気バージョンに「eQ」という名前を使用していたため、「EQ」の名称使用に関して、2015年以降、中国国家商務省の商標局に、苦情を申し立てた [19]。この論争は、2017年7月に解決され、奇瑞は、数値モデルで「eQ」を使用し、メルセデスは、アルファベットモデルで「EQ」を使用する権利を保持した [20]。
また、ジェネシス・モーターズは、韓国市場で「EQ900」を使用していたが、フェイスリフトに伴って、車名を「G90」に変更したため、論争にはならなかった。
現在、メルセデス・ベンツは、EQA、EQB、EQE、およびEQSという用語を商標登録している [21]。
関連項目
[編集]参照資料
[編集]- ^ a b Hall, Emme (29 September 2016). “Mercedes-Benz jump starts new EQ brand with Generation EQ concept”. CNet. 28 November 2016閲覧。
- ^ a b Behrmann, Elizabeth (29 March 2017). “Mercedes hastens electric-car shift as combustion era fades”. Bloomberg 1 August 2017閲覧。
- ^ a b c d Bubbers, Matt (8 November 2016). “For decades the future of electric vehicles has seemed a few years away”. The Globe and Mail 28 November 2016閲覧。
- ^ Savov, Vlad (29 September 2016). “Mercedes launches EQ brand with electric SUV concept”. The Verge. 28 November 2016閲覧。
- ^ a b “Daimler to invest 10 billion euros in electric vehicles - paper”. Reuters. Yahoo! News. (25 November 2016) 28 November 2016閲覧。
- ^ Vijayenthiran, Viknesh (31 October 2016). “Mercedes will launch 10 electric cars by 2025”. The Christian Science Monitor 28 November 2016閲覧。
- ^ Kable, Greg (7 September 2017). “Mercedes EQ A electric hatchback previewed ahead of Frankfurt”. Autocar. 16 October 2017閲覧。
- ^ “Mercedes to launch EQ saloon instead of electric C-Class”. Autocar. 2019年10月5日閲覧。
- ^ “Mercedes-Benz to launch EQE electric saloon in 2022”. www.autocar.co.uk. Autocar. 2019年10月5日閲覧。
- ^ “メルセデス、EVの新型SUVを発表-テスラ「モデルY」に対抗”. Bloomberg. 2022年10月17日閲覧。
- ^ “Mercedes-Benz to launch ultra-luxurious EQ S electric saloon in 2020”. Autocar. 2019年10月5日閲覧。
- ^ “Mercedes EQ S to be flagship in £9bn electric model blitz”. www.autocar.co.uk. Autocar. 2019年10月5日閲覧。
- ^ Gitlin, Jonathan (5 March 2019). “Mercedes-Benz debuts EQV electric van at the Geneva auto show”. Ars Technica 5 March 2019閲覧。
- ^ a b “Mercedes to launch 10 all-electric models by 2022”. Auto Express. 2019年10月5日閲覧。
- ^ “スマート「#1」世界初公開! EV専業ブランドになった新生スマート第1弾はSUV型EVで登場”. くるまのニュース. 2024年10月10日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2022年12月6日). “メルセデス・ベンツ、世界初のメルセデス EQ専売拠点「メルセデス EQ 横浜」オープン 日本未導入の「EQS SUV」がお目見え”. Car Watch. 2022年12月11日閲覧。
- ^ “横浜中央(旧・EQ横浜)【名称変更のお知らせ】”. 株式会社シュテルン世田谷. 2024年10月10日閲覧。
- ^ “都内初の電気自動車専用ショールーム 「メルセデスEQ青山」をオープン”. メルセデス・ベンツ日本合同会社. 2024年10月10日閲覧。
- ^ Spring, Jack (23 March 2017). “China's Chery files trademark complaint against Mercedes over green car brand”. Reuters. 1 August 2017閲覧。
- ^ Pleskot, Kelly (17 July 2017). “Mercedes-Benz cleared to use EQ name for electric cars”. Motor Trend. 1 August 2017閲覧。
- ^ James Gilboy (16 May 2018). “Daimler Files Tsunami of Trademarks in Advance of 'EQ' EV Debut”. The Drive. 20 September 2018閲覧。
外部リンク
[編集]- メルセデス・ベンツのジェネレーションEQ
- 電動モビリティ:メルセデス・ベンツがスイッチをひっくり返します:ジェネレーションEQ –ダイムラーAGでモビリティを再訪
- Behrmann, Elisabeth (29 September 2016). “Mercedes EQ Brand Plans 10 Models to Take on Tesla”. Bloomberg 28 November 2016閲覧。
- Priddle, Alisa (29 September 2016). 「ジェネレーションEQエレクトリックSUVコンセプトは、ダイムラーが計画したものを最初に見ることです」 。 モータートレンド 。 2017年1月4日検索 。
- "Mercedes-Benz Energy Storage enters the U.S." (Press release). PR Newswire. 2 November 2016. 2016年11月28日閲覧。