ヴァイキング・クラップ
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ヴァイキング・クラップ（Viking Clap）またはヴァイキング・サンダー・クラップ（Viking Thunder Clap）は、サッカーの試合中にサポーターが行うチャントの一種である。さまざまなクラブのサポーターが行っているが、特に有名になったのはUEFA EURO 2016の際にアイスランド代表サポーターが行ってからである。手順としては、まず両手を頭上に挙げて広げる。音頭取りが太鼓などを2回打ち鳴らして合図をするのに合わせて両手を打ち合わせて拍手すると同時に「フッ！」などと叫ぶ。これを徐々にテンポを早くしながら行い、最後は拍手に移行する。叫び声は「フッ！」や「ヘイ！」の他、チーム名などさまざまである。
アイスランドが参加した2018 FIFAワールドカップでも注目を集め[1]、世界中の多くのサポーターが行うようになった[2]。
起源[編集]
2006年に公開された映画『300 〈スリーハンドレッド〉』にインスパイアされたものではないかという説がある[3]。この他、最初に行ったのはスコットランドのマザーウェルFCのサポーターだという説や、20年以上前にフランスのFCランスのサポーターが行ったという説などがある[4]。ギリシャのPAOKテッサロニキサポーターも、1990年代半ばから拍手に合わせて「PAOK」と叫ぶチャントを行ってきた[5]。マザーウェルFCサポーターによるものは、UEFAヨーロッパリーグ 2014-15でマザーウェルFCがアイスランドのストヤルナンと対戦した際にアイスランドサポーターに伝授され[6] 、アイスランドサポーターがアイスランド代表の応援に使うようになった。UEFA EURO 2016ではアイスランド代表は初出場ながら予想外の好成績を収め、準々決勝に進出したこともあって、サポーターによるこのチャントは他国サポーターから注目を集め、他国サポーターも行うようになった[7]。以来、世界中の多くの国のサポーターが行っている[2]。
行うチーム[編集]
サポーターがヴァイキング・クラップを行うチームとしては、以下のものが知られる。
- キャンベラ・レイダースサポーターは、アイスランドのものが有名になった後に、2016年から行うようになった[8][9][10][11]。
- ウェスタン・シドニー・ワンダラーズFCサポーターは、2012年のクラブ創設以来、拍手に合わせて「ウェスト！」と叫んでいる[12]。
- カロライナ・ハリケーンズでは "The Storm Surge (「高潮」の意)" と呼ばれるバージョンが行われる[13]。
- サッカーインド代表は、サポーター団体「ブルー・ピルグリムズ」の結成以降、ヴァイキング・クラップが行われている。AFCアジアカップ2019と2022 FIFAワールドカップ・アジア予選でもインド代表チームが行っている[14][15]。
- ケーララ・ブラスターズFC
- ミネソタ・バイキングスは2016年から行っており、「フッ！」ではなく「スコル！ (skol、北欧諸語で「乾杯」を表す skål の音写）」と叫ぶ[16]。
- シアトル・サウンダーズFCは、2009年にクラブが改組される以前から「ブーム、ブーム、クラップ（Boom, Boom, Clap）」と呼ばれるバージョンを行っており、「フッ！」の代わりに「ヘイ！」と叫ぶ[17]。
- トロントFCサポーターは2008年から「ブーム、ブーム、クラップ」を行っている[18]。
- バンクーバー・カナックスは、2018年4月5日にスウェーデン出身の双子の兄弟ダニエル・セディンとヘンリク・セディンのホーム引退試合でヴァイキング・クラップを行った[19]。
- ベンガルールFC[要出典]
- U-23サッカーネパール代表は、2019年南アジア競技大会でヴァイキング・クラップを使い始めた。
- サッカーベトナム代表も2018AFFスズキカップ決勝からヴァイキング・クラップを使い始めた。
- アトランタ・ユナイテッドFCサポーターは、2017年にメジャーリーグサッカーのチーム拡大に合わせて参入して以来、「A - T - L」と叫ぶスタイルのヴァイキング・クラップを行っている。
参考文献[編集]
- ^ “Iceland fans practise synchronised thunder clap ahead of Argentina match – video”. The Guardian. Reuters. (2018年6月16日)
- ^ a b “That Viking feeling: Iceland 'thunderclap' takes Asian Cup by storm”. France 24. (2019年1月16日) 2019年9月6日閲覧。
- ^ “Iceland’s Chant Is Mighty, but It Comes From Scotland — via Hollywood”. The New York Times. (2018年6月26日)
- ^ “Iceland? Motherwell? Lens? Where did the 'thunderclap' originate?”. The Guardian (2016年7月13日). 2018年7月2日閲覧。
- ^ https://www.youtube.com/watch?v=looVzTVn8Tk
- ^ “WATCH: Are Motherwell the inspiration behind Iceland's 'volcano clap'?”. skysports.com. 2018年4月8日閲覧。
- ^ Davis, Callum (2016年7月8日). “Revealed: the origin of Iceland's 'Viking Thunder-Clap' celebration”. The Telegraph
- ^ Dutton (2016年9月4日). “NRL what we learnt: The Viking Clap to return for Raiders finals after record-setting win”. canberratimes.com.au. 2018年4月8日閲覧。
- ^ Helmers (2016年8月21日). “NRL talking points: Raiders fans got nuts for 'Viking Clap' and the Josh Hodgson effect”. canberratimes.com.au. 2018年4月8日閲覧。
- ^ “NRL 2016 video: Canberra Raiders' fans do Viking clap before win over Parramatta Eels”. foxsports.com.au (2016年8月21日). 2018年4月8日閲覧。
- ^ Helmers (2016年8月24日). “NRL: Canberra Raiders Luke Bateman and Sia Soliola want the Viking Clap to stay”. The Sydney Morning Herald. 2018年4月8日閲覧。
- ^ “1, 2, 3, WEST!” (英語). West Sydney Football. 2020年8月28日閲覧。
- ^ Smith. “Canes Have Fun With New Win Celebration”. carolinahurricanes.com. 2019年1月15日閲覧。
- ^ Chaudhary (2018年6月12日). “Intercontinental Cup 2018: 5 things India gained from the Intercontinental Cup”. sportskeeda.com. 2019年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月11日閲覧。
- ^ “Watch: Sunil Chhetri leads incredible Viking clap with Indian fans post Thailand AFC Asian Cup win”. Fox Sports Asia (2019年1月7日). 2019年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月11日閲覧。
- ^ Nelson (2018年1月20日). “Why Do Minnesota Vikings Fans Chant Skol?”. Thrillist. 2019年9月6日閲覧。
- ^ Dowley (2018年6月16日). “Iceland‘s Thunderclap fan celebration, explained”. SBNation. 2019年9月6日閲覧。
- ^ West (2017年11月26日). “Hear that at the beginning of Leg 2? It's the Viking thunder clap”. MLS Soccer. 2019年9月6日閲覧。
- ^ Williams, Rob (2018年4月6日). “Henrik Sedin wants Canucks fans to keep doing the Viking Clap” (英語). Daily Hive 2018年10月27日閲覧。