3楽章の交響曲

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3楽章の交響曲(さんがくしょうのこうきょうきょく、Symphony in Three Movements )は、イーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲した交響曲

3つの楽章からなる交響曲は古今に数多く存在するが、楽曲の題名としてはもっぱらこのストラヴィンスキーの作品を指す。

概要[編集]

ストラヴィンスキーが1945年12月にアメリカ合衆国の国籍と市民権を得て以降、最初に演奏された新たな作品と共に、新古典主義時代を締めくくる作品でもある。本作はニューヨーク・フィルハーモニック・シンフォニー協会との親交20年を記念して作曲されたもので、1942年に着手、1945年に完成された。初演は翌1946年11月24日にストラヴィンスキー自身の指揮とニューヨーク・フィルハーモニックによって行われた。

当初ストラヴィンスキーは「管弦楽のための協奏曲」として構想しており、結果的に交響曲として成立したが、内容的に第1楽章はピアノ、第2楽章はハープ、第3楽章はピアノとハープの両方が独奏のように活躍することから、構想時の性格が色濃く残っている。また音楽の表す内容について、ストラヴィンスキーは本作を(特定の標題を表現したものでない)「絶対音楽」であると初演時のプログラムで前もって述べているが、第二次世界大戦の真っ只中の世界で起こった様々な事件を扱ったドキュメンタリー映画で観て、それらの要素を作品に投影していることが窺える。

楽器編成[編集]

構成[編集]

タイトルの通り、3楽章からなる。演奏時間は約22分ないし24分。

  • 第1楽章 4分音符=160
    一種のロンド形式で、管弦楽とピアノによる強烈なトゥッティで始まる。多様なリズムが駆使され、オスティナート、保続音、音の跳躍などが見られる。またジャズの影響をうかがわせる部分もある。
  • 第2楽章 アンダンテ - インターリュードAndante - Interlude (L'istesso tempo)
    8分音符=76。弦楽とハープ、そしてフルートを中心に演奏される緩徐楽章。7小節の短いインターリュードは次の楽章への橋渡し的な部分であり、切れ目なく続けて突入する。
  • 第3楽章 コン・モートCon moto
    4分音符=108。スケルツォとフィナーレの性格を併せ持ち、力強いトゥッティで始まる5つの部分で構成されている。印象主義的原始主義時代を思わせるリズムを経て、アラ・ブレ-ヴェのフーガとなり、次第に盛り上がって全管弦楽の咆哮を響かせて終わる。

参考資料[編集]