伊吹新一

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伊吹 新一(いぶき しんいち、1925年3月2日[1] - 2012年7月26日)は、京都府京都市生まれの指揮者音楽監督音楽教育者。

オーケストラ合唱吹奏楽指揮することが多い中で、ハイドンミサ曲の演奏に力を入れた。アメリカ、ハワイ、中国カナダオーストリア、ウィーン、ドイツなど海外公演もこなし、国際的な活躍もみせた。

略歴[編集]

京都府京都市西本願寺前の念珠屋「伊吹新八商店」八代目として生まれる。立命館大学専門部法政科卒業後、同大学法学部へ進学。在学中に立命館大学メンネルコール、立命館大学混声合唱団メディックス、立命館大学交響楽団を創部。京都市役所渉外課に依頼され、マシュー・リッジウェイ第8軍司令長官宅でクリスマス・キャロルを演奏する。

大学卒業後、社会科教諭になるも音楽の志を捨てがたく、京都市立音楽短期大学京都市立芸術大学)に進学し、斎藤秀雄に指揮法を師事(同じ門下生に小澤征爾山本直純たちと習う)。関西における唯一の門下生。

卒業後、京都府立城南高等学校の音楽教諭、京都市立堀川高等学校音楽科分校(堀音)の音楽教諭、副校長を経て(佐渡裕などを教える)、京都市立芸術大学大阪芸術大学奈良教育大学大学院などの講師を歴任。

その他に京都市交響楽団(京響)、京都市民管弦楽団名誉指揮者、京都楽友合唱団名誉指揮者、京都大学音楽研究会ハイマート合唱団常任指揮者、宇治市民混声合唱団常任指揮者、第43回国民体育大会音楽監督、京都市民オーケストラ名誉指揮者、京都市芸術文化協会評議員、京都市音楽芸術振興財団評議員。京都市下京区文化談話会会長、京都音楽文化協議会理事、京都会館(現:ロームシアター京都)のこけら落とし公演の合唱指揮者、NHK全国学校音楽コンクールの審査員などを歴任した。

社歌校歌下京区の歌など作曲も行った。

2012年7月26日、急性大動脈解離のため死去[1]

主な受賞歴[編集]

  • 京都市芸術奨励賞
  • 京都市教育功労賞
  • 藤堂音楽賞
  • 京都市自治百周年表彰
  • 宇治市地域社会貢献者(音楽振興)表彰

脚注[編集]

  1. ^ a b 『現代物故者事典2012~2014』(日外アソシエーツ、2015年)p.68