礫岩

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礫岩
堆積岩
礫岩(ノルウェー産)
構成物
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礫岩(䃯岩、れきがん、: conglomerate[1]コングロメレート[2])は、続成作用により固結してできた岩石。一般的な堆積岩砕屑岩)の一種。

砂岩泥岩とは構成している粒の大きさで区別され、礫岩は主要な構成している粒の直径が2mm以上であるものを指す。

礫岩の分類[編集]

含まれる主要な礫の大きさによって、礫岩は以下のように細分化される。

  • 巨礫岩boulder conglomerate) - 径256mm以上
  • 大礫岩cobble conglomerate) - 径64mm以上256mm未満
  • 中礫岩pebble conglomerate) - 径4mm以上64mm未満
  • 細礫岩granule conglomerate) - 径2mm以上4mm未満

角礫岩[編集]

角礫岩
堆積岩
苦灰岩質角礫岩(スロバキア産)
構成物
角礫
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礫が角張っている場合(角礫)は、角礫岩(かくれきがん、: breccia[1])と呼び、堆積環境英語版が差別化される。特に石灰岩の角礫を多く含んでいるものを石灰角礫岩ということもある。

火山砕屑岩類[編集]

火山角礫岩volcanic breccia
火山岩塊を多く含む火山砕屑岩。
凝灰角礫岩tuff breccia
火山角礫岩に比べ、火山礫火山灰を多く含む火山砕屑岩。
火道角礫岩(vent breccia
火山噴火終息直後に、火道内で溶岩の破片や火道周辺の岩石の破片が火山灰とともに固まったもの。角礫の長軸が火道に平行に配列していることが多い。

脚注[編集]

  1. ^ a b 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi 
  2. ^ 礫岩の英語は「conglomerate」であり、また複合企業を意味するコングロマリットも同じ綴りの「conglomerate」であるが、日本では礫岩に関する学術書やそれらの研究者の間では「コングロメレート」と発音されることが多い。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

砕屑物と砕屑岩
粒径 (mm) 砕屑物 砕屑岩 火山砕屑物 火山砕屑岩
64 以上 礫岩 火山岩塊 火山角礫岩凝灰角礫岩
64 - 2 火山礫 ラピリストーン火山礫凝灰岩
2 - 116 砂岩 火山灰 凝灰岩
116 - 1256 シルト シルト岩 泥岩
1256 以下 粘土 粘土岩
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