シャリ川
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シャリ川 | |
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延長 | 949 km |
平均流量 | -- m3/s |
流域面積 | 548,747 km2 |
水源 | 中央アフリカ |
水源の標高 | -- m |
河口・合流先 | チャド湖 |
流域 |
中央アフリカ チャド カメルーン |
シャリ川(シャリがわ、フランス語: Chari)は、アフリカ中央部の中央アフリカ共和国などの国を流れる全長949kmの河川である。流域面積は54万8747km2におよび、チャド湖に流入する水の90%を提供している[1]。主要な支流としてロゴーヌ川がある。
地理
中央アフリカ共和国に源を発し北へ流れ、チャド共和国に入る。チャド共和国の首都ンジャメナでロゴーヌ川を合わせ、カメルーン共和国との国境沿いに北に流れチャド湖に注ぐ。シャリ川流域には、サールやンジャメナといった都市を含むチャドの人口の多くが集中している。このシャリ川での漁業はこの流域の産業を支えている。中でもナイルパーチは重要な産物となっている。シャリ川本流はチャドの民族分布の境界線となっており、これより北側はイスラム教徒の多い北部諸民族が、南側はサラ人を中心とするキリスト教徒・アニミスト中心の南部諸民族が居住している[2]。また、シャリ川以南で栽培される綿花はチャドの重要な輸出品となっている[3]。増水期には、下流からサールまでは航行が可能となる[4]。
ロゴーヌ川流域およびマッセニャ一帯の平野を含む中下流部の氾濫原にはアフリカオウギヤシ、ヒロハフサマメノキ、ヒエ属などの植物が生え、カンムリヅル、ツメバガン、リュウキュウガモ属などの旧北区西部およびエチオピア区の渡り鳥およびアフリカゾウ属、ヒョウ、ナイルワニなどが生息している。一帯はラムサール条約湿地に登録されている[5][6]。
脚注
- ^ 「チャド盆地の地域史と農牧業」p235 石山俊(「朝倉世界地理講座 アフリカⅠ」初版所収)、2007年4月10日 朝倉書店
- ^ 「西部・中部アフリカ」(ベラン世界地理体系9)p212 田辺裕・竹内信夫監訳 朝倉書店 2017年1月15日初版第1刷
- ^ 「西部・中部アフリカ」(ベラン世界地理体系9)p214 田辺裕・竹内信夫監訳 朝倉書店 2017年1月15日初版第1刷
- ^ 田辺裕、島田周平、柴田匡平、1998、『世界地理大百科事典2 アフリカ』p.370、朝倉書店 ISBN 4254166621
- ^ “Plaines d'inondation du Logone et les dépressions Toupouri | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2005年11月14日). 2023年4月10日閲覧。
- ^ “Plaine de Massenya | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2008年10月17日). 2023年4月10日閲覧。
関連項目
- ウバンギ川
- フランス領赤道アフリカ - 中央アフリカの植民地時代の名称フランス領ウバンギ・シャリ(1903年~1958年)は、この川の名称に由来する。