アンティオキア総主教庁

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アンティオキア総主教庁
ハマーシリア)にある生神女進堂大聖堂
創設者 使徒ペトロ
独立教会の宣言 伝統
独立教会の承認 伝統
現在の首座主教 ユーハンナー10世
総主教庁所在地 ダマスカスシリア
主な管轄 シリアレバノン
国外の管轄 トルコの一部、イランイラククウェートアラブ首長国連邦バーレーンオマーンアメリカ合衆国カナダ中南米イギリスオーストラリア西ヨーロッパ
奉神礼の言語 アラビア語ギリシア語トルコ語
概算信徒数 2,000,000人
公式ページ http://www.antiochpat.org/
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アンティオキア総主教庁(アンティオキアそうしゅきょうちょう、アラビア語:بطريركية أنطاكية وسائر المشرق للروم الأرثوذكس”Batriyarkiyyah 'Antakiyyati wa sa'iri l-mashriqi li-r-Rumi l-'Urthudhuksi(ギリシャ正教におけるアンティオキアと全東方の総主教庁)”,現代ギリシア語Πατριαρχεῖον Ἀντιοχείας, 英語Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and All the East )は正教会に属する教会。古代の五総主教座のひとつである。正式名称は「アンティオキアおよび全東方の総主教庁」。アンティオキア正教会と呼ばれることもある。シリアにおける教会の中では最大多数派[1]

概要

初代総主教を使徒ペトロとしている。現在の総主教はユーハンナー10世ヤーズジー(2013年 - )であり、前任者イグナーティユース4世ハズィームの死後に選出された。

アンティオキア総主教庁は公式には現トルコ領内のアンティオキアに置かれるが、実際の執務はシリアダマスカスでなされている。

古代のアンティオキア教会の流れを汲み、現存するキリスト教会のなかでも最古の教会に属する。現在はシリアのほか、アメリカヨーロッパ各国にも教区をもつ。信者はアラビア語使用者および英語使用者を主とする。正教会のなかでも活発な宣教活動で知られる。

なお、非カルケドン派シリア正教会にもアンティオキア総主教が存在する。

シリア内戦の影響

2011年末以来のシリア内戦において、非カルケドン派アルメニア使徒教会シリア正教会)、東方典礼カトリック教会とともに、イスラム系過激派による破壊活動を受けている[2]。聖堂の破壊といった物的損害にとどまらず、2012年初頭には司祭が殺害され[3]、2013年4月にはアンティオキア正教会の主教とシリア正教の主教の計2名が誘拐される[4]など、人的被害も拡大している。

脚注

関連項目

外部リンク