渡辺真由子

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渡辺 真由子
生誕 日本の旗 日本 愛知県
教育 慶應義塾大学博士(政策・メディア)
公式サイト MAYUMEDIA [9]

渡辺 真由子(わたなべ まゆこ、1975年 - )は、日本メディア学者ジャーナリスト

経歴[編集]

慶應義塾大学文学部人間関係学科卒業。在学中にオーストラリアアデレードフリンダース大学留学社会心理学女性学を学ぶ。1998年から2004年までテレビ朝日系の九州朝日放送に在籍し、報道記者・ディレクターを務めた。2005年から2006年末までの2年間カナダに留学し、バンクーバーサイモンフレーザー大学メディア・リテラシーを研究する(PBD修了)[1]とともに、ハワイ大学で映画産業とジェンダーを学ぶ[2]。「人間の尊厳が重んじられる社会」の構築を目指し、帰国後はメディア学者・ジャーナリストとして大学でメディア論の教鞭を執る他、テレビ・新聞のコメンテーターを務め、執筆・講演活動も行なっている。本業の傍ら、慶應義塾大学大学院後期博士課程で「メディアにおける青少年保護」を研究し2013年単位取得退学[3]。その後2017年、同大学より博士号授与。

東京都青少年問題協議会委員。2015年内閣府青少年問題有識者会議委員。2011年文部科学省ケータイモラルキャラバン隊」講師、2014年法務省人権啓発指導者養成研修会」講師、2015年度内閣府「児童ポルノ排除対策シンポジウム」パネリスト。会員としてジェンダー法学会日本語ジェンダー学会情報通信学会に所属。公式ホームページによるとTOEIC900以上を所有[4][5][6]

専門分野[編集]

メディアリテラシーいじめ、子どもを性的に描く創作物の規制[7]、青少年の健全育成、児童ポルノ規制、男女共同参画デートDVリベンジポルノ性教育を専門とする。近年はネットいじめ被害者の子供や教師、遺族の取材の他、スマートフォンソーシャル・ネットワーキング・サービスや性的有害情報の問題を中心に取り組んでいる。メディアリテラシーやインターネット・リテラシーをテーマにした講演を、企業医師会から教育委員会少年鑑別所まで全国で幅広く実施。メディアを読み解く能力の必要性を説いている。

メディア学者としては、「性の尊厳」を重視する観点から、メディアの暴力・性表現は受け手の価値観に影響を与える(メディア効果論)として、表現規制の更なる強化とリテラシー教育を提言している[8]。「働く女性の代表」としてファッション誌に取り上げられる[9]他、海外のテレビ局からもインタビューを受けている[10]

受賞[編集]

  • いじめ自殺を題材としたドキュメンタリー「少年調書~16歳の自殺 遺族は何と闘ったか~」のディレクターとして日本民間放送連盟賞最優秀賞(ラジオ報道)、放送文化基金賞優秀賞を史上最年少で受賞(2000年)[11][12]
  • ミス慶応コンテストで特別賞を受賞(1993年)。

著作権侵害[編集]

2018年11月28日、株式会社勁草書房は、渡辺の著書『「創作子どもポルノ」と子どもの人権』に、重大な無断転載の事実が判明したため、同著の絶版・回収処置を取ることを公式HPにて発表した[13][14][15][16]。同社によると11月にSNS上で同著での無断転載に関する指摘を発見。確認の結果、別の著者の論文から許可なく転載したとみられる表現が、本のほぼ1章分に相当する範囲で見つかった。該当箇所は、全7章の中の第6章であった。外国の事例に関する論文をかなりの文量で転載しており、同社編集部はこれを引用とはいえず、無断転載に当たると判断した。改訂版を出す予定はない[17][18][19]。ネット上では渡辺の同著での一連の行為が、引用の範囲を逸脱しているのではないかと指摘する声が上がっていた[20]。渡辺が無断転載したのは、間柴泰治の論文『日米英における児童ポルノの定義規定 調査と情報681号』などであった[21][22]

2018年12月11日、朝日新聞は、慶應義塾大学内で渡辺の論文に関する調査委員会を設置したと報じた。同大学広報室によると調査対象になっているのは、渡辺が16年度に提出した博士論文『児童ポルノ規制の新たな展開』。同論文を元に出版された著書の絶版・回収が決まったとの報道を受けての対応であり、博士号を出した大学院政策・メディア研究科を中心に調査を始めたと述べている[23]

著作[編集]

書籍[編集]

博士論文[編集]

  • 「児童ポルノ規制の新たな展開-創作物をめぐる国内制度の現状及び国際比較による課題-」(2017年2月)[24][25][26][27][28][29]

論説[編集]

  • 「性的有害情報に関する実証的研究の系譜 : 従来メディアからネットまで」 (『情報通信学会誌』30(2)、2012年)[30][31]

紀要[編集]

  • 「ネット上の性情報に対する規制とメディア・リテラシー教育のあり方の国際比較」 (『慶応義塾大学メディア・コミュニケーション研究所紀要』(61)、2011年[32][33]
  • Regulations and Media Literacy Education on Online Obscene Harmful Information: A Japanese Perspective (Keio Communication Review No.34, 2012)[34][35]

研究ノート[編集]

  • 「子どもポルノをめぐる国際動向と人権」(『総務省情報通信政策レビュー』第10号、2015年[36][37]

出演[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ Post Baccalaureate Diploma - Centre for Sustainable Community Development - Simon Fraser University [1]
  2. ^ 羽ばたけ 日本の女性研究者[2]
  3. ^ 渡辺真由子プロフィール 講演依頼.com|講演会の講師紹介[3]
  4. ^ ネットモラルキャラバン隊:文部科学省
  5. ^ 人権啓発指導者養成研修会 | 公益財団法人人権教育啓発推進センター
  6. ^ 渡辺真由子公式プロフィール[4]
  7. ^ 渡辺真由子「創作子どもポルノ」と子どもの人権[5]
  8. ^ 渡辺真由子公式twitter[6]
  9. ^ 渡辺真由子の「メディアと人権」研究所|『Domani』巻頭「女性とキャリア」インタビュー[7]
  10. ^ 渡辺真由子の「メディアと人権」研究所|韓国テレビ局SBSから「日本の放送表現規制」インタビュー[8]
  11. ^ 表彰番組・事績 | 一般社団法人 日本民間放送連盟
  12. ^ 放送文化基金賞 | HBF 公益財団法人放送文化基金
  13. ^ 『「創作子どもポルノ」と子どもの人権』 お詫びと回収のお知らせ - 株式会社 勁草書房(2018年11月28日)
  14. ^ keisoshoboのツイート(1067640648608636928)
  15. ^ keisoshoboのツイート(1067640649854279680)
  16. ^ 「論文無断転載で絶版・回収 ジャーナリストの著作で」(共同通信 2018年11月28日)
  17. ^ 渡辺真由子の「メディアと人権」研究所: 拙著『「創作子どもポルノ」と子どもの人権』につきまして
  18. ^ 『「重大な無断転載があった」渡辺真由子さん著書、絶版・回収へ 出版社が謝罪』(弁護士ドットコムニュース 2018年11月28日)
  19. ^ 「「無断転載」1章分 児童ポルノ考える本、絶版・回収へ」(朝日新聞 2018年11月28日)
  20. ^ 「渡辺真由子さん著書が論文の無断転載で回収、絶版に」(日刊スポーツ 2018年11月28日)
  21. ^ 2010年刊行分 No.667~No.693|国立国会図書館―National Diet Library
  22. ^ 日米英における児童ポルノの定義規定 (PDF: 491KB)No.681
  23. ^ 「児童ポルノ考える本に「無断転載」、慶大が博士論文調査」(朝日新聞2018年12月11日)
  24. ^ 渡辺真由子の「メディアと人権」研究所: 博士号(政策・メディア)を取得
  25. ^ 渡辺真由子の「メディアと人権」研究所: 『児童ポルノ規制の新たな展開』(博士論文)
  26. ^ 児童ポルノ規制の新たな展開 : 創作物をめぐる国内制度の現状及び国際比較による課題(審査報告):慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)
  27. ^ 児童ポルノ規制の新たな展開 : 創作物をめぐる国内制度の現状及び国際比較による課題(要旨):慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)
  28. ^ 児童ポルノ規制の新たな展開 : 創作物をめぐる国内制度の現状及び国際比較による課題(要約):慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)
  29. ^ 渡辺真由子の「メディアと人権」研究所:博士論文を出版へ
  30. ^ 学会誌・出版物 バックナンバー|情報通信学会 -JSICR-
  31. ^ 性的有害情報に関する実証的研究の系譜
  32. ^ メディア・コミュニケーション〔研究所紀要〕No.61(2011.3発行) | 慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所
  33. ^ ネット上の性情報に対する規制と メディア・リテラシー教育のあり方の国際比較
  34. ^ Keio Communication Review No.34 (2012.3) | 慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所
  35. ^ Regulations and Media Literacy Education On Online Obscene Harmful Information: A Japanese Perspective
  36. ^ 総務省 情報通信政策研究所(IICP)|調査研究|情報通信政策レビュー|情報通信政策レビュー第10号(平成27年3月31日刊行)
  37. ^ 子どもポルノをめぐる国際動向と人権

外部リンク[編集]