五経博士
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五経博士(ごきょうはかせ、ごきょうはくし)は、古代中国の官職の一つ。前漢時代、太常の属官に置かれた。儒家の経典である五経(詩・書・礼・易・春秋)を教学する学官であった。
博士は秦からの官吏であり、古今に通じ、意見を求められた。漢初には儒家の経典のみならず他の諸子百家の経典も学官に立てられていたと考えられる。文帝・景帝の時期、『詩経』『易』『春秋』はすでに学官に立てられていた。
建元5年(紀元前136年)、武帝が董仲舒の献策(天人三策)を聞き入れて五経博士を置いた。
儒教では従来、これを他の諸子百家を退けて儒家のみを採用した(いわゆる儒教の国教化)と考えているが、最近では博士官に単に五経博士を増員しただけだと考えられている。最初は5人だけであり、宣帝の時期に12人に増員された。五経博士のもとには博士弟子員が置かれている。後漢では十四博士が置かれた。
『日本書紀』によると、継体天皇10年(516年)、百済は日本に送っていた博士段楊爾に代えて五経博士漢高安茂を貢上したという。