エンターテイメント!
『エンターテイメント!』 | ||||
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ギャング・オブ・フォー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1979年 ロンドン The Work House | |||
ジャンル | ポストパンク | |||
時間 | ||||
レーベル |
EMI ワーナー・ブラザース・レコード | |||
プロデュース | アンディ・ギル、ジョン・キング、ロブ・ウォー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ギャング・オブ・フォー アルバム 年表 | ||||
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『エンターテイメント![4]』(Entertainment!)は、イングランドのポストパンク・バンド、ギャング・オブ・フォーが1979年にEMIから発表した初のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]レコーディングは3週間で行われた[5]。ジャケット・デザインは、メンバーのジョン・キングとアンディ・ギルが担当した[6]。アンディ・ケルマンはallmusic.comにおいて本作の音楽性を「どことなくファンキーなリズムの痙攣、鋭く点描画を思わせるギターの一突き、語りやシャウトによるボーカル」と説明している[7]。
ジョン・キングによれば、所属レーベルのEMIは「アイ・ファウンド・ザット・エッセンス・レア」を本作からの第1弾シングルとしてリリースしようとしたが、バンド側は「この曲は商業的すぎるし代表曲ではない」と拒否したという[5]。
反響
[編集]1979年6月、本作からの先行シングル「アット・ホーム・ヒーズ・ア・ツアリスト」が全英シングルチャートで58位に達した[8]。なお、バンドはこの曲で「トップ・オブ・ザ・ポップス」に出演する予定だったが、歌詞の中のコンドームを意味する「rubbers」という言葉が問題視され、BBCから「rubbish」に変更して歌うことを要求されたため、バンドは出演を取りやめた[9]。
本作は1979年10月に全英アルバムチャートで45位に達した[3]。アメリカ盤LPは1980年にワーナー・ブラザース・レコードから発売され[1]、Billboard 200にはチャート・インしなかったが、シングル「ダメージド・グッズ/アイ・ファウンド・ザット・エッセンス・レア」はビルボードのダンス・ミュージック/クラブ・プレイ・シングル・チャートで39位に達した[10]。
評価・影響
[編集]『ローリング・ストーン』誌が2003年に選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500では490位にランク・インし[11]、後の2020年版改訂では273位となった[12]。また、同誌が選出した「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」では81位にランク・イン[13]。
2004年にピッチフォーク・メディアのスタッフが選出した「1970年代のトップ100アルバム」では8位にランク・イン[14]。2012年にアメリカのデジタル音楽誌『Paste』が選出した「1970年代のベスト・アルバム70」では56位にランク・インした[15]。
1995年に発売されたリマスターCDのライナーノーツにはフリー、マイケル・スタイプ、タッド・ドイル(タッド)の3人が寄稿しており[16]、ドイルはRed Setというカヴァー・バンドで本作の全曲を演奏していたこともあったという[17]。
収録曲
[編集]全曲ともメンバー4人の共作。
- エーテル - "Ether" - 3:51
- ナチュラルズ・ノット・イン・イット - "Natural's Not in It" - 3:06
- ノット・グレイト・メン - "Not Great Men" - 3:05
- ダメージド・グッズ - "Damaged Goods" - 3:27
- リターン・ザ・ギフト - "Return the Gift" - 3:04
- ガンズ・ビフォー・バター - "Guns Before Butter" - 3:47
- アイ・ファウンド・ザット・エッセンス・レア - "I Found That Essence Rare" - 3:13
- グラス - "Glass" - 2:28
- コントラクト - "Contract" - 2:39
- アット・ホーム・ヒーズ・ア・ツアリスト - "At Home He's a Tourist" - 3:30
- 5:45 - "5.45" - 3:43
- アンスラックス - "Anthrax" - 4:20
1995年再発CDボーナス・トラック
[編集]- トレインズ・ドント・ラン・オン・タイム - "Outside the Trains Don't Run on Time" - 3:27
- 1980年3月録音[6]。
- ヒード・センド・イン・ジ・アーミー - "He'd Send in the Army" - 3:40
- 1980年3月録音[6]。
- イッツ・ハー・ファクトリー - "It's Her Factory" - 3:08
- 1979年3月録音[6]。
他メディアでの使用例
[編集]「ナチュラルズ・ノット・イン・イット」は、2006年公開の映画『マリー・アントワネット』のサウンドトラックで使用された[18]。
参加ミュージシャン
[編集]脚注
[編集]- ^ a b Gang Of Four - Entertainment! (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ charts.org.nz - Gang Of Four - Entertainment!
- ^ a b GANG OF FOUR | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
- ^ 日本盤CD(TOCP-8724, TOCP-53506)帯の表記に準拠
- ^ a b Gang Of Four Track By Track | Features | Clash Magazine - by Robin Murray - 2012年11月27日閲覧
- ^ a b c d 1995年再発CD(TOCP-8724)英文ブックレット内クレジット
- ^ Entertainment! - Gang of Four : AllMusic - Review by Andy Kellman
- ^ GANG OF FOUR | full Official Chart History | Official Charts Company
- ^ Jerky, punky, funky | Music | The Guardian - 2012年11月27日閲覧
- ^ Entertainment! - Gang of Four : Awards : AllMusic
- ^ 『ローカス・ムック 名盤ディスクガイド500 きっと見つかる心の1枚』(インターナショナル・ラグジュアリー・メディア/2009年5月1日/ISBN 978-4-86190-870-5)p.260
- ^ “The 500 Greatest Albums of All Time” (英語). Rolling Stone (2020年9月22日). 2021年12月28日閲覧。
- ^ The 100 Best Debut Albums of All Time: 'Entertainment' | Rolling Stone
- ^ Staff Lists: Top 100 Albums of the 1970s | Features | Pitchfork - 2012年11月27日閲覧
- ^ The 70 Best Albums of the 1970s :: Blogs :: List of the Day :: Paste - 2012年11月27日閲覧
- ^ Gang Of Four - Entertainment! (CD, Albums) at Discogs
- ^ 1995年再発CD(TOCP-8724)ライナーノーツ(タッド・ドイル/訳:武内邦愛)
- ^ Marie Antoinette (2006) - Soundtracks - IMDb.com