S5W (原子炉)

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S5W アメリカ海軍の原子力艦艇向け発電推進原子炉である。

型式名の S5W は以下のような意味である。

運用の容易さと戦闘時の損傷に対する抗堪性を追求して簡素化・高安全設計化・冗長化が図られた加圧水型炉である。これらの特性により、高い信頼性、長寿命、優れた安全記録を達成している。S5Wは1959年に建造されたスキップジャック以降、1970年代中盤にS6G原子炉を搭載したロサンゼルス級原子力潜水艦が登場するまでアメリカ海軍原潜の標準型原子炉であった。イギリス海軍初の原子力潜水艦ドレッドノートにも搭載されている[1]

1971年より少し前に、S1W原型炉施設においてS1Wの格納容器と炉心のS5Wの格納容器と炉心への交換が行われた。S5Wの炉心で運転されていたにもかかわらず、原型炉施設ではそれ以降もS1Wと呼ばれていた。S5Wが高出力運転時に発生する熱を処理するためにS1W建屋に設備が追加されたが、元々の潜水艦型建屋からはみ出す形になった。

2015年現在、ダニエル・ウェブスター(MTS-626)サム・レイバーン(MTS-635)に搭載された2基のS5Wが稼働している。これらの「係留訓練艦」は旧チャールストン武器庫でアメリカ海軍の原子炉運転員の訓練に使用されている。 どちらの艦も、事故の際に非常用冷却水を供給するディーゼルエンジン駆動の補助注水系(Supplemental Water Injection System, SWIS)が設置されている。

S5W の後期型では、燃料交換の際に炉心をS3G原子炉の第3世代型であるS3Gコア3に交換したものもあった。

脚注[編集]

  1. ^ US Nuclear Propulsion”. Forecast International (August 2000 (archived 8/2001)). 2008年9月14日閲覧。

参考資料[編集]

  • S5W at the Federation of American Scientists