「長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
概要、地理を加筆、+沿線
1行目: 1行目:
{{Ja_Pref_Route_Sign|pref=長野|number=39|align=left}}
{{Ja_Pref_Route_Sign|pref=長野|number=39|align=left}}
{{Ja_Pref_Route_Sign|pref=岐阜|number=39|align=left}}
{{Ja_Pref_Route_Sign|pref=岐阜|number=39|align=left}}
'''長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線'''(ながのけんどう・ぎふけんどう39ごう なかわのむぎたかねせん)は、[[長野県]][[松本市]]奈川から[[野麦峠]]を越えて[[岐阜県]][[高山市]]高根町に至る[[主要地方道]]。古くから[[信濃国|信濃]]と[[飛騨国|飛騨]]を結んでいる野麦街道の一部である。
'''長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線'''(ながのけんどう・ぎふけんどう39ごう なかわのむぎたかねせん)は、[[長野県]][[松本市]]奈川から[[野麦峠]]を越えて[[岐阜県]][[高山市]]高根町に至る[[主要地方道]]。古くから[[信濃国|信濃]]と[[飛騨国|飛騨]]を結ぶ[[野麦街道]]の一部である。
[[File:Nagano-Gihu Prefectural Road 39-1.JPG|thumb|right|250px|[[長野県|長野]]・[[岐阜県|岐阜]]県境(2007年8月)]]
[[File:Nagano-Gihu Prefectural Road 39-1.JPG|thumb|right|250px|[[長野県|長野]]・[[岐阜県|岐阜]]県境(2007年8月)]]
[[File:Gifukendo 39 Takayama City1.JPG|thumb|高山市野麦峠付近]]
[[File:Gifukendo 39 Takayama City1.JPG|thumb|高山市野麦峠付近]]
7行目: 7行目:
[[File:Nagano-Gihu Prefectural Road 39-2.JPG|thumb|right|250px|終点、[[国道361号]]交点(2007年8月)]]
[[File:Nagano-Gihu Prefectural Road 39-2.JPG|thumb|right|250px|終点、[[国道361号]]交点(2007年8月)]]
== 概要 ==
== 概要 ==
現在では長野県と飛騨地方を結ぶ道路は[[国道158号]]が主要となっているが、野麦峠を通るこの道は野麦街道としてそれ以前の主要街道であった。その後野麦街道は県道松本高山線として受け継がれ、そのうちの旧長野県[[南安曇郡]][[奈川村]]と旧岐阜県[[大野郡]][[高根村 (岐阜県)|高根村]]の区間が路線の名称変更を経て、現在の奈川野麦高根線となって今日に至る。
長野県松本市奈川の寄合渡の[[長野県道26号奈川木祖線]]から分岐して西へ向かい県境の野麦峠を越え、岐阜県高山市高根町野麦を経て、同町上ケ洞の[[国道361号]]・高嶺大橋([[高根乗鞍湖]])に接続する路線。
現在では長野県と飛騨地方を結ぶ道路は[[国道158号]]が主要となっているが、野麦峠を通るこの道は野麦街道としてそれ以前の主要街道であった。その後野麦街道は県道松本高山線として受け継がれ、そのうちの旧長野県[[南安曇郡]][[奈川村]]と旧岐阜県[[大野郡]][[高根村 (岐阜県)|高根村]]の区間が路線の名称変更を経て、現在の奈川野麦高根線となって今日に至る。


野麦街道は明治以降に諏訪地方で勃興した製糸産業の工場へ働きに出た飛騨地方の女性が通った街道であるが、その中で命を落とした者も数多くいたといわれ、「[[女工哀史]]」や映画「[[あゝ野麦峠]]」などでも知られる街道である。野麦峠にはそれらを慰霊する碑や施設などがある。
野麦街道は明治以降に諏訪地方で勃興した製糸産業の工場へ働きに出た飛騨地方の女性が通った街道であるが、その中で命を落とした者も数多くいたといわれ、「[[女工哀史]]」や映画「[[あゝ野麦峠]]」などでも知られる街道である。野麦峠にはそれらを慰霊する碑や施設などがある。
22行目: 24行目:
* 1976年(昭和51年)[[10月14日]]:寄合渡阿多野郷線を奈川野麦高根線へ変更。
* 1976年(昭和51年)[[10月14日]]:寄合渡阿多野郷線を奈川野麦高根線へ変更。


==別名==
== 通過する自治体 ==
*野麦街道(松本市)
*飛騨街道(高山市)
*野麦カエデ街道(高山市)
*飛騨御岳しらかば街道(飛騨市)

== 地理 ==
長野県と岐阜県の県境をまたぐ[[飛騨山脈]]の野麦峠(標高1,672m)を越えて、[[乗鞍岳]]の南面の山裾を流れる益田川や長野県側の奈川の渓谷沿いに道路が延びる。野麦峠周辺は紅葉の名所で、好景観道路として知られる{{Sfn|昭文社|2002|p=46, I-3セクション. 野麦峠インセット}}。野麦峠周辺に博物館や茶屋などの施設が集まるが、それ以外は施設も少なく、道路沿いに昔ながらの面影を残す集落を見るだけで、カラマツなどの森の中を走る{{Sfn|須藤英一|2013|p=106}}。野麦峠にある展望台から乗鞍岳を展望できる{{Sfn|昭文社|2002|p=46, I-3セクション. 野麦峠インセット}}{{Sfn|須藤英一|2013|p=106}}。

=== 通過する自治体 ===
* [[長野県]]
* [[長野県]]
** [[松本市]]
** [[松本市]]
28行目: 39行目:
** [[高山市]]
** [[高山市]]


== ==
=== 交差する道路 ===
* [[野麦峠]]

== 交差する道路 ==
* [[長野県道26号奈川木祖線]](長野県松本市)
* [[長野県道26号奈川木祖線]](長野県松本市)
* [[国道361号]](岐阜県高山市)
* [[国道361号]](岐阜県高山市)


==別名==
=== 沿線 ===
*野麦街道(松本市)
* 野麦峠オートキャンプ場(松本市奈川
* [[野麦峠]]
*飛騨街道(高山市)
*野麦カエデ街道(高山市)
* 峠の資料館 野麦峠の館(高山市高根町野麦
* 寺坂峠(高山市高根町野麦 - 高根町阿多野郷)
*飛騨御岳しらかば街道(飛騨市)
* [[高根乗鞍湖]](高山市高根町上ケ洞)


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* {{cite map |publisher=[[昭文社]] |title=関東 甲信越 静岡・福島 道路地図 |edition=1 |date=2002-07 |cartography=昭文社 |scale=1 : 100,000 |series=MAXマップル |page=46 |isbn=4-398-60023-X |ref=harv }}
* {{Cite book |和書 |author=須藤英一 |year=2013 |title=新・日本百名道 |publisher=[[大泉書店]] |page=106|isbn=978-4-278-04113-2 |ref=harv }}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

2015年11月3日 (火) 13:52時点における版

長野県道39号標識
岐阜県道39号標識

長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線(ながのけんどう・ぎふけんどう39ごう なかわのむぎたかねせん)は、長野県松本市奈川から野麦峠を越えて岐阜県高山市高根町に至る主要地方道。古くから信濃飛騨を結ぶ野麦街道の一部である。

長野岐阜県境(2007年8月)
高山市野麦峠付近
ファイル:Nomugi-toge.JPG
野麦峠の説明板
終点、国道361号交点(2007年8月)

概要

長野県松本市奈川の寄合渡の長野県道26号奈川木祖線から分岐して西へ向かい県境の野麦峠を越え、岐阜県高山市高根町野麦を経て、同町上ケ洞の国道361号・高嶺大橋(高根乗鞍湖)に接続する路線。

現在では長野県と飛騨地方を結ぶ道路は国道158号が主要路となっているが、野麦峠を通るこの道は野麦街道としてそれ以前の主要街道であった。その後、野麦街道は県道松本高山線として受け継がれ、そのうちの旧長野県南安曇郡奈川村と旧岐阜県大野郡高根村の区間が路線の名称変更を経て、現在の奈川野麦高根線となって今日に至る。

野麦街道は明治以降に諏訪地方で勃興した製糸産業の工場へ働きに出た飛騨地方の女性が通った街道であるが、その中で命を落とした者も数多くいたといわれ、「女工哀史」や映画「あゝ野麦峠」などでも知られる街道である。野麦峠にはそれらを慰霊する碑や施設などがある。

なお、野麦峠周辺は、冬季通行止めとなる。

路線データ

沿革

  • 1971年(昭和46年)9月13日:寄合渡日和田線を寄合渡阿多野郷線へ変更。
  • 1976年(昭和51年)4月1日:寄合渡阿多野郷線を主要地方道奈川野麦高根線へ指定[1]
  • 1976年(昭和51年)10月14日:寄合渡阿多野郷線を奈川野麦高根線へ変更。

別名

  • 野麦街道(松本市)
  • 飛騨街道(高山市)
  • 野麦カエデ街道(高山市)
  • 飛騨御岳しらかば街道(飛騨市)

地理

長野県と岐阜県の県境をまたぐ飛騨山脈の野麦峠(標高1,672m)を越えて、乗鞍岳の南面の山裾を流れる益田川や長野県側の奈川の渓谷沿いに道路が延びる。野麦峠周辺は紅葉の名所で、好景観道路として知られる[2]。野麦峠周辺に博物館や茶屋などの施設が集まるが、それ以外は施設も少なく、道路沿いに昔ながらの面影を残す集落を見るだけで、カラマツなどの森の中を走る[3]。野麦峠にある展望台から乗鞍岳を展望できる[2][3]

通過する自治体

交差する道路

沿線

  • 野麦峠オートキャンプ場(松本市奈川)
  • 野麦峠
  • 峠の資料館 野麦峠の館(高山市高根町野麦)
  • 寺坂峠(高山市高根町野麦 - 高根町阿多野郷)
  • 高根乗鞍湖(高山市高根町上ケ洞)

脚注

  1. ^ 昭和51年建設省告示第694号
  2. ^ a b 昭文社 2002, p. 46, I-3セクション. 野麦峠インセット.
  3. ^ a b 須藤英一 2013, p. 106.

参考文献

  • 関東 甲信越 静岡・福島 道路地図 (Map) (1 ed.). 1 : 100,000. MAXマップル. Cartography by 昭文社. 昭文社. 2002-07. p. 46. ISBN 4-398-60023-X {{cite map}}: |date=の日付が不正です。 (説明); 引数|ref=harvは不正です。 (説明)
  • 須藤英一『新・日本百名道』大泉書店、2013年、106頁。ISBN 978-4-278-04113-2 

関連項目