S8G (原子炉)

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S8Gアメリカ海軍艦艇向け発電推進原子炉である。

型式名のS8Gは以下のような意味である。

S8Gは自然循環[1][2][3] により最大出力時でもほとんど冷却材循環ポンプを使用せずに運転できるよう設計された。

S8Gはオハイオ級原子力潜水艦に搭載するためゼネラル・エレクトリックにより設計された熱出力220MWthの原子炉で、原子炉区画は直径13m(42ft)、全長17m(55ft)、重量2,750tにもなった[4]

原型炉はニューヨーク州ミルトンにあるノルズ原子力研究所英語版 ケッセルリング・サイトに設置された。原型炉は1980年代を通じて試験と乗組員の訓練に利用された。1994年には炉心がシーウルフ級原子力潜水艦用に設計されたS6Wのものと交換された。

原型炉には、冷却材喪失事故(LOCA)が発生した場合にホウ酸水で原子炉を満たす原子炉自動注水システムが備えられていた。

脚注[編集]

  1. ^ Энциклопедия кораблей /Ракетные ПЛ /Огайо” (ロシア語). 2006年3月12日閲覧。
  2. ^ The Ohio, US Navy's nuclear-powered ballistic missile submarine”. 2006年7月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年3月12日閲覧。
  3. ^ Military.com Equipment Guide (registration required)”. 2006年3月12日閲覧。 “...relying on...natural circulation reactor....”
  4. ^ U.S. Naval Reactors”. alternatewars.com (2012年). 2013年12月24日閲覧。