長崎遊園地

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長崎遊園地
施設情報
愛称 福田の長崎遊園地、福田子供遊園地
前身 三菱兵器工場建設予定地
事業主体 株式会社長崎遊園地
管理運営 株式会社長崎遊園地
面積 33,000m2
来園者数 年間約25万人(1984年時点)
開園 1957年4月20日
閉園 1996年8月31日
所在地 850-0066
長崎県長崎市大浜町1607番地(閉園時点)
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株式会社長崎遊園地
種類 株式会社
本社所在地 850-0066
長崎県長崎市大浜町1607番地
設立 1957年3月
事業内容 遊園地の経営、海水浴場の経営、食堂の経営、物品販売業、保険会社代理店業、その他前記に附帯する事業
資本金 8,500万円
従業員数 26名
特記事項:1986年11月時点
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長崎遊園地(ながさきゆうえんち)は、長崎県長崎市大浜町にかつて存在した遊園地[1]長崎自動車の関連会社である株式会社長崎遊園地が運営。福田の長崎遊園地の愛称で親しまれた[1]

概要[編集]

昭和30年代、日本各地のバス会社は観光地の開発や施設の新設によって、自社定期路線の乗客増加を目論んでいた。長崎自動車もこれに倣い、長崎港西岸の国道202号線沿いに位置する西彼杵郡福田村(現、長崎市)小浦の海岸埋立地[注 1]を整備して、1957年(昭和32年)3月16日[2]に長崎自動車の子会社として株式会社長崎遊園地を設立。同年4月20日に、大型遊具14基を備えた本格的な子供向けレクリエーション施設長崎遊園地を開業する。

オープン当初は、長崎市内唯一の遊園地施設であった。観覧車、メリーゴーランド、ジェットコースターなどがあった[1]。敷地面積約3万2千平方メートルで、最盛期には17基の大型遊具を備え、野外ステージやプール、海水浴場もあった[1]。夏場にはチャーター船が停泊して海からの来園者もあったほか、ボートで渡る対岸にある通称「猿島」は定番のデートコースになっていた[1]

最盛期には年間204万人が入場したが、1995年に年間6万人を割り込んだ[1]

末期は、ドラマのロケ地になる一方、施設の老朽化などでハウステンボス長崎オランダ村に押され来客数が減少。朝日放送のバラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』の1996年6月7日放送分では、ひなびたテーマパークを紹介する通称「パラダイス」コーナーで取り上げられた。

1996年8月31日に営業を終了[1]

跡地等[編集]

その跡地は、福岡県のマンションデベロッパー・ユニカにより、ダイレックス福田店を併設した681戸のマンション「コアマンションマリナシティ長崎」として1999年に再開発された。また、同年4月には稲佐警察署小浦町交番が名称を「福田交番」と改め、元の遊園地の一角に移設されている[3]

なお、長崎自動車の関連会社「みらい長崎」が運営する複合商業施設みらい長崎ココウォーク」にある観覧車は、遊園地の象徴である観覧車の復活の意味合いで建造されている[4]

参考文献[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 元は第二次世界大戦末期に三菱が兵器工場を建設する予定だった敷地である[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h “高度成長期の象徴 昭和の「長崎遊園地」胸躍らせたワンダーランド”. 長崎新聞. (2021年6月24日). https://nordot.app/780642837371289600 2021年6月25日閲覧。 
  2. ^ 1976年(昭和51年)8月1日発行の『長崎バス社内報』では、3月5日となっている。
  3. ^ 福田交番[リンク切れ]
  4. ^ みらい長崎ココウォーク|施設情報”. 2017年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月26日閲覧。

外部リンク[編集]