2006年の韓国シリーズ

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2006年の韓国シリーズ

概要[編集]

2006年韓国シリーズは、公式戦1位の三星ライオンズとプレーオフ勝者のハンファ・イーグルスの間で10月21日から29日まで2-2-3の7回戦制で行われ、三星ライオンズが4勝1敗1分けで優勝、王座の防衛に成功した。

三星の本拠地・大邱での第1戦は、三星がエース裵英洙やクローザー呉昇桓などの完封リレーと、ハンファのエース柳賢振を打線が攻略し、4-0で勝利した。雨で1日順延となった第2戦は、ハンファが金泰均のタイムリーやデービスの本塁打で三星の先発ジェイミー・ブラウンを打ち崩し、6-2で勝利し対戦成績を1勝1敗とした。

舞台をハンファの本拠地・大田に移して行われた第3戦は、3-3の同点のまま延長戦に突入し、12回表ハンファのクローザー具臺晟から朴鎮萬のタイムリーで勝ち越し、三星が4-3で勝利した。第4戦は2試合連続の延長戦となり、10回表金在杰のタイムリーで2点を勝ち越した三星が4-2で勝利し、対戦成績を3勝1敗とし優勝に王手をかけた。

舞台を中立地のソウル・蚕室野球場に移した第5戦は、三星の先発ジェイミー・ブラウン、ハンファの先発鄭珉哲による投手戦となり、1-1の同点で3試合連続で延長戦に突入したが、延長15回を終えても決着がつかず、規定により1-1の引き分けとなった。第6戦は三星が3点をリードし、ハンファも粘り強く戦い1点差に迫ったが、最後はクローザー呉昇桓が抑え、3-2で勝利し韓国シリーズ2連覇を達成した。

これで三星はヘテ・タイガーズ、現代ユニコーンズに続いて韓国シリーズ2連覇に成功した3番目の球団になった。また、2002年から2006年までの5年間で3度の優勝を記録し、全盛期を迎えた。 4勝1敗1分けと勝敗上では三星の圧勝に見えるが、3度の延長戦にもつれこんだこともあり、三星の一方的展開だった第1戦を除いて、地力で劣るハンファの健闘ぶりが光った。また三星がシーズン中から掲げてきた「守りの野球」により、少ない得点を小刻みな継投で守りきるスタイルが徹底されていた。

ステージ 勝利チーム 成績 星取表 敗戦チーム
準プレーオフ ハンファ・イーグルス(公式戦3位) 2勝1敗 ○●○ 起亜タイガース(公式戦4位)
プレーオフ ハンファ・イーグルス(公式戦3位) 3勝1敗 ●○○○ 現代ユニコーンズ(公式戦2位)
韓国シリーズ 三星ライオンズ(公式戦1位) 4勝1敗1分け ○●○○△○ ハンファ・イーグルス(公式戦3位)

準プレイオフ[編集]

第1戦 10月8日・大田ハンバッ運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
起亜タイガース 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 8 0
ハンファ・イーグルス 0 0 0 1 1 0 0 0 1x 3 7 0
  1. 具臺晟(ク・デソン、1-0)  :韓基周(ハン・ギジュ、0-1)  
  2. 本塁打
    起亜:張盛好(チャン・ソンホ、1回表、ソロ)、李在珠(イ・ジェジュ、1回表、ソロ)
    ハンファ:李杋浩(イ・ボムホ、5回裏、ソロ)

第2戦 10月9日・光州無等総合競技場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
ハンファ・イーグルス 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
起亜タイガース 0 0 0 1 0 4 1 0 X 6
  1. :韓基周(1-1)  柳賢振(リュ・ヒョンジン、0-1)  
  2. 本塁打
    起亜:李賢坤(イ・ヒョンゴン、6回裏、満塁)

第3戦 10月11日・大田ハンバッ運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
起亜タイガース 2 0 0 1 1 0 2 0 0 4 8 0
ハンファ・イーグルス 0 0 4 0 1 0 0 1 X 6 8 0
  1. 崔映弼(チェ・ヨンピル、1-0)  :李相和(イ・サンファ、0-1)  S具臺晟(1-0-1S)  
  2. 本塁打
    起亜:曺京煥(チョ・ギョンファン、4回表、ソロ)
    ハンファ:金敏宰(キム・ミンジェ、ソロ、3回裏)、李杋浩(3回裏、3ラン、5回裏、ソロ)


  • MVP : 高東鎮(コ・ドンジン、外野手、ハンファ)
  • ハンファ・イーグルス2勝1敗でプレイオフ進出

プレイオフ[編集]

第1戦 10月13日・水原総合運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ハンファ・イーグルス 0 0 0 0 3 0 1 0 0 4 7 0
現代ユニコーンズ 5 0 0 0 2 0 0 4 X 11 13 1
  1. :キャラウェイ(1-0)  文東煥(ムン・ドンファン、0-1)  
  2. 本塁打
    現代:李宅根(イ・テックン、5回裏、2ラン)

第2戦 10月14日・水原総合運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ハンファ・イーグルス 2 0 0 0 1 1 0 0 0 4 11 1
現代ユニコーンズ 0 0 0 0 0 2 1 0 0 3 7 0
  1. 鄭珉哲(チョン・ミンチョル、1-0)  :張洹三(チャン・ウォンサム、0-1)  S具臺晟(ク・デソン、0-0-1S)  
  2. 本塁打
    ハンファ:金泰均(キム・テギュン、1回表、2ラン)
    現代:宋志晩(ソン・ジマン、7回裏、ソロ)

第3戦 10月16日・大田ハンバッ運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
現代ユニコーンズ 0 1 0 1 2 0 0 0 0 4
ハンファ・イーグルス 2 0 1 0 1 1 0 0 X 5
  1. :文東煥(1-1)  :宋臣永(ソン・シンヨン、0-1)  S具臺晟(1-0-2S)  
  2. 本塁打
    現代:サットン(2回表、ソロ)
    ハンファ:デービス(ソロ、3回裏)、李到烔(イ・ドヒョン、6回裏、ソロ)

第4戦 10月17日・大田ハンバッ運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
現代ユニコーンズ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ハンファ・イーグルス 3 1 0 0 0 0 0 0 X 4
  1. 宋津宇(ソン・ジヌ、1-0)  :キャラウェイ(1-1)  
  2. 本塁打
    ハンファ:金泰均(3ラン、1回裏)


  • MVP:金泰均(内野手、ハンファ)
  • ハンファ・イーグルス3勝1敗で韓国シリーズ進出

韓国シリーズ[編集]

第1戦 10月21日・大邱市民運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
ハンファ・イーグルス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
三星ライオンズ 0 0 2 0 1 0 1 0 X 4
  1. 裵英洙(ペ・ヨンス、1-0)  柳賢振(リュ・ヒョンジン、0-1)  

第2戦 10月23日・大邱市民運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
ハンファ・イーグルス 0 0 0 4 0 0 2 0 0 6
三星ライオンズ 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2
  1. 文東煥(ムン・ドンファン、1-0)  ブラウン(0-1)  
  2. 本塁打
    ハンファ:デービス(7回表)

第3戦 10月25日・大田ハンバッ運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 R H E
三星ライオンズ 1 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 1 4 9 0
ハンファ・イーグルス 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 3 6 0
  1. :權奕(クォン・ヒョク、1-0)  具臺晟(ク・デソン、0-1)  S:裵英洙(1-0-1S)  
  2. 本塁打
    ハンファ:金泰均(キム・テギュン、8回裏)、沈光鎬(シム・グァンホ、8回裏)

第4戦 10月26日・大田ハンバッ運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R
三星ライオンズ 0 1 0 0 0 0 1 0 0 2 4
ハンファ・イーグルス 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 2
  1. :裵英洙(2-0-1S)  :文東煥(1-1)  S:權奕(1-0-1S)  
  2. 本塁打
    三星:陳甲龍(チン・カブヨン、2回表)
    ハンファ:韓尚勲(ハン・サンフン、4回裏)

第5戦 10月28日・蚕室総合運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 R H E
ハンファ・イーグルス 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 11 1
三星ライオンズ 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 9 1
  1. :-  :-  

第6戦 10月29日・蚕室総合運動場野球場[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
三星ライオンズ 2 1 0 0 0 0 0 0 0 3 8 0
ハンファ・イーグルス 0 0 0 0 0 1 0 1 0 2 9 0
  1. ハリッカラ(1-0)  :安永命(アン・ヨンミョン、0-1)  S吳昇桓(オ・スンファン、0-0-1S)  
  2. 本塁打
    ハンファ:金泰均(8回裏)
  • 4勝1敗1分三星ライオンズの優勝。