オオバショウマ

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オオバショウマ
福島県中通り地方 2013年9月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : モクレン亜綱 Magnoliidae
: キンポウゲ目 Ranunculales
: キンポウゲ科 Ranunculaceae
: サラシナショウマ属 Cimicifuga
: オオバショウマ C. japonica
学名
本文記載
シノニム
  • 本文記載
和名
オオバショウマ(大葉升麻)

オオバショウマ(大葉升麻、学名:Cimicifuga japonica )はキンポウゲ科サラシナショウマ属多年草

特徴[編集]

根茎は太く、長く横に伸び、ひげ根がある。根出葉は1回3出複葉で、小葉は大形の円心形で基部は切れ込み、長さは7-20cmになる。縁は掌状に5-9中~浅裂し、裂片は鋭尖頭形になり、不ぞろいな鋸歯をもつ。の表面の縁辺部に短毛があるかまたは無く、裏面は葉脈上に短毛がある。

花期は8-9月。花茎状のは高さ40-120cmになり、長さ30cmほどの穂状花序をつける。花序は単一または下部で分枝し、短毛が生え、白色で無柄の多数のを密につけ、花は下側から上側への順に開花する。茎につく葉は退化して苞状になる。花弁状の萼片は4-5枚あり、長さ4-5mmの広楕円形で、開花後に落ちる。花弁は長さ4-6mm。ブラシ状に目立つ雄蕊は多数あり、長さ7mmになる。雌蕊はふつう1個。果実は袋果となり、長さ6-7mmになる。

同属のサラシナショウマは、根出葉が3回3出複葉で、花に花柄がある。イヌショウマは根出葉が2回3出複葉、ときに1回3出複葉で、本種同様に花に花柄が無い。

分布と生育環境[編集]

日本固有種で、本州、四国、九州に分布し、山地の林中に生育する。ときに群生することがある。

学名[編集]

  • Cimicifuga japonica (Thunb.) Spreng.
  • Cimicifuga japonica (Thunb.) Spreng. var. macrophylla (Koidz.) H.Hara(狭義)

シノニム[編集]

  • Actaea japonica Thunb.
  • Cimicifuga acerina (Siebold et Zucc.) Tanaka
  • Cimicifuga acerina (Siebold et Zucc.) Tanaka var. intermedia H.Hara
  • Cimicifuga acerina (Siebold et Zucc.) Tanaka var. macrophylla (Koidz.) H.Hara

ギャラリー[編集]

下位分類[編集]

  • キケンショウマ Cimicifuga japonica (Thunb.) Spreng. var. peltata (Makino) H.Hara -長野県西部から滋賀県に分布し、小葉の基部が心形に深く切れ込まず、小葉柄が楯状につく。

参考文献[編集]