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ハマド・ビン・ジャーシム・ビン・ジャブル・アール=サーニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハマド・ビン・ジャーシム・ビン・ジャブル・アール=サーニー
حمد بن جاسم بن جبر آل ثاني
サーニー家
ハマド・ビン・ジャーシム・ビン・ジャブル・アール=サーニー
(2011年3月)

出生 (1959-08-30) 1959年8月30日(65歳)
カタールドーハ
配偶者 ジャワーヒル・ビント・ファハド・ビン・ムハンマドド・アール=サーニー
  ヌーラ・ビント・アブドルアズィーズ・ビン・アブドッラー・アッ=スバイイー
子女
父親 ジャーシム・ビン・ジャブル・アール=サーニー
宗教 イスラム教スンナ派
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ハマド・ビン・ジャーシム・ビン・ジャブル・アール=サーニー
حمد بن جاسم بن جبر آل ثاني
出身校 カイロ大学

在任期間 2007年4月3日 - 2013年6月25日
首長 ハマド・ビン・ハリーファ・アール=サーニー

カタールの旗 カタール国外相
在任期間 1992年9月1日 - 2013年6月25日
首長 ハマド・ビン・ハリーファ・アール=サーニー
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ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンと。クレムリンにて。
世界経済フォーラムでの演説。2009年5月15日

シャイフハマド・ビン・ジャーシム・ビン・ジャブル・アール=サーニーアラビア語: حمد بن جاسم بن جبر آل ثاني, ラテン文字転写: Ḥamad bin Jāsim bin Jabr Āl Thānī, 文語アラビア語発音:ハマド・ビン・ジャースィム・ビン・ジャブル・アール・サーニー、口語発音風英字表記例:Hamad bin Jassim bin Jaber Al Thani、1959年8月30日 -)は、カタールの王族、政治家実業家。同国首相、外相を歴任した。第2代ハーキムムハンマド・ビン・サーニー英語版の曾孫にあたる。日本語メディアでは「ハマド・ビン・ジャシム」と表記されることが多い[1]

経歴

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1959年、ジャーシム・ビン・ジャブル・アール=サーニーの五男としてドーハに生まれる。

1981年カイロ大学を卒業[2]

1982年から1989年まで自治問題・農業大臣室長。1989年7月18日に自治問題・農業大臣に就任し、1990年5月14日からは水資源・電力副大臣を兼任。1992年9月1日に外務大臣となり、2003年9月1日から第一副首相を兼任し、2007年4月3日には首相に就任した[3]

2013年6月25日、首長ハマド・ビン・ハリーファ・アール=サーニーの退位に伴って首相・外相を退任した。

同年7月にはソブリン・ウエルス・ファンドカタール投資庁CEOの職も退任した[4]

2022年6月に、2011年から2015年にかけて、イギリスチャールズ3世(当時皇太子)へ約300万ユーロを現金で譲渡したことを『サンデー・タイムズ』が報じた。皇太子の慈善財団の寄付金として、対談時や皇太子の私的な会合など3回にわたり譲渡していたとされている。イギリス王室は適切なプロセスで処理されたと説明し、同紙も明確な違法性は無いとしている[5]

評価

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近年、カタールはレバノンの国内対立解消やダルフール紛争の和平仲介[6]チャドスーダン間の対立解消[7]をはじめとする地域の諸問題解決において存在感を示しているが、ハマドの存在は大なるものがあり、『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれたことがある[8]

また、2009年に発表された『フィナンシャル・タイムズ』の「世界の針路を決める50人」の一人にも選ばれた[9]

脚注

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  1. ^ “<新興国eye>カタール、エジプトに1兆4000億円投資へ”. モーニングスター. (2012年9月7日). https://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsGlobalDetailAction.do?rncNo=797206 2022年9月21日閲覧。 
  2. ^ ハマド・ビン・ジャーシム首相兼外務大臣略歴”. 外務省 (2007年8月). 2013年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月8日閲覧。
  3. ^ Prime Minister and Minister of Foreign Affairs” (英語). カタール外務省英語版. 2013年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月8日閲覧。
  4. ^ “Qatar Investment Authority gets new CEO” (英語). Pensions & Investments. ブルームバーグ. (2013年7月2日). https://www.pionline.com/article/20130702/ONLINE/130709959/qatar-investment-authority-gets-new-ceo 2022年9月21日閲覧。 
  5. ^ Nagasaka, Yoko (2022年6月30日). “チャールズ皇太子、カタールの元首相から4億円の現金をもらったことが発覚  王室関係者は「今後はやらない」”. ELLE. https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a40461902/prince-charles-accepted-3-million-cash-220630/ 2022年9月21日閲覧。 
  6. ^ カタールにおけるダルフール和平会合の開催について』(プレスリリース)外務省、2009年2月13日https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/21/2/1187958_1092.html2022年9月21日閲覧 
  7. ^ “Chad and Sudan agree to end feud” (英語). アルジャジーラ. (2009年5月4日). https://www.aljazeera.com/news/2009/5/4/chad-and-sudan-agree-to-end-feud/ 2022年9月21日閲覧。 
  8. ^ Erdogan, Recep Tayyip (2012年4月18日). “The World's 100 Most Influential People: 2012 - Hamad bin Jassim bin Jaber al-Thani” (英語). TIME. http://content.time.com/time/specials/packages/article/0,28804,2111975_2111976_2112001,00.html 2022年9月21日閲覧。 
  9. ^ ライオネル・バーバー (2009年3月18日). “世界の針路を決める50人 資本主義の未来は――フィナンシャル・タイムズ(1)”. 翻訳gooニュース. フィナンシャル・タイムズ. オリジナルの2014年3月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140302000636/http://news.goo.ne.jp/article/ft/business/ft-20090318-01.html 2012年9月8日閲覧。 

外部リンク

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先代
アブドッラー・ビン・ハリーファ・アール=サーニー
カタールの旗 カタール首相
2007年 - 2013年
次代
アブドッラー・ビン・ナーセル・ビン・ハリーファ・アール=サーニー
先代
ムバーラク・ビン・アリー・アール=ハーティル
カタールの旗 カタール外務大臣
1992年 - 2013年
次代
ハーリド・ビン・ムハンマド・アル=アティーヤ