グループCN

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グループCNは、自動車レースに使用する国際自動車連盟(FIA)認定の競技車両のカテゴリーの1つで、「プロダクションスポーツカー」と定義される。1990年代初頭に導入された。グループCNは、主にヒルクライムスポーツカーレースシリーズで見られるカテゴリーである。グループCMというFIA非公認であるがグループCNと関係が近いクラスも存在する。

主なレース・シリーズ[編集]

グループCNは、様々な選手権に採用されている。多くの選手権は、ラディカル・ユーロピアン・マスターズV de V・スポーツの様に、独自のルール変更を行なっている。

FIA欧州ヒルクライム選手権[編集]

詳細はFIA欧州ヒルクライム選手権を参照。

グループCNが参加する代表的なシリーズであり、グループが設置される根拠ともなっている。

ラディカル・ユーロピアン・マスターズ[編集]

ラディカル・ユーロピアン・マスターズはヨーロッパのワンメイクのレース選手権。ラディカル・レーシングカーズ製のラディカル・SR8ラディカル・RXCおよびラディカル・SR3にそれぞれクラスの選手権を懸けて行われる。

スピード・ユーロシリーズ[編集]

スピード・ユーロシリーズイギリスを本拠とするオープンなスポーツカーレース選手権。ホンダ製 K20A エンジンの搭載が義務付けられるが、シャシーについては自由に選択することが出来、ノルマ製やリジェ製のレースカーが出場する。

V de V[編集]

フランスを本拠とし、FFSA が主催している選手権で、全5クラスの内の2クラスがグループCN規定に則っている。耐久選手権は、レギュレーションの範囲内であれば、どのメーカーのシャシーもエンジンも選択できる。V de Vの運営団体は、フニョ・チャレンジ( Funyo Challenge )という、プジョーエンジンを搭載したフニョ・4またはフニョ・5のレースカーによるワンメイク・レースのクラスも設けている。

国際選手権[編集]

グループCNのレース規定は、多くの国に存在する。例として、ラディカル・SR3によって争われるラディカル・イギリスカップオープン・エスパーニャ・プロトティポスが挙げられる。

FIAが定めるグループCNの技術規定[編集]

エンジン FIAの公認(ホモロゲーション)を受けたもの
気筒数は6気筒以下
排気量3,000cc以下
ドライブトレイン 前進6速まで制限なし
後進(バック)のギヤは必須
車のサイズ 長さ: 4,800mm以下
車幅: 2,000mm以下
車高: 1,030mm以下
前と後ろのオーバーハングはホイールベースの80%を超えてはならない。
前と後ろのオーバーハングの差はホイールベースの15%を超えてはならない。
ボディワーク オープンまたはクローズド・コクピット
リア・ウィング 最大2枚まで
断面は150x400mm以内
ウィングの最大幅は1,800mm以内
最低重量
(ドライバーを除く)
エンジンの排気量により規定される。
1,000ccまで: 475kg
1,000cc - 1,300cc: 495kg
1300cc - 1,600cc: 515kg
1,600cc - 2,000cc: 535kg
2,000cc - 2,500cc: 575kg
2,500cc - 3,000cc: 625kg

[1]

脚注[編集]

関連項目[編集]