マティルド (小惑星)

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マティルド
(マチルデ)
253 Mathilde
NEARシューメーカーが撮影したマティルド (1997年6月27日)
NEARシューメーカーが撮影したマティルド
1997年6月27日
分類 小惑星
軌道の種類 小惑星帯
(マティルド族)
発見
発見日 1885年11月12日
発見者 ヨハン・パリサ
軌道要素と性質
元期:2020年5月31日 (JD 2,459,000.5)
軌道長半径 (a) 2.649317502462476 au[1]
近日点距離 (q) 1.952207854206034 au[1]
遠日点距離 (Q) 3.346427150718918 au[1]
離心率 (e) 0.2631280122554187[1]
公転周期 (P) 4.31 [1]
軌道傾斜角 (i) 6.738740025860859 [1]
近日点引数 (ω) 157.7191391191394 度[1]
昇交点黄経 (Ω) 179.539561716519 度[1]
平均近点角 (M) 130.082326863551 度[1]
物理的性質
直径 52.8 km[1]
質量 1.033 ×1017 kg
平均密度 1.3 ± 0.2 g/cm3[1]
表面重力 0.0096 m/s2
脱出速度 0.0225 km/s
自転周期 417.7 時間
(17 日 9.7 時間)[1]
スペクトル分類 Cb[1]
絶対等級 (H) 10.3[1]
アルベド(反射能) 0.0436 ± 0.004[1]
表面温度
最低 平均 最高
~174 K
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マティルド[2] またはマチルダ[3] またはマチルデ[4](253 Mathilde)は小惑星帯に位置する小惑星。1885年11月12日に、ウィーンでヨハン・パリサによって発見された[5]。軌道計算をしたパリ天文台のスタッフ V. A. Lebeuf によって命名された[5]。パリ天文台の副台長を務めていた天文学者モーリス・ローイの妻の名前にちなんだものと考えられている[5]

1997年6月、(433) エロスへ向かう途中の探査機「NEAR[注 1]によって観測が行われた。これは原始的なC型小惑星で、探査機が訪れた最初のC型小惑星である。

2004年と2006年に福島県で掩蔽(えんぺい)が観測された。

概要[編集]

マティルドはとても暗く、炭素質コンドライトと同じ組成でできていると考えられている。しかしNEARによって計測された密度はコンドライトの半分以下の1,300 kg/m3しかなく、これはこの小惑星がラブルパイルであることを示していると思われる。同じような現象は (45) ウージェニア、(90) アンティオペ、(87) シルヴィア、(121) ヘルミオネなどの小惑星でも見られる。

NEARによる近赤外分光観測により、マティルド表面にはフィロケイ酸塩が認められた。このことは、マティルドが CI1 ないし CM2 コンドライトで観察されるような水質変成作用を経験したことを示している[6]

マティルドにはかなり大きなクレーターがいくつもあり、中でもKaroo クレーター (33.4 km) とIshikari クレーター (29.3 km)は小惑星の平均半径よりも大きい。クレーター部分も明るさや色が変わらないことから、この小惑星は内部まで均質な物質でできていると推定される。

きわめて小規模な小惑星族を代表する小惑星とされることがある。この族の軌道は離心率の大きな楕円で、メインベルトの外縁部まで延びている。

また、マティルドは自転が最も遅い小惑星(自転周期17日)の一つでもある。そのためNEARは表面の全てを撮像できず、画像は表面の60%をカバーするにとどまった。このような遅い自転の小惑星は、衛星の存在によって説明できる場合がある。しかしながら、NEARが撮影した画像からは、マティルド半径の20倍以内の領域に直径10 km以上の衛星は確認されていない[7]

クレーター[編集]

ダーモーダル、マティルドのクレーターの一つ、直径約20km

マティルドが炭素化合物に富むC型小惑星であることから、マティルドのクレーターの名称は、地球にある炭田または炭鉱から命名されることと定められている[8]日本からは、Ishikari石狩)が命名されている。

注釈[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ エロスの探査終了後、NEARシューメーカーと改名された。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 253 Mathilde (A885 VA)”. JPL Small-Body Database Browser. JPL. 2021年2月13日閲覧。
  2. ^ 全世界の観測成果 ver.2 (Excel)”. 薩摩川内市せんだい宇宙館 (2018年3月3日). 2019年3月11日閲覧。
  3. ^ 主な小惑星の表”. 美星天文台. 2019年3月12日閲覧。
  4. ^ NEARが暴く小惑星「エロス」”. AstroArts (2000年2月25日). 2019年3月12日閲覧。
  5. ^ a b c Lutz D. Schmadel (2007). Dictionary of Minor Planet Names. Springer, Berlin, Heidelberg. p. 37. doi:10.1007/978-3-540-29925-7_254. ISBN 978-3-540-00238-3 
  6. ^ Kelley, M. S.; Gaffey, M. J.; Reddy, V. (2007-03). “Near-IR Spectroscopy and Possible Meteorite Analogs for Asteroid (253) Mathilde” (英語). Lunar and Planetary Science Conference (1338): 2366. https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2007LPI....38.2366K/abstract. 
  7. ^ Merline, W. J.; Chapman, C. R.; Robinson, M.; Murchie, S.; Veverka, J.; Harch, A.; Bell, J.; Thomas, P. et al. (1998-07). “Search for Satellites of 253 Mathilde from Near-Earth Asteroid Rendezvous Flyby Data” (英語). Meteoritics and Planetary Science Supplement 33: A105. https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/1998M&PSA..33..105M/abstract. 
  8. ^ Categories (Themes) for Naming Features on Planets and Satellites”. Planetary Names. 国際天文学連合. 2021年2月13日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]


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