指数積分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

数学において、指数積分(exponential integral)は指数関数を含む積分によって定義される関数である。

である。この被積分関数は原点t=0で発散するが、実関数としての指数積分はコーシーの主値を用いる。

複素関数としての指数積分は、正の実軸から解析接続する値を用いる場合[1]と負の実軸から解析接続する値を用いる場合[2]とがあるが、本稿においては正の実軸から解析接続する値を用いる。この場合、複素積分としては

となる。複素関数としての指数積分は多価であるが、

とすれば、多価性にまつわる問題が全て に封じられる。これとは別に

次の指数積分と呼び、

と記すこともある。

級数展開[編集]

に真性特異点を持つ。しかし、

であるから

である。定義によりであるから、積分定数の値は

であり、従って、

となる。但し、オイラーの定数である。

三角積分[編集]

正弦積分(sine integral)は正弦関数を含む積分によって定義される関数である。

余弦積分(cosine integral)は余弦関数を含む積分によって定義される関数である。

複素関数としての余弦積分は多価であるが、

とすれば、多価性にまつわる問題が全て に封じられる。

対数積分[編集]

対数積分(logarithmic integal)は対数関数の逆数の積分によって定義される関数である。

実関数としての対数積分はコーシーの主値を用いる。


近似式[編集]

絶対値が小さいについては


と近似できる。但し、オイラーの定数である。またの絶対値が十分に大きければ


漸近近似できる。

出典[編集]

  1. ^ Wolfram Mathworld: Exponential Integral
  2. ^ SpringerLink: Integral exponential function