東小雪

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東 小雪(ひがし こゆき、1985年2月1日 - )は、日本LGBT[注 1]活動家、舞台女優文筆家。本名同じ。2005年から2006年までは「あうら真輝」(-まき)の芸名で宝塚歌劇団花組男役として所属。退団後の2010年秋よりLGBT支援に携わっている。

経歴[編集]

  • 石川県金沢市出身[1]北陸学院中学校・高等学校を経て[1]宝塚音楽学校に入学し、2005年に第91期生として宝塚歌劇団に入団。同年3月25日、花組「マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー」で初舞台を踏む[2]。のち野々すみ花ら8名と花組に配属されたが[2]、組配属一作目の「落陽のパレルモ」を公演開始から2週間(12月8日付)で病気降板。舞台復帰できないまま、翌2006年5月11日「ファントム」集合日[注 2]付けで歌劇団を退団し、芸能活動を休止。
  • 2010年秋、本名の東小雪を使用してLGBT支援活動を開始。レズビアンであることと、宝塚歌劇団の「あうら真輝」としての経歴も同時に公表した[1]
  • 2011年3月、[3]、10代の「『女の子』が好きな『女の子』のための友だちづくりイベント」、「ピア・フレンズ for girls」の立ち上げに関わり、2014年7月まで[4]スタッフとしてその運営に携わった。
  • 2011年12月、「レインボー金沢」を立ち上げ、2013年4月まで代表を務める。
  • 2014年1月、『ふたりのママから、きみたちへ』(増原裕子との共著)、『レズビアン的結婚生活』(増原裕子、マンガ家すぎやまえみことの共著)を発表。同年6月に単著の『なかったことにしたくない 実父から性虐待を受けた私の告白』を発表して、執筆活動を本格的に始める。現在、執筆以外にLGBTや性虐待関連のテレビ番組出演や講演活動などを行っている。また、ニコニコ動画内サービスのニコニコ生放送を利用してレズビアンタレントの牧村朝子と「まきむぅ&こゆたんのレズビアンチャンネル」を運営し、東は「こゆたんの水曜日」でLGBTについての啓発やLGBTコミュニティに関する出来事などをテーマとした放送を行っている。

東京ディズニーリゾートでの同性挙式[編集]

2012年3月、東京ディズニーランドがパーク内のシンデレラ城を一般客の結婚式用に開放する「ディズニー・ロイヤルドリーム・ウェディング」[注 3]の企画を発表した。これに際し、東が同性カップルでも挙式が可能であるか東京ディズニーリゾートに問い合わせたところ、同性同士の利用は問題ないとされたものの[5]、「一般客への影響」を理由として、どちらかがタキシード(男性用衣装)を着なければならないと回答された[5][6]

これを東がTwitterで発信すると、オリエンタルランドの対応について批判的な反響が広がった[6]。その後、東京ディズニーリゾートはアメリカのウォルト・ディズニー・カンパニーに確認した上で、東に対して先の回答を撤回し「同性カップルによる同性での結婚式は可能」と伝え、これは特例でなく同性カップルによる挙式を東京ディズニーランドでも認めることを公にも発表した[6]

この発表に、同性愛者からは「やはりディズニーは夢をかなえてくれる」と喜びの声が上がり[6]、東とパートナーも後日感謝の意を伝えるため東京ディズニーランドを訪問した[6][注 4]。この出来事は「(LGBT)コミュニティにとって2012年を代表する大きなムーブメントの一つとなった」として、東とパートナーは同年、LGBT文化・コミュニティの発展に貢献した人物・団体を表彰する「Tokyo SuperStar Awards」のコミュニティ賞を受賞した[7]

翌2013年3月1日、東たちは東京ディズニーシーで式を挙げ、日本のディズニーリゾートで同性挙式をした最初のカップルとなった[8]

渋谷区「パートナーシップ証明書」[編集]

2015年4月1日に施行された渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例に基づき発行される「パートナーシップ証明書」の申請を、受付開始の同年10月28日8時30分に手続きし[9]、11月5日、第1号証明書を受理した[10]。2017年12月25日、パートナー解消に伴い渋谷区に証明書を返還した[11]

著作[編集]

  • ふたりのママから、きみたちへ(2014年1月17日、イースト・プレス) - 東小雪+増原裕子 共著 ISBN 978-4781690629
  • レズビアン的結婚生活(2014年1月17日、イースト・プレス) - 東小雪+増原裕子 共著、すぎやまえみこ(イラスト)※コミック ISBN 978-4781611075
  • なかったことにしたくない 実父から性虐待を受けた私の告白(2014年6月3日、講談社ISBN 978-4062188326
  • 同性婚のリアル ()2016/2/1、ポプラ新書) - 東小雪+増原裕子 共著
  • 女どうしで子どもを産むことにしました (2016/4/21、メディアファクトリー)- 東小雪+増原裕子 共著、すぎやまえみこ(イラスト)※コミック

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ LGBT=レズビアンゲイバイセクシャルトランスジェンダーの頭文字。詳細は当該項目を参照のこと。
  2. ^ 公演制作スタッフと専科を含む出演者全員が稽古場に集合する日。芸能一般で「顔合わせ」と呼ばれるものに近い。病気・怪我・家の事情などで退団公演にも出演できない劇団員は概ねこの「集合日」付で退団となる。
  3. ^ 東京ディズニーランド・シンデレラ城での1日1組限定の特別なウェディングプログラムの名称。東京ディズニーリゾートでの結婚式は、ディズニー・フェアリーテイル・ウェディングとして、東京ディズニーランドのシンデレラ城、ディズニーアンバサダーホテル、東京ディズニーシーのホテルミラコスタ、の3カ所で行うことができる。
  4. ^ 毎日新聞の記事写真はFirst Film staff blog 14 同性婚についてで見ることができる。ブログ記載中ではロイヤルドリーム・ウェディングとフェアリーテイル・ウェディングが混同している。

出典[編集]

  1. ^ a b c 東小雪 profile” (日本語). Happy Together. 2013年1月28日閲覧。
  2. ^ a b 桜木星子 (2005年5月12日). “【宝塚ファン】91期生 組配属” (日本語). All About. 2013年1月28日閲覧。
  3. ^ 第一回ピアフレンズforgirls” (日本語) (2011-3-11日). 2014年7月10日閲覧。
  4. ^ 映画祭の思い出” (日本語) (2014年7月5日). 2014年7月10日閲覧。
  5. ^ a b TDL、ウエディングドレス同士の結婚式認める” (日本語). ウォール・ストリート・ジャーナル (2012年5月18日). 2013年1月28日閲覧。
  6. ^ a b c d e 丹野恒一"同性の結婚式TDL認める" 『毎日新聞』2012年5月14日夕刊第3版8面
  7. ^ 2012年授賞者発表” (日本語). Tokyo SuperStar Awards. 2015年2月25日閲覧。
  8. ^ 東小雪. “東京ディズニーリゾート初の同性結婚式を挙げました。” (日本語). koyuki's blog. 2013年7月18日閲覧。
  9. ^ 元タカラジェンヌが“同性婚”申請一番乗り 渋谷区「証明書」交付” (日本語). スポニチアネックス. 2015年11月5日閲覧。
  10. ^ koyuki_higashiのツイート (662052077821014016)
  11. ^ ““元宝塚”東小雪&増原裕子さんが同性パートナー解消 渋谷区に証明書を返還”. 毎日新聞. (2017年12月26日). https://mainichi.jp/articles/20171226/orc/00m/200/044000c 

外部リンク[編集]