細矢治夫
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細矢 治夫(ほそや はるお、1936年7月18日 - )は、日本の化学者。お茶の水女子大学名誉教授[1]。理学博士。専門は数理化学[2]、理論化学[3]、情報化学[3]。神奈川県鎌倉市出身[3][4]。
化学構造のグラフ表現(分子グラフ)に関するトポロジカル・インデックスという用語の提唱者[5][6]、その一つである細矢インデックス (Hosoya Index) の発案者として知られる。
略歴
[編集]- 1959年 東京大学理学部化学科卒業[3]
- 1964年
- 1967年 ミシガン大学で博士研究員としてJohn R. Plattに師事[1]。
- 1969年 お茶の水女子大学理学部化学科助教授[3][4]
- 1984年 同情報科学科教授[3][4]
- 2002年
- 退職し[1]、お茶の水女子大学名誉教授。
- 日本コンピュータ化学会会長[7]
- 2006年 平成17年度日本化学会化学教育賞受賞[8][2]
- 2015年 春の叙勲で瑞宝中綬章受章[9]
その他
[編集]- エルデシュ数が1の数学者との共著論文が3名以上ある。このため、化学者であるがエルデシュ数が2である。
- 著書『三角形の七不思議』では、帯に秋山仁とピーター・フランクルが言葉を寄せている。秋山はフランク・ハラリーに、ピーターはロナルド・グラハムに師事していた。
著書
[編集]- 単著
- 『量子化学』(1980年)サイエンス社、ISBN 4781902286
- 『化学をつかむ』(1983年)岩波書店、NCID BN01511044
- 『絵解き量子化学入門』(1993年)オーム社、ISBN 4274119904
- 『ピタゴラスの三角形とその数理』(2011年)共立出版、ISBN 9784320019867
- 『トポロジカル・インデックス―フィボナッチ数からピタゴラスの三角形までをつなぐ新しい数理』初版2012年8月20日、改訂版2021年9月17日。日本評論社、ISBN 9784535786660
- 『三角形の七不思議』(2013年)講談社、ISBN 9784062578233
- 共著
- 『化学反応の機構』(長倉三郎と共著)(1970年)東京化学同人、ISBN 978-4807911981
- 『構造と物性』<朝倉化学講座5>(丸山有成と共著)(1978年)朝倉書店、ISBN 9784621022917
論文
[編集]- Topological Index. A Newly Proposed Quantity Characterizing the Topological Nature of Structural Isomers of Saturated Hydrocarbons, Bulletin of the Chemical Society of Japan, Vol.44 (1971), No.9, pp.2332-2339. doi:10.1246/bcsj.44.2332
- On the Distance Matrix of a Directed Graph, Jour. Graph Theory 1 (1977)(ロナルド・グラハムとアラン・ホフマン(en)との共著)[10]
- On the matching properties of three fence graphs, Journal of Mathematical Chemistry (1993) Volume 12, Issue 1, pp.211-218(フランク・ハラリーとの共著)[11]
参考文献
[編集]- ^ a b c Haruo Hosoya (2002), “The Topological Index Z Before and After 1971”, Internet Electronic Journal of Molecular Design 1 (9): pp. 441-442, ISSN 1538-6414
- ^ a b お茶の水女子大学 (2006年5月11日). “細矢治夫先生(本学名誉教授) 日本化学会化学教育賞受賞”. 2012年12月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 『新訂現代日本人名録2002』 4巻、2002年、350頁。ISBN 4816916954。
- ^ a b c d 細矢治夫『トポロジカル・インデックス―フィボナッチ数からピタゴラスの三角形までをつなぐ新しい数学』2012年。ISBN 9784535786660。(奥付)
- ^ Alexandru T. Balaban (2011), “Autobiographical Notes: 80 Years of Age, 68 Years of Chemistry”, MATCH: Communications in Mathematical and in Computer Chemistry 66 (1): p. 30, ISSN 0340-6253
- ^ 細矢治夫「ある数理化学者のつぶやき」『Molecular Science』第1巻、第1号、2007年。doi:10.3175/molsci.1.A0013。ISSN 1881-8404。
- ^ 日本コンピュータ化学会: “日本コンピュータ化学会 沿革”. 2022年1月10日閲覧。
- ^ 日本化学会: “日本化学会 各賞受賞者一覧” (2012年2月21日). 2012年12月8日閲覧。
- ^ “平成27年春の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (pdf). 内閣府. p. 19 (2015年4月29日). 2023年3月9日閲覧。
- ^ グラハムの共著者別論文
- ^ Springerの情報による