羽根田・カンポス彗星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
羽根田・カンポス彗星
D/1978 R1 (Haneda-Campos)
彗星
周期彗星の一覧 / 非周期彗星の一覧
発見
発見者  羽根田利夫Jose da Silva Campos
発見日  1978年9月1日
符号・別名  1978j
軌道要素 - IAUNASA
元期 1978年9月22.0日TT
離心率 (e)  0.66520
近日点距離 (q)  1.10141 AU
軌道長半径 (a)  3.29 AU
遠日点距離 (Q)  5.48 AU
公転周期 (P)  5.97
軌道傾斜角 (i)  5.94°
近日点引数 (ω)  240.46°
昇交点黄経 (Ω)  132.25°
前回近日点通過  1978年10月9.49日TT
次回近日点通過  2016年11月

羽根田・カンポス彗星(はねだ・カンポスすいせい、Comet Haneda-Campos)は、1978年に1度だけ出現して見失われた短周期彗星

歴史[編集]

1978年9月1日夕方(JST)、福島県原町市(現在の南相馬市原町区)のアマチュア天文家羽根田利夫1910年-1992年)は、85mm27倍の屈折望遠鏡で、雲が増えつつあった空で、唯一晴れていた南天のやぎ座を捜索していたところ、9等級の彗星状天体を発見した。すぐに彗星の方向にも雲がかかり移動を確認できなかったため、慎重を期して翌日再度観測し、移動を確認した上で東京天文台(当時)へ報告した。

一方で、南アフリカJose da Silva Camposも9月1日、羽根田の8時間後に9等級の同彗星を発見し、直ちに報告していたため、羽根田の報告の前に天文電報中央局から東京天文台を通じて日本国内の観測者にも新彗星の情報が伝えられていた。

結果としては羽根田の報告がIAUCによる新彗星公表の前であったため、羽根田の独立発見が認められて「羽根田・カンポス彗星」としてアナウンスされた[1]

話題[編集]

  • 発見者の一人の羽根田は当時69歳で、世界最年長の彗星発見者として知られた。現在では、発見地の観測所跡地に看板が建てられており、発見時に一緒にいた愛犬の墓も作られている[2]

出現[編集]

発見時の近日点通過は1978年10月9日。8月9日の11等級の発見前観測がヨーロッパ南天天文台のG. Pizarroらより報告され[3]、別の観測者から8月10日[4]、11日[5]の観測も報告されている。

9月から10月にかけては集光のある拡散した姿で、9等級で観測された。この間、10月10日には地球に0.15auまで接近した。11月29日には核光度18等級で観測され、この回帰の観測が終了した[6]

彗星は、1981年に木星に0.32auまで接近して軌道が変化し、近日点距離が1.10auから1.22auに拡大した[7]。次の回帰である1984年には検出されず、その後現在(2013年現在)に至るまで再発見されず行方不明となっている。

流星群[編集]

10月やぎ座流星群の母天体がこの彗星だとする説がある[8]

脚注[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]