ジ・エンプティ・フォックスホール
『ジ・エンプティ・フォックスホール』 | ||||
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オーネット・コールマン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1966年9月9日 ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1][2] | |||
ジャンル | フリー・ジャズ | |||
時間 | ||||
レーベル | ブルーノート・レコード | |||
プロデュース | フランシス・ウルフ[1][2] | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
オーネット・コールマン アルバム 年表 | ||||
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『ジ・エンプティ・フォックスホール』(The Empty Foxhole)は、アメリカ合衆国のフリー・ジャズ・ミュージシャン、オーネット・コールマンが1966年に録音・発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]当時10歳であったオーネットの息子デナード・コールマンがドラムスを担当しており、デナードは後に、父オーネットが率いるバンド「プライム・タイム」の正式ドラマーとなった[3]。オーネットは本作で、アルト・サクソフォーンだけでなくトランペットとヴァイオリンも演奏しており、「サウンド・グラヴィテーション」は、オーネットが公式な録音としては唯一、ヴァイオリンに専念した曲である[4]。本作でベースを弾いたチャーリー・ヘイデンは、公式な録音としてはアルバム『フリー・ジャズ』(1960年12月録音)以来約6年ぶりに、オーネットのサイドマンを務めた[1]。
ジャケットに使用された絵はオーネット自身が描いた[2]。
評価
[編集]オーネットと共演経験のあるフレディ・ハバードは、ブラインド・フォールド・テストで本作を聴いた際、デナードのドラムスの演奏に関して「ちびっ子がふざけているようだ」とコメントした[4]。また、マイルス・デイヴィスがブラインド・フォールド・テストを行った際には、オーネットのトランペット演奏をドン・チェリーと思ったという[4]。
スティーヴ・ヒューイはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「彼の作品の中でも、特に好奇心をそそる物の一つ」「デナードの手によるムラっ気のある打楽器は、決して支離滅裂になっておらず、彼の『意識の流れ』から溢れ出るアイディアは、父およびベーシストのチャーリー・ヘイデンと共に、驚くほど良い状態を保っている」と評している[5]。また、ロバート・スペンサーはAll About Jazzにおいて「ここでのオーネットのアルト演奏は、いつもより簡素である」「オーネット・コールマンは伝統的なミュージシャンでないが、決して悪いアルバムは作らないだけの音楽的才能に恵まれている」と評している[4]。
収録曲
[編集]全曲ともオーネット・コールマン作曲。
- グッド・オールド・デイズ - "Good Old Days" - 6:50
- ジ・エンプティ・フォックスホール - "The Empty Foxhole" - 3:20
- サウンド・グラヴィテーション - "Sound Gravitation" - 7:17
- フリーウェイ・エクスプレス - "Freeway Express" - 8:18
- フェイスフル - "Faithful" - 7:05
- ジグ・ザグ - "Zig Zag" - 5:59
参加ミュージシャン
[編集]- オーネット・コールマン - アルト・サクソフォーン(on #1, #5, #6)、トランペット(#2, #4)、ヴァイオリン(#3)
- チャーリー・ヘイデン - ダブル・ベース
- デナード・コールマン - ドラムス
脚注
[編集]- ^ a b c “Ornette Coleman Discography”. Jazz Discography Project. 2020年3月15日閲覧。
- ^ a b c Ornette Coleman - The Empty Foxhole (1966, 'New York' label, Vinyl) | Discogs
- ^ Henderson, Alex. “Denardo Coleman - Biography & History”. AllMusic. 2020年3月15日閲覧。
- ^ a b c d Spencer, Robert (1997年4月1日). “Ornette Coleman: The Empty Foxhole album review”. All About Jazz. 2020年3月15日閲覧。
- ^ Huey, Steve. “The Empty Foxhole - Ornette Coleman”. AllMusic. 2020年3月15日閲覧。