マルシャル・ムバンジョク

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マルシャル・ムバンジョク Portal:陸上競技
選手情報
ラテン文字 Martial Mbandjock
国籍 フランスの旗 フランス
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 60m, 100m, 200m
生年月日 (1985-10-14) 1985年10月14日(38歳)
出身地 フランスの旗 ノール県ルーベ
身長 187cm
体重 84kg
成績
オリンピック 100m 準決勝2組8着 (2008年)
4x100mR 予選2組6着 (2008年)
世界選手権 100m 準決勝1組6着 (2009年)
200m 準決勝2組5着 (2009年)
4x100mR 8位 (2009年)
地域大会決勝 ヨーロッパ選手権
100m 3位 (2010年)
200m 3位 (2010年)
4x100mR 優勝 (2010年)
国内大会決勝 フランス選手権
100m 優勝 (2008年)
200m 優勝 (2009年)
自己ベスト
50m 5秒81 (2008年)
60m 6秒61 (2011年)
100m 10秒06 (2008年)
200m 20秒38 (2010年)
獲得メダル
陸上競技
フランスの旗 フランス
2010 バルセロナ 4x100mR
2010 バルセロナ 100m
2010 バルセロナ 200m
地中海競技大会
2009 ペスカーラ 100m
ヨーロッパU23選手権
2007 デブレツェン 100m
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マルシャル・ムバンジョクMartial Mbandjock1985年10月14日 ‐ )は、フランスルーベ出身で短距離走が専門の陸上競技選手。100mの自己ベストはフランス歴代5位の10秒06。

経歴[編集]

2007年7月、ヨーロッパU23選手権の男子100m準決勝を10秒16(+1.6)の自己ベスト(当時)で突破するも、決勝は10秒27(+0.2)とタイムを落とし銅メダルに終わった[1]

2007年8月、大阪世界選手権でシニアの世界大会に初出場を果たすも、男子100m2次予選で10秒39(+0.8)の組7着に終わり、準決勝には進めなかった[2]

2008年3月、バレンシア世界室内選手権の男子60m予選を突破し、シニアの世界大会で初のセミファナリストになると、準決勝では6秒65の自己ベスト(当時)をマーク。しかし、決勝に着順で進出できた組2着以内には入れず、タイムで拾われた最後の枠の選手とは0秒02差で決勝進出を逃した[3]

2008年7月、フランス選手権の男子100m決勝でフランス歴代3位(当時)の記録となる10秒06(+1.7)をマークし、初優勝を成し遂げた[注 1][4]

2008年8月、北京オリンピックオリンピックに初出場を果たすと、男子100m2次予選を10秒16(0.0)で突破し、初出場ながらセミファイナリストとなった[5]。準決勝は10秒18(+0.3)の組8着に終わり、決勝進出はならなかった[6]

2009年7月、地中海競技大会の男子100m決勝を10秒15(+1.0)で制し、主要国際大会で初の金メダルを獲得した[7]

2009年8月、ベルリン世界選手権に出場。男子100mは前回大会に続きセミファイナリストになるも、準決勝で10秒18(+0.2)の組6着に終わり、またしても準決勝で敗退した[8]。シニアの世界大会初出場となった男子200mは2次予選を20秒55(0.0)の自己ベスト(当時)で突破し、100mに続いてセミファイナリストとなった[9]。準決勝は組4着までに入れば決勝に進出できたが、20秒43(+0.3)の自己ベストをマークするも組5着に終わり、組4着とは0秒15差で決勝進出を逃した[10]。男子4×100mリレーは予選と決勝でフランスチームの2走を務め、ロナルド・ポニョン、ムバンジョク、エディー・ド・レピーヌクリストフ・ルメートルのオーダーで臨んだ決勝は39秒21をマークしての8位に貢献した[11]

2010年7-8月、ヨーロッパ選手権に初出場を果たした。男子100mは決勝に進出すると、2位から5位までが同タイムという激戦の中で3位に入り、クリストフ・ルメートル(10秒11)、マーク・ルイス=フランシス(10秒18)に次いで銅メダルを獲得した[12]。男子200mでも決勝に進出すると、決勝では自己ベスト(20秒38)に迫る20秒42(-0.8)をマークし、クリストフ・ルメートル(20秒37)、クリスチャン・マルコム英語版(20秒38)に次いで銅メダルを獲得した[13]。男子4×100mリレーでは予選と決勝でフランスチームのアンカーを務めると、ジミー・ヴィコ、クリストフ・ルメートル、ピエール=アレクシス・ペソノ、ムバンジョクのオーダーで臨んだ決勝では38秒11をマークし、イタリア(38秒17)、ドイツ(38秒44)を破っての金メダル獲得に貢献した[14]

自己ベスト[編集]

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 10秒06 (+1.7) 2008年7月25日 フランスの旗 アルビ フランス歴代5位
200m 20秒38 (+1.0) 2010年6月25日 フランスの旗 トンブレンヌ
室内
50m 5秒81 2008年2月16日 フランスの旗 ボルドー
60m 6秒61 2011年3月5日
2011年3月6日
フランスの旗 パリ

主要大会成績[編集]

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2004 世界ジュニア選手権 イタリアの旗 グロッセート 200m 準決勝 21秒28 (+1.0)
4x100mR 予選 DNF (2走)
2007 ヨーロッパ室内選手権 (en イギリスの旗 バーミンガム 60m 準決勝 6秒75
ヨーロッパU23選手権 (en ハンガリーの旗 デブレツェン 100m 3位 10秒27 (+0.2)
4x100mR 決勝 DNF (4走)
世界選手権 日本の旗 大阪 100m 2次予選 10秒39 (+0.8)
2008 世界室内選手権 スペインの旗 バレンシア 60m 準決勝 6秒65 自己ベスト
オリンピック 中華人民共和国の旗 北京 100m 準決勝 10秒18 (+0.3)
4x100mR 予選 39秒53 (2走)
2009 地中海競技大会 (en イタリアの旗 ペスカーラ 100m 優勝 10秒15 (+1.0)
世界選手権 ドイツの旗 ベルリン 100m 準決勝 10秒18 (+0.2)
200m 準決勝 20秒43 (+0.3) 自己ベスト
4x100mR 8位 39秒21 (2走)
2010 ヨーロッパ選手権 スペインの旗 バルセロナ 100m 3位 10秒18 (-1.0)
200m 3位 20秒42 (-0.8)
4x100mR 優勝 38秒11 (4走)
2011 ヨーロッパ室内選手権 (en フランスの旗 パリ 60m 5位 6秒61 自己ベストタイ

フランス選手権[編集]

優勝したフランス選手権 (enとフランス室内選手権を記載

大会 場所 種目 記録 備考
2008 フランス室内選手権 ボルドー 60m 6秒70
フランス選手権 アルビ 100m 10秒06 (+1.7) 自己ベスト
2009 フランス選手権 アンジェ 200m 20秒58 (+1.7)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 当時フランス歴代1位はロナルド・ポニョン(9秒99)、2位はダニエル・サングーマ(10秒02)だった。

出典[編集]

  1. ^ European Athletics Under-23 Championships - Day Two”. 国際陸上競技連盟 (2007年7月13日). 2016年3月5日閲覧。
  2. ^ 第11回世界選手権男子100m2次予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  3. ^ 第12回世界室内選手権男子60m準決勝サマリー”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  4. ^ 10.06 breakthrough for Mbandjock – French Champs, Day Two”. 国際陸上競技連盟 (2008年7月26日). 2016年3月5日閲覧。
  5. ^ 第29回オリンピック男子100m2次予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  6. ^ 第29回オリンピック男子100m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  7. ^ High Jump and Discus Throw provide best results - Mediterranean Games, Day 2”. 国際陸上競技連盟 (2009年7月2日). 2016年3月5日閲覧。
  8. ^ 第12回世界選手権男子100m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  9. ^ 第12回世界選手権男子200m2次予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  10. ^ 第12回世界選手権男子200m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  11. ^ 第12回世界選手権男子4×100mリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月5日閲覧。
  12. ^ Lemaitre, Abeylegesse and Perkovic steal centre stage in Barcelona - European champs, day 2”. 国際陸上競技連盟 (2010年7月28日). 2016年3月5日閲覧。
  13. ^ Russian women dominate with five titles, Casado captures first Spanish gold - European champs, Day 4”. 国際陸上競技連盟 (2010年7月30日). 2016年3月5日閲覧。
  14. ^ Vlasic claims elusive High Jump title, Fernandez thrills with 1500m gold – European champs, Day 6”. 国際陸上競技連盟 (2010年8月1日). 2016年3月5日閲覧。

外部リンク[編集]