リチャード・ギャリオット

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リチャード・ギャリオット
Richard Garriott
Richard Garriott - Game Developers Conference Europe 2011 (5).jpg
リチャード・ギャリオット(2011年7月)
生誕 Richard Allen Garriott
リチャード・アレン・ギャリオット

1961年7月4日(55歳)
イギリスの旗 イギリス
イングランドの旗 イングランドケンブリッジ
国籍 イギリスの旗 イギリスアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
著名な実績 ゲームクリエイター起業家
代表作 ウルティマ
公式サイト
Richard Garriott de Cayeux

リチャード・ギャリオット・ド・ケイユ英語: Richard Garriott de Cayeux1961年7月4日 - )は、イギリス生まれのアメリカ合衆国ゲームクリエイター。とりわけコンピュータ用ロールプレイングゲーム(RPG)に発する「ウルティマ」シリーズの作者として知られている。

経歴[編集]

生い立ち[編集]

イングランドケンブリッジ出身。幼少期はアメリカ合衆国テキサス州オースティンナッソー・ベイで育った。その一方で両親の都合からたびたびイギリスに戻る事があったため、イギリス訛りが強い英語を話す。この特徴から後述する様に「ブリティッシュ」(「イギリス風の」という意味)という綽名で呼ばれる。父親のオーウェン・ギャリオット英語版は、第2回スカイラブ・ミッションへ参加した宇宙飛行士であり、工学博士や大学教授としても著名な人物で、母親も芸術家であった。リチャードが11歳の頃、手作りの「銀の蛇」をデザインしたペンダントを父に送り、オーウェンはそのペンダントを持って宇宙へ旅立った。ウルティマシリーズに宇宙を題材にするシナリオがあるのは、これらの影響が強いといわれている。

幼い時から電子工学に優れた才能を示し、両親もリチャードの特技を育てようと後援した。クリアクリーク・ハイスクール在学中にはプログラミングに熱中する日々を送っていた。1977年に両親の勧めで、オクラホマ州立大学が主催していたコンピューター関連技術についての合宿に7週間に亘って参加している。その時、同じ合宿に参加している生徒からイギリス訛りを指摘され、「ブリティッシュ」の綽名で呼ばれる事になった。

彼はこの綽名を気に入り、その後も自らペンネームなどを必要とする際に使い続け、最終的には自ら開発したウルティマシリーズ世界の国王「ロード・ブリティッシュ」の由来にまでなった。もっとも活動の拠点がアメリカである事からも分かる様に本人はアメリカ文化により親しく、発音も基本的にはアメリカ英語の範疇である。

高校時代、リチャードは学校に申し出て上級コンピュータクラスを新設。リチャードを含む3人の生徒以上にコンピュータを教えられる教師が居なかったため、彼ら自身で目標を立て学習に取り組む。その題材に決められたのが、コンピュータによるゲーム開発であった。 リチャードは高校卒業までに、28本のダンジョン探検プログラムを残した。

ウルティマシリーズの開発[編集]

こうした活動の傍ら、ギャリオットは自作のゲームを作る事にも没頭し、完成品を友人達に提供して感想を尋ねたりしていた。高校を卒業してから大学に進学する前の19歳の時、これが高じてか当時勤めていたPCショップ「コンピュータランド」店長の勧めで、自ら製作したRPG「アカラベース」を販売、これがカリフォルニア・パシフィックの目に止まり、「アカラベース」は全米で販売され、後の「ウルティマ」に通じる斬新なゲームシステムが話題を呼び、1981年までの間に3万本という売り上げを記録するヒット作となった。稼いだ金はテキサス大学の学費としては十分なものであったが、「ぱーっと使っちゃった」と後に語っている。大学ではフェンシング部や中世文化同好会(Society for Creative Anachronism)などに所属した。

1980年代初期、再びギャリオットはゲーム開発に乗り出し、アカラベースのシステムを改良したゲームとしてケン・アーノルドとともにApple II用のゲーム「ウルトメイタム」を開発した。しかし「ウルトメイタム」はすでに使用されていた商標であったため、カリフォルニア・パシフィックの判断で文言の後ろを切り、「ウルティマ」として世に送り出されることになった。ケン・アーノルドによるタイルグラフィックの発明により広い世界を自由に動き回ることのできるゲームとして完成したウルティマは大きな成功を収めた。 続いて「ウルティマ2」を製作し、シエアオンラインより発売。「ウルティマ」「ウルティマ2」の成功に、それまで販売元を経由していた作品販売を自社管理の下に行いたいと考えたギャリオットは、「ウルティマ3」の時に父や兄弟たちを共同経営者に迎えてOrigin Systems社を設立、以後「ウルティマシリーズ」の製作と販売の双方を管理した。

ウルティマシリーズに登場するブリタニア大陸(ゲーム世界の中心地)を統治する王として、前述した「ロード・ブリティッシュ」が登場するが、これはギャリオット自身の分身である[1]FM TOWNSに移植された「Ultima VI the False Prophet」ではゲーム中のロード・ブリティッシュの声を自身で担当している。また、「IX」の日本語版でもロード・ブリティッシュ城内に幽閉されている「自称ロード・ブリティッシュ」なる人物の声を本人が日本語で吹き替えている。

EAとの関係[編集]

1992年9月、アメリカの大手ゲームメーカーであるエレクトロニック・アーツ(EA)社と契約を結び、Origin Systems社はEAの開発部門の一つとして統合された。ギャリオットは総責任者としてFPSブームが吹き荒れる中で名作シリーズとなっていたウルティマの開発を続行しつつ、捗々しくなかったRPGのオンライン化を積極的に推進して「ウルティマオンライン」を開発、商業的な成果を挙げた。しかし経営状態は徐々に悪化していき、2000年にはEA本社がOrigin Systemsが開発中である複数の企画を凍結すると発表、経営責任を問う形でギャリオットを解任した。

退社後、同じくOrigin Systemsを離れていた兄のロバートと、ウルティマオンラインでメインプログラマーを務めていたスタリー・ロングらとDestination Games社を設立した。

EA退社から今日まで[編集]

2001年5月、Destination Games社はMMOの開発で協力関係を結んでいた韓国のゲーム会社、パブリッシャーのNCSoftに買収され、ギャリオットはNCSoftアメリカ支社のCEOに迎えられた。引き続いてMMOの開発を担当したギャリオットは2007年に「Tabula Rasa」を発表、久々にゲーム業界の表舞台に復帰した。ところが2008年10月12日、「Tabula Rasa」の公式ページで突如としてNCSoftからの退社を発表し、関係者に衝撃を与えた。発表の暫く前に悲願であった宇宙旅行に出ていたギャリオットは、「宇宙で得た感動を新しい何かに用いたい」と理由を説明している。

2009年には保有していたNCsoft社の株式20億円相当を他企業に売却、同年の2月28日に「Tabula Rasa」のサービスは終了した。

人物[編集]

ギャリオットの特異な人物像として知られているものが「お化け屋敷」である。その自宅はまるで忍者屋敷のようなカラクリが満載されており、地下室にはRPGの世界に出てくるダンジョンそのものが再現されている。Britannia Manorと題されたイベントで、テキサス州オースティンで開催されていた。ほかにも宇宙への関心が非常に強く、自宅に天文台が設置されている。

この自宅は「ロード・ブリティッシュ」の名前が影響を持たない「なるほど!ザ・ワールド」で取り上げられたこともあり、その規模が伺える。

悪魔趣味(13666という数字が大好き)の持ち主で、一方でコスプレの趣味もある。

彼のことを放映したTVの中で、「もし、NASAの人間がいきなりやって来て、"リチャード準備はいいかい?さあ宇宙へ行こう"。そう言ったら、即座にすべてを投げうって僕は旅立つよ」と、笑いながらコメントするほどの「宇宙」マニア。2008年10月14日にソユーズ宇宙船(ソユーズTMA-13)で国際宇宙ステーション[2]旅行した。父親のオーウェン・ギャリオットがNASAの宇宙飛行士であったため、アメリカ人で初めて、親子ともども宇宙へ行った家族となった。

月面にある旧ソビエト連邦月探査機ルノホート2号ルナ21号が1993年に競売に出された際に購入しており、これらの所有者である。

年表[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 80年代後半~90年代初頭は、雑誌『ログイン』との交流が深く、ギャリオット本人が誌面によく登場しており、「ブリちゃん」などと表記されていた。また、『ログイン』の編集者が米国取材の際は自宅に招待したり、『ログイン』編集部を訪問した際は、妙なコスプレをしたり、鼻の穴に鉛筆を突っ込んで記念撮影に応じるなど、トップクリエイターらしからぬユニークなキャラクターだった(なお、当時『ログイン』を出版していたアスキーは、競合商品であるウィザードリィの日本での発売元だった)。
  2. ^ 宇宙旅行中のゲーム開発者、ISS到着

参考文献[編集]

  • ブラッド・キング 『ダンジョンズ&ドリーマーズ』(2003年: ソフトバンククリエイティブ) ISBN 4797324880
  • 金井哲夫 『The Genesis of Ultima』(1999年:ローカス) ISBN 4073911996

外部リンク[編集]