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「Wikipedia:妨害的編集」の版間の差分

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改訳: "If an editor treats situations that are not clearly vandalism as such"
事典 → 百科事典:訳語の統一(encyclopedia, unencyclopedic)
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'''妨害的編集'''とは、多数の記事もしくは長期間にわたって記事の改善や事典を作り上げていく過程を妨害するような編集のことです。妨害的編集は、必ずしも[[WP:VAND|荒らし]]とはみなされませんが、荒らしはもちろん妨害的編集に当てはまります。ただし、それぞれの件は個別に取り扱われるべきで、ウィキペディアの方針やガイドラインに違反していないかをよく考えた上で、それぞれ判断されるべきです(ある利用者が明らかな荒らしではないものを荒らしとして取り扱えば、百科事典を作り上げていくためのコミュニティは敵対的な雰囲気になり、貢献してくれる利用者が立ち去ることになるかもしれません)。
'''妨害的編集'''とは、多数の記事もしくは長期間にわたって記事の改善や百科事典を作り上げていく過程を妨害するような編集のことです。妨害的編集は、必ずしも[[WP:VAND|荒らし]]とはみなされませんが、荒らしはもちろん妨害的編集に当てはまります。ただし、それぞれの件は個別に取り扱われるべきで、ウィキペディアの方針やガイドラインに違反していないかをよく考えた上で、それぞれ判断されるべきです(ある利用者が明らかな荒らしではないものを荒らしとして取り扱えば、百科事典を作り上げていくためのコミュニティは敵対的な雰囲気になり、貢献してくれる利用者が立ち去ることになるかもしれません)。


妨害的編集は常に意図して行われるとは限りません。利用者が適切に編集する方法を理解していないために、たまたま妨害行為に該当するような編集をしてしまうこともあります。社会の一員として振る舞うための経験や共同作業を行う上で必要な技能の欠如のために、妨害になる場合もあるでしょう。妨害行為が元々は[[Wikipedia:善意に取る|善意]]から行われた場合であっても、それがウィキペディアにとって有害であるという事実に変わりはありません。
妨害的編集は常に意図して行われるとは限りません。利用者が適切に編集する方法を理解していないために、たまたま妨害行為に該当するような編集をしてしまうこともあります。社会の一員として振る舞うための経験や共同作業を行う上で必要な技能の欠如のために、妨害になる場合もあるでしょう。妨害行為が元々は[[Wikipedia:善意に取る|善意]]から行われた場合であっても、それがウィキペディアにとって有害であるという事実に変わりはありません。

2014年11月6日 (木) 00:34時点における版

妨害的編集とは、多数の記事もしくは長期間にわたって記事の改善や百科事典を作り上げていく過程を妨害するような編集のことです。妨害的編集は、必ずしも荒らしとはみなされませんが、荒らしはもちろん妨害的編集に当てはまります。ただし、それぞれの件は個別に取り扱われるべきで、ウィキペディアの方針やガイドラインに違反していないかをよく考えた上で、それぞれ判断されるべきです(ある利用者が明らかな荒らしではないものを荒らしとして取り扱えば、百科事典を作り上げていくためのコミュニティは敵対的な雰囲気になり、貢献してくれる利用者が立ち去ることになるかもしれません)。

妨害的編集は常に意図して行われるとは限りません。利用者が適切に編集する方法を理解していないために、たまたま妨害行為に該当するような編集をしてしまうこともあります。社会の一員として振る舞うための経験や共同作業を行う上で必要な技能の欠如のために、妨害になる場合もあるでしょう。妨害行為が元々は善意から行われた場合であっても、それがウィキペディアにとって有害であるという事実に変わりはありません。

概要

ウィキペディアはその成功の大きな部分を開かれた体制に拠っています。しかしながら、そのあまりに開かれた姿勢は、ウィキペディアを自分の主張を推し進めようとしたり独自研究を開陳したり自己宣伝や特定の団体の擁護などに用いようとする人をも惹きつけてしまいます。生産的な利用者でもたまには過ちを犯しますし、信頼できる情報源によって検証可能であれば、特記すべき少数派の意見が記載されることが歓迎されている一方、利用者が信頼できる情報源によって検証できない記述ばかりを行おうとしたり、少数派の意見に不適切な重みを与えることにこだわることで、長期間にわたる問題をつくりだすことがあります。

全体として、妨害的な編集者はウィキペディアの参考資料としての信頼性を下げ、生産的なことをまともに行っている利用者を疲弊させることでウィキペディアを毀損します。まともな活動を行っている利用者は、何の罰も受けないのをいいことに妨害編集を続ける利用者にあきれ果てて、プロジェクトを去ってしまうかもしれません。

妨害的編集の特定の傾向を感知することは重要です。一回の行動だけで方針に違反することはあまりないでしょう。しかし、それが妨害的編集の傾向を持つ一連の行動の一部であるならば、一回の行動でも方針に違反します。Wikipedia:編集合戦も参照してください。妨害的編集は、そのすべてが24時間以内といった短い時間の内に行われるとは限りません。また、それが同じ行為の繰り返しであるとも限りません。しかしながら、それが妨害的編集であるならば、長い時間をかけて断片的に続いて行われる編集であっても、プロジェクトをひどく妨害する傾向を持つでしょう。

妨害的編集者は自身の振る舞いをまともで生産的な編集であるかの如く偽装するかもしれませんが、他とは異なる特徴が彼らを生産的利用者と峻別するでしょう。問題を解決するための議論が失敗に終わり、(コメント依頼などを通じた)論争となっている記事外部からの利用者も交えて賛同が得られてる場合、さらなる妨害行為は投稿ブロックの対象となります。さらにはWikipedia:論争の解決処理を通じたより懲罰的な対処にも至るかもしれません。極度の例では、裁定委員会の決定か何らかの合意により、ウィキペディアそのものからの追放とされることもありえます[1]

Three revert rule(3RR)違反は、このガイドラインを元に妨害的編集者対抗して行われた場合でも言い訳にはなりません。3RRの中で述べられているように、「この規則は特定の回数までなら差し戻す権利を与えるものではない」のです。同様に、3RRは妨害的編集に対処する場合でも違反されるべきでないことを意識しておくべきです。3RRでは単純な荒らしの差し戻しは回数に数えませんが、妨害的編集は荒らしではないものに該当しますので、3RRを侵してしまうよりも下記の#妨害的編集者への対処方法に従って処理する方が良いでしょう。

偽装工作

妨害的編集者は、妨害編集を行う際に偽装工作を行うことで懲罰をかわそうとすることがあります。

  • 個々の編集は明確に妨害となっていなくとも、全体としては妨害編集となる行為が長期間にわたって行われている。
  • 編集対象がほとんどノートページに限られている。この場合、直接記事に有害な行為を行ってはいなくとも、他の編集参加者がどのように記事を改善するかについて合意をつくりあげていくのを妨げます。
  • 個人攻撃のような、あからさまなやり方では礼儀を忘れないの方針を破ってはいないが、記事を改善していく上での協力的な態度には反している(全体としてはWP:CIVに反している)。
  • 極小数の人しか見ていない記事で妨害活動を行う。
  • 反対に、全体としてそれを感知できる人がいない程、幅広い記事で妨害的編集を行っている。

それでもなお、このような妨害編集はウィキペディアの方針に反しています。

妨害的編集の事例

Wikipedia:編集方針も参照してください。

このガイドラインは、根本的な方針に反する明らかに誤った、繰り返される違反行為を問題とするものであり、合理的な人物でも意見が分かれるような些細な問題を扱うものではありません。

妨害的編集者は以下の様な傾向を持ちます。

  1. 偏向している: 他の編集参加者が反対しているにも関わらず、特定の記事または一連の記事群に長期間にわたって特定の主張を反映させようとし続けている。偏向した編集は、記述の追加だけを指すのではありません。信頼できる情報源の除去を繰り返すといったこともこれにあたります。
  2. 検証可能性を満たさない: 情報源を示さなかったり、百科事典的でない情報源を使用したり、信頼できる情報源を正しく使用していなかったり、独自研究を行ったりします。
  3. 妨害的タグ貼り: 要出典のようなタグを、すでに情報源が提示されている内容に疑問を抱かせたりするために貼り付けたりします。
  4. 合意形成への不参加
    a. 他の利用者の発した、問題となっている編集への質問や説明の要請を繰り返し無視する。
    b. 他の編集が編集に対して行った説明を繰り返し無視する。
  5. コミュニティの仲裁無視: 他の利用者による仲裁やコメント依頼に抗い、論争に関わっていない利用者によって成立した合意に反して特定の観点に基づく編集を続けること。

付け加えれば、この様な妨害的編集者は以下のような活動を行っているかもしれません。

6. 真っ当に生産的活動を行う利用者を追い出そうとしてしている: 礼儀を忘れない個人攻撃をしない記事の所有権といった方針やガイドラインに反して活動し、またソックパペットミートパペットを用いたりします。目立たない程度であれば、コミュニティ全体を疲弊させるには至らないかもしれませんが、最終的には規則に従って行動する利用者を疲弊させて、その生産的活動をできなくしてしまいます。

いつまでも納得しない

「他の議題に移るのが生産的なことだ」とコミュニティにより合意が為された後でも、利用者が同じ主張を続けることがあります。この様な振る舞いは、ウィキペディアを妨害するものです。利用者が「正しい意見」を持っていると信じていることが、その者にその意見をコミュニティに受け入れさせる権利を与える訳ではないのです。

意見を聞いてもらっていることを"賛成"と混同しないでください。また、コミュニティがあなたの意見を否定することが、あなたの意見をちゃんと聞かなかったことを証明するものでもありません。編集するのを止めて、他の利用者の語っていることにに耳を傾けてよく考えてみてください。あなたの意見を否定する側の議論にもしっかりと目を向けて、合意できる箇所を探してください。

時には、利用者が善意に基づいて行動していても、その活動が妨害行為の継続となってしまい、他者の時間を無駄にさせることがあります。例えば、「彼らは問題を理解していない」と言い続けること、などです。大胆に振る舞い、正しいと考えることはすぐに実行することが推奨されているとはいえ、協調能力の欠如が障害になることもあります。もしコミュニティの他の利用者が、そういった協調性に欠ける利用者の尻拭いに時間を浪費し、方針やガイドラインに基いてその過ちを糺すことに必要以上に手間取られるなら、制裁が課されることになるかもしれません。

主張のために方針を捻じ曲げない

ある利用者が方針やガイドラインの適用の仕方について不満を貯めると、そのような規則や解釈をその利用者からみて一貫した適用の仕方をすることによって、その重要性を貶めようとしたくなることがあります。それは特定の場における論争で単に論点の正当性を主張するために行われることもありますが、他の例では、その様な規則を変えさせようとして、非合理なやり方でそれを強要しようとすることもあります。

そのような戦法はプロジェクトにとって甚だ有害なものです。もしあなたが規則に問題があると感じたなら、それぞれの方針やガイドラインのノートページが懸念を表明するのに適切な場所です。単に特定の利用者の行動に問題があると感じたなら、その記事のノートページか、関連するページで議論を行ってください。

ウィキペディアを妨害することなく自分の意見を正当に主張することは可能であることを、心に留めておいて下さい。

生産的編集と妨害的編集の違い

少数派の意見が記事に投稿されることはよくあることです。少数派の意見であっても、それが検証可能で、適切な場所に適切な重みを以って記され、突飛な主張に見合った裏付けがあるなら、ウィキペディアの目的に合致するものです。典拠を提示する義務は、一義的に記載を望む利用者の側にあります。

中立的な観点では以下の様に述べられています。

中立性は記事の主要な部分で、信頼できる資料に基づいたすべての重要な観点を、その重要性に応じて公平に記載することを求めまていす。重要なものを大きく取り扱い、重要でないものを大きく取り扱わないことは、少数派の意見を、より多くに支持されているものより大きく見せたり、やたらと詳しく記述すべきでないということです。

検証可能で記すに値する視点は、しっかりと査読された学術紙で発表されたものであれば、科学的証明が為される前の段階のものまで含みます。編集者は、公に展開されている論争を信頼できる出典に基いて提示することができます。例えば、専門分野における主流の学術紙などで述べられている観点を出典とすること自体は妨害的編集ではありません。ただし、このような例外行為は解決済みの論争には当てはまりません。例えば、ガリレオ・ガリレイが生きていた時代には主流の意見であった天動説の「太陽は地球の周りを回っている」といった主張を記事に入れることは、それが科学的に否定された今日では適切ではありません。論争自体を記載することは、天動説対地動説のような著名なものであれば適切な行為です、

ときどき、幅広い意見を載せることに寛大な利用者が、突飛な少数派の出版物に誤誘導されたり、誤って出典に用いることがあります。そのような人々は、短期間の内は、そのような記載を弁護するかもしれませんが、より良い証拠や第三者の反応を見て過ちを認めるでしょう。

妨害的編集者への対処

下に挙げるのが、代表的な妨害的編集者への対処の手順です。これらは、必ずしもすべてを順番に行う必要はありません。ひどく悪質な事態が進行している場合は、管理者伝言板/投稿ブロックへ即座に報告するのが最善の一手です。その他の場合は、コミュニティからの追放も用意されています[1]。しかし、ほとんどの場合は、下に示したことを解決を目指して段階を追ってやっていけば、解決への助けとなるでしょう。通常、一足飛びにブロックや追放を求める対応は必要ありません。

  • 最初に、妨害的編集者と思われる者により百科事典的でない編集が行われた場合
  • 相手の編集は善意に取ってください。妨害的編集の疑いがある利用者でも、個人攻撃をしてはいけません。しかし出典のない記述や百科事典的でない記述は差し戻してください。要約での記述で、相手を刺激しない形で理由を述べておきましょう。礼儀正しい振る舞いを忘れないように。ノートページに議論や出典を求める書き込みをしてください。新規参加者をいじめないを参照して、対処している相手が問題利用者ではなく新規参加者や規則の理解が上手くできていない人である可能性を意識してください。
  • 差し戻したものを、差し戻し仕返してきた場合
  • 新たに出典とともに提示されたなら差し戻しはしないでください。そうでなければ、その利用者がノートページで説明していないなら差し戻して下さい。その際は、記事のノートページで、意見の違いを明確に説明してください。編集の要約でその節を示すといいでしょう。もし可能なら、ノートページで妥協案を提案してみてください。
  • 差し戻しの応酬が続いた場合で、相手が出典の無い記述を追記している場合
  • 差し戻しを行うと共に管理者伝言板/投稿ブロックを通じて管理者に介入を要請してください。その際は、偏向した編集を行っている利用者の差し戻し投稿の差分を複数示してください。投稿は端的でわかりやすく、十分な差分による証拠の提示が求められます。そして、その利用者の問題行動に集中してください(偏向した編集を行う利用者が議論を拒否している/出典のない記述を追加している/ノートページでの合意を拒否する、など)。管理者伝言板での報告では、記事自体の詳しい説明は避けて下さい。そのような長い記述は管理者が申し立てを理解するのを困難にしてしまいます。注意:あなたの活動履歴が適切なものであればあるほど、申し立ては受け入れられ易いでしょう。常に、礼儀正しく振る舞い、あなた自身が何度も差し戻しをすることは避けるべきです。
  • もし偏向した編集を行う利用者が出典を提示しているが、その出典が記述を裏付けるには貧弱であったり、不適切な解釈を行っていると考えられる場合
  • もし相手と自分しか関わっていない場合、第三者の意見を求めてみてください。
  • もし複数の利用者がすでに関わっているなら、コメント依頼を行ってみてください。
  • 調停を提案してみてください[1]
  • もし調停が否定されたり、不調に終わって、問題が続く場合
  • 挑発にならないよう注意した上で、妨害的編集を行っている利用者の会話ページで、差分や節、問題行動全体の要約を示すなどしてどの行為が問題なのかを明示してください。あなたは状況を沈静化させようとしていることを忘れないで下さい。複数の編集者が関わっている場合は、コミュニティが偏向した行動に賛同しないことをはっきりとさせるために、他の編集者も意見を述べるべきです。
  • 偏向的編集者が差し戻しを繰り返す場合
  • この時点で一対多数になっているのであれば、偏向的編集者に対する差し戻しを継続してください。24時間以内に三度を越える差し戻しをするなら、Wikipedia:管理者伝言板/3RRに報告してください(自分がそれに対抗して同じ差し戻し違反にならないように注意)。一人の偏向した編集者は、複数の編集者によって差し戻しを受ける状況では、問題のある内容を維持することは出来ません
  • 何らかの理由により管理者が反応しない場合
  • 利用者の行動に対するコメント依頼で第三者の意見を求めてください。ただし、問題を解決しようと試みたことを示す複数の投稿の差分を示せる場合にだけです。そして最低でももう一人は問題解決に取り組んできた利用者が、コメント依頼でそれが正しいことを説明するのを助けてくれる場合にです。
  • 妨害的編集者がコメント依頼でまとまったコミュニティの合意を拒否する場合
  • 再度、管理者伝言板/投稿ブロックで管理者の介入を要請してください。その際は、コメント依頼での合意を示しましょう。そうすれば管理者が警告を発するか、一時的なブロックを行うでしょう。
  • もしブロックでも問題が解決しないか、投稿ブロック依頼で管理者の介入を得ることができず、他の可能な手段すべてを試した場合
  • 裁定委員会に経緯をまとめたものを持ち込んで下さい[1]。この場合、記事内容でなく、あくまで利用者の行動に基いた報告を提出してください。

投稿ブロックと制裁

  • 妨害的編集は警告の対象になり、そして投稿ブロックにも発展します。3RRが典型です。
  • もっぱら妨害的編集に使われているアカウントは、無期限ブロックの対象になります。
  • 妨害が即座に妨害と判断できない巧妙なやり方で長期間に渡っており、その場での議論が不調に終わったなら、利用者に対するコメント依頼が問題をまとめるために用いられ、編集制限や追放の合意が為されるかもしれません。

脚注

  1. ^ a b c d 現在のウィキペディア日本語版では、裁定委員会調停委員会の運用はされておらず、利用者の追放、調停委員会による調停も運用されておりません。妨害的編集には、#妨害的編集者への対処に示されているこれら以外の方法で対処してください。

関連項目