やるドラ
やるドラは、ソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたゲームソフトのシリーズ。
「みるドラマから、やるドラマへ。」が売り文句である。発売された機種はプレイステーション、プレイステーション2、プレイステーション・ポータブル。アニメーション制作はProduction I.G。
概要
ムービーによる物語進行の要所要所で選択肢が表示され、それを選択する事でストーリーが分岐するという、フルボイス、フルアニメーションのアドベンチャーゲーム。繰り返しプレイする事で選択肢が増えたり、同じ選択肢でも展開が変わる事がある。エンディングは20以上あるが、その多くはバッドエンド。また、グッドエンドやノーマルエンドにも複数の種類が存在する。
初プレイから2回連続でバッドエンドを出すと、グッドエンドへ導くためのヒントマークを表示する救済策がある。新たなグッドエンドを迎える度にストーリーの選択肢の分岐が増え、さらに新たなエンディングを観る事ができるようになる。
エンディング後にセーブしたデータを使って、ゲーム開始からエンディングまでを選択肢の表示されないリプレイとして観る事も可能。
シリーズ
プレイステーション
初期の4部作は、一人暮らしの大学生である主人公が、記憶喪失のヒロインと出会う事から始まるストーリーで統一されている。また、『ダブルキャスト』を除き、その季節の花がシナリオにおいて重要な要素となる。
これは、当初は「フォーシーズンズメモリー」という1本のソフトとして開発されていたものを、内容量が増え過ぎたので4本に分割したためである。プレイステーション版の4作品は全てディスク2枚組となっている。
ゲーム中の季節は、上記の4作品が上から順に「夏・春・秋・冬」に対応している。春と夏が入れ替わっているのは、『季節を抱きしめて』の製作が遅れていたためという説や、インパクトの強い『ダブルキャスト』を商業上の理由で最初に持って来たためという説がある[要出典]。
最初の2作品には主人公の声が存在せず、メッセージウィンドウに主人公の台詞が表示されるだけだったが、『サンパギータ』以降は主人公の声が追加された(オプションで消す事も可能)。
それぞれの作品には他3作品の宣伝ムービーが収録されているほか、ゲーム中の一部シナリオでも他3作品のキャラクターの姿などがゲスト的に登場する場合がある。
各作品ともラジオドラマになり、後に「きくドラ」(ドラマCD)として発売された。
プレイステーション2
- スキャンダル:2000年6月29日発売
- BLOOD THE LAST VAMPIRE 上巻:2000年12月21日発売
- BLOOD THE LAST VAMPIRE 下巻:2000年12月21日発売
『BLOOD THE LAST VAMPIRE』は、アニメ映画版、ゲーム版、小説版でそれぞれ違う物語が進行するメディアミックス企画の一環として発売された。
プレイステーション・ポータブル
プレイステーション・ポータブルにて、2005年7月28日に初期4作品である『ダブルキャスト』『季節を抱きしめて』『サンパギータ』『雪割りの花』の移植版が「やるドラ ポータブル」のシリーズ名で同時発売された。ディスクは1枚になり、一度クリアしたエンディングを振り返るリプレイ機能も追加された。他3作品の体験版も収録されている。
また、2006年1月26日には『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の上下巻を一本にした移植版が発売された。
2009年9月24日には、「PSPオンライン」としてPSP版のうち『サンパギータ』を除く3本(『ダブルキャスト』『季節を抱きしめて』『雪割りの花』)のダウンロード配信が開始された。
インタラクティブ・アニメーション「ラ*ドルヤ」
1998年10月~12月にかけてフジテレビの深夜枠にて、「ラ*ドルヤ」という『サンパギータ』『雪割りの花』を元とした10分間の番組が生放送された。物語の途中で選択肢を2つ提示し、放送終了後電話投票を受付け、多かった方の選択肢の物語が進行する。
選択肢はどちらかがバッドエンドで、これが出た場合は巻き戻ってもう一方の選択肢で話が進められる。
進行役は「ミキ」(野仲美貴)と「インナミ」(印南優貴)。たまに「賢者」とされるゲストが参加し、視聴者と同様に選択肢を選ぶ事もあった。
月~木曜日は本編のアニメが放送され、金曜日は選択されなかった物語などがダイジェストで紹介された。
深夜放送にも拘らず、6000~10000もの投票が集まっていた。やるドラにはない「ラ*ドルヤ」独自の映像が流される事もあった。ちなみにこの番組名は「やるどら」を逆から読んだものである。
- 放送時間・放送期間