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ヘビクビガメ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヘビクビガメ科
生息年代: アルビアン-現世
マックウォーリーマゲクビガメ
マックウォーリーマゲクビガメ Emydura macquarii
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 曲頸亜目 Pleurodira
: ヘビクビガメ科 Chelidae
学名
Chelidae
Gray, 1825[1]
英名
Austro-South American side-neck turtles[2]

ヘビクビガメ科(ヘビクビガメか、学名:Chelidae)は、爬虫綱カメ目に含まれ現生している[2]。本科はオーストラリアニューギニアインドネシアの一部、そして南アメリカ大陸の大部分に分布している。白亜紀にまで遡る重要な化石記録を持つ大型のカメの科である。この科は完全にゴンドワナ大陸に起源を持ち、現生種も化石種もゴンドワナ大陸以外では一切発見されていない[3]

分布

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南アメリカ大陸の大部分、インドネシアニューギニア島ロテ島)、オーストラリア東ティモールパプアニューギニア(ニューギニア島)に分布している[3][4][5][6][7]

形態

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最大種はコウヒロナガクビガメで最大甲長48センチメートル[6]。最小種はクビカシゲガメで最大甲長14センチメートル[5][7]。多くの種で項甲板がある[6]。胸骨板と腹骨板の間にある骨甲板(中骨板、間腹骨板)がない[6][8] 。腹甲に蝶番がある分類群はいない[8]

ナガクビガメ属ナンベイヘビクビガメ属マタマタ属のように頸部が長い分類群もいるが、カエルガメ属マゲクビガメ属などのように頸部が短い分類群もいる[7]。方形頬骨はなく、下顎には板状骨がある[6][8]

分類

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分類・和名は中井(2021)を参考[9]

生態

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一部は汽水域にも生息する種もいるが、主に淡水域に生息する[7]。少なくとも現生種には陸棲種は存在せず、半水棲や完全水棲[7]。完全水棲種の中でも急流に生息するハヤセガメは総排泄口にある粘膜嚢を使ってガス交換を行い、空気呼吸を行うことがないため産卵を除いて呼吸のために水面に上ることもまれ[7]。主に恒常的な水場に生息するが、クビカシゲガメやマルナガクビガメなどは乾季になって水場が干上がると休眠する[4][7]

食性は動物食もしくは雑食[6]。頸部の長い種は動物食で、通りかかった獲物を頸部を素早く伸ばして捕食する傾向がある[7]。頸部の短い種では例として属のように幼体は雑食だが成体は植物食のような種もいる[5]

繁殖形態は卵生。主に陸上に卵を産むが、チリメンナガクビガメの少なくとも一部個体群は浅い水中でも卵を産む[4]

人間との関係

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開発による生息地の破壊、人為的に移入された動物による捕食、ペット用の乱獲などにより生息数が減少している種もいる。

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。

画像

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参考文献

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  1. ^ Gray, J. E. (1831). Synopsis Reptilium Or Short Descriptions of the Species of Reptiles. Part 1. Cataphracta, Tortoises, Crocodiles, and Enaliosaurians. London. 85 pp.
  2. ^ a b Obst, Fritz Jurgen (1998). Cogger, H. G.; Zweifel, R. G.. eds. Encyclopedia of Reptiles and Amphibians. San Diego: Academic Press. pp. 111–112. ISBN 0-12-178560-2 
  3. ^ a b Georges, A. & Thomson, S. (2006). "Evolution and Zoogeography of Australian freshwater turtles". In: Merrick, J. R.; Archer, M.; Hickey, G. & Lee, M. (eds.) Evolution and Zoogeography of Australasian Vertebrates. Sydney: Australia.
  4. ^ a b c 柴田弘紀 「ナガクビガメ総覧」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社2006年、6-52頁。
  5. ^ a b c 柴田弘紀 「カブトガメ総覧 前編(Wollumbina属編)」『エクストラ・クリーパー』No.3、誠文堂新光社、2008年、82-97頁。
  6. ^ a b c d e f 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、97頁。
  7. ^ a b c d e f g h 安川雄一郎 「曲頸類総覧 (前編)」『クリーパー』第20号、クリーパー社、2003年、18-23頁。
  8. ^ a b c d 安川雄一郎 「曲頸類総覧 (後編)」『クリーパー』第26号、クリーパー社、2005年、18-39頁。
  9. ^ 中井穂瑞領『ディスカバリー 生き物・再発見 カメ大図鑑 潜頸亜目・曲頸亜目 水棲種と陸棲種の分類・進化・形態・生態・法律・飼育・繁殖などを解説』誠文堂新光社、2021年、286頁。

関連項目

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