任意

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

任意(にんい、arbitrary)とは、思うままに任せること、という意味で、当人の自由意思に任せる、ということである[1]。その抽象概念、名詞形は任意性(にんいせい、arbitrariness)である。

法律、行政制度などにおける「任意」[編集]

例えば、任意投票投票を行うか否かを自らの意思で決める。

例えば任意同行とは、警察官がある人物に対して職務質問を行い(だが決定的な証拠が特にないなど、強制できない状態で)、最寄の警察署・交番などに行くことを求めて当人の意思・気持ちを確認し、当人が同意して警察官に同行してそこへ行くこと[1]。当人が同行したくなければ同行する必要はなく[1]、行きたくない、とか、同行したくない、と警察官に伝えて、立ち去ってよい。

法的には「任意」と対比されているのは「強制」という概念である。例えば上述の任意同行に関して言えば、警察官から「今から一緒に近くの交番に行きましょうか?」といったような曖昧な言葉が発せられた場合は「これは任意ですか?強制ですか?」などと尋ねて法的にどちらなのか確認し、特に「強制です」などと言われなければ、「任意ですね。では行くのは止めておきます。」というようなやりとりをして立ち去ればよい、と法律の解説書などには書かれている[要出典]

数学などにおける「任意」[編集]

数学論理学において「任意の~」: arbitrary, any )とは、「特別な選び方をしない」という意味であり、一般に、英語の「any~」、日本語の 「どの~でも」「いずれの~でも」といった日本語と置き換えることが可能である。

たとえば、

任意の実数 x について [条件A] が成り立つ

という表現は、xとして 実数の中からどの数を選んでも [条件A] が成り立つ、という意味である。

しばしば「すべての」(all )を「すべての」に置き換えても成立するが、「すべての」のほうは言い回しによっては意味がすっかり変わり、条件が成立しなくなってしまうので注意が必要である。 たとえば、A = {1, 3, 5, 7} としたとき、A に属する任意の要素を 1 に加えた結果は偶数である。( A に属する要素である 1, 3, 5, 7 のどれを選んで 1 に加えても、2, 4, 6, 8 のどれかとなり、偶数となる。)しかし、A に属するすべての要素を 1 に加えた結果は奇数である。( 1 と 3 と 5 と 7 のすべてを 1 に加えた結果は 17 であり、奇数となる。)

「任意の」を表す記号量化子)としては広く (turned A) が用いられる。この全称量化子 (universal quantifier) はドイツ論理学者ゲルハルト・ゲンツェンによって導入された。

数学関連

ITにおける「任意」[編集]

IT領域における用法も、数学のそれをほぼ踏襲しており、例えば、プログラミング、ソフトウェア開発などの領域において「任意の 4 桁の10進数(を入力)」と言えば、0001 から 9999 までの数がいずれも入力されうる、ということを意味する。

IT関連項目


脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c 広辞苑 第五版 p.2048【任意】

関連項目[編集]