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ブラジルヘビクビガメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブラジルヘビクビガメ
ブラジルヘビクビガメ
ブラジルヘビクビガメ
Hydromedusa maximiliani
保全状況評価[a 1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 曲頸亜目 Pleurodira
: ヘビクビガメ科 Chelidae
: ナンベイヘビクビガメ属
Hydromedusa
: ブラジルヘビクビガメ
H. maximiliani
学名
Hydromedusa maximiliani
(Mikan, 1820)
シノニム

Emys maximiliani Mikan, 1820 Chelodina flavilabris
Dumeril & Bibron, 1835
Hydromedusa subdepressa
Gray, 1854

和名
ブラジルヘビクビガメ
英名
Brazilian snake-necked turtle
Maximilian's snake-necked turtle

ブラジルヘビクビガメ学名Hydromedusa maximiliani)は、ヘビクビガメ科ナンベイヘビクビガメ属に分類されるカメ。ナンベイヘビクビガメ属の模式種

分布

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ブラジル南東部[1][2][3]固有種

形態

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最大甲長21センチメートル[1][2][3]背甲は扁平で[1]、上から見ると楕円形[2][3]椎甲板にはあまり発達しない瘤状の盛り上がり(キール)がある[1][2][3]。背甲の色彩は暗褐色[2][3]腹甲の左右の甲板の継ぎ目のうち、左右の腹甲板の継ぎ目の長さ(間腹甲板長)が最も短い[3]。腹甲の色彩は淡黄色一色[2][3]

口角に左右に1つずつ突起がある[2][3]。頭部背面の色彩は暗黄色で、腹面は白や淡黄色一色[2][3]

幼体は腹甲の色彩が暗褐色で、背甲と腹甲の継ぎ目(橋)や腹甲の外縁のみ淡黄色[2][3]

生態

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主に山地丘陵を流れる底質が岩で流れの澄んだ細流に生息するが、底質が泥の止水域に生息することもある[2][3]。水中にある落ち葉が溜まった岩の割れ目などに潜り込んでいることが多い[2][3]

食性は動物食で、昆虫甲殻類環形動物魚類、両生類の幼生などを食べる[1][2][3]

人間との関係

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分布や生息環境が限定的なため生息数は多くないと考えられている[2][3]。ブラジルは野生動物の輸出が厳しく規制されている[3]

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。日本では2004年に初めて確実な輸入例がある[1][3]

参考文献

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  1. ^ a b c d e f 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1 アメリカ大陸のミズガメ』、誠文堂新光社2005年、76、140頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ2 アマゾン』、講談社2001年、168-169頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 安川雄一郎 「CLOSE UP CREEPERS -注目の爬虫両生類-」『クリーパー』第25号、クリーパー社、2004年、96-97、106頁。

関連項目

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外部リンク

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  1. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Tortoise & Freshwater Turtle Specialist Group 1996. Hydromedusa maximiliani. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.