潮流 (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
潮流
アントニオ・カルロス・ジョビンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1970年5月 ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1]
ジャンル ボサノヴァ
時間
レーベル A&Mレコード
プロデュース クリード・テイラー
専門評論家によるレビュー
アントニオ・カルロス・ジョビン アルバム 年表
ストーン・フラワー
(1970年)
潮流
(1970年)
ジョビン
(1973年)
テンプレートを表示

潮流』(ちょうりゅう、原題:Tide)は、ブラジル人ミュージシャン、アントニオ・カルロス・ジョビン1970年に録音・発表したスタジオ・アルバム。オリジナルLPのカタログ番号は「SP-3031」[1]

解説[編集]

デオダートがアレンジを担当し、ジョビンが1967年にA&Mレコードから発表したアルバム『波』と比べて、ストリングスよりも管楽器に比重が置かれた編曲となった[2]。タイトル曲では、ジョビンが以前に発表した曲「波」のコード進行が流用された[3]。なお、1970年6月には、本作と同様デオダートがアレンジを手がけ、ジョー・ファレルロン・カーターらが参加したアルバム『ストーン・フラワー』の録音が行われ[4]、2018年にBGOレコードから発売された再発CDは、本作と『ストーン・フラワー』を1枚のCDに抱き合わせた内容となった[5]

リチャード・S・ギネルはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け、全体像に関して「作曲に関しては、必ずしもジョビンの絶頂とは言えない曲もある」、デオダートの編曲による「イパネマの娘」のリメイクに関して「クラウス・オガーマンの編曲よりも重厚でドラマティックで、そして巧みに構築されている」と評している[3]

収録曲[編集]

特記なき楽曲はアントニオ・カルロス・ジョビン作。

  1. イパネマの娘 - "Girl from Ipanema" (Antônio Carlos Jobim, Vinicius de Moraes) - 4:53
  2. やさしき調べ - "Carinhoso" (Pixinguinha, João Debarro) - 2:49
  3. テーマ・ジャズ - "Tema Jazz" - 4:36
  4. スー・アン - "Sue Ann" - 3:05
  5. リメンバー - "Remember" - 4:04
  6. 潮流 - "Tide" - 4:06
  7. タカタンガ - "Takatanga" - 4:44
  8. カリベ - "Caribe" - 2:44
  9. ロッカナリア - "Rockanalia" - 4:48

リマスターCDボーナス・トラック[編集]

  1. テーマ・ジャズ(別テイク) - "Tema Jazz (Alternative Take)" - 2:58
  2. 潮流(別テイク) - "Tide (Alternative Take)" - 4:09
  3. テーマ・ジャズ(別テイク) - "Tema Jazz (Alternative Take)" - 5:49
  4. テーマ・ジャズ(フル・マスター・テイク) - "Tema Jazz (Master Take in Full)" - 8:15

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b A&M Records Catalog: 2000/3000 series”. Jazz Discography Project. 2023年7月17日閲覧。
  2. ^ Fletcher, Thomas (2021年11月1日). “Antônio Carlos Jobim: Tide”. Jazz Journal. 2023年7月17日閲覧。
  3. ^ a b Ginell, Richard S. “Antônio Carlos Jobim - Tide Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2023年7月17日閲覧。
  4. ^ CTI Records Catalog: 6000 series”. Jazz Discography Project. 2023年7月17日閲覧。
  5. ^ Baekgaard, Jakob (2018年10月17日). “CTI On BGO”. All About Jazz. 2023年7月17日閲覧。

外部リンク[編集]