婦人相談所

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婦人相談所(ふじんそうだんじょ)は、婦人保護事業の中枢機関として、日本の各都道府県に設けられた行政機関である。管轄官庁厚生労働省[1]

婦人相談所や婦人保護施設で働く相談員を婦人相談員(ふじんそうだんいん)と呼ぶ[2]

概要[編集]

元は売春防止法第34条第1項により、要保護女子(性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子)の早期発見、転落の未然防止及び保護更生のための業務を行う施設であったが、その後は婦人保護事業の拡大とともに、女性に関する様々な相談・支援事業を担う施設へと性格を変えていった[3]

2001年(平成13年)の配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)の制定後は、同法に基づき「配偶者暴力相談支援センター」としてドメスティックバイオレンス (DV) 被害者の支援機能が付与されている[3]

そうして時代とともに機能が拡大されてきたため、近年は各施設の名称は都道府県によって異なり、対外的には必ずしも「婦人相談所」の名称を用いず「女性相談所」「女性相談センター」などとする都道府県も増えており、徳島県のように「こども女性センター」としている県もある[4]

2021年令和3年)6月現在、全国に49か所あり、各都道府県に1か所ずつ、徳島県では中央・南部・西部の3か所を設置している[4]。また東京都では多摩支所を置き[4]、島根県では西部分室を置いている[4]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]