ブレイズ・レイヴン (フルメタル・パニック!)

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AS-1 ブレイズ・レイヴンは、小説『フルメタル・パニック!アナザー』に登場する架空の兵器。人型兵器 AS(アーム・スレイブ)の1種である。

機体諸元
ブレイズ・レイヴン
型式番号AS-1
生産形態試作機
全高8.6m
重量9.8t(乾燥重量)
11.0t(基本装備時)
動力源パラジウムリアクター
日立製作所 PRH-281
ジェネレータ出力3400kW
最大作戦行動時間70時間
最高自走速度180km/h
350km/h以上(ブースト時)
最高跳躍高30m
400m以上(ブースト時)
固定武装無し
基本装備アジャイル・スラスタ
基本携帯火器東芝 10式単分子カッター
恵比寿重工 ドラゴンフライ近接戦闘システム
エリコン GEC-D 40㎜ ASライフル
ツーソン・インスツルメンツ M57ハンドガン

概要[編集]

日本初の純国産「第三世代型AS」を目指し、防衛省技術研究本部とEHI(恵比寿重工)他が共同開発したASである。

アーバレスト忍者のイメージだったのに対し、サムライをイメージしてデザインされた[1]

日本の次期主力ASとして開発中で、平政二十三年度中には試作三号機までが試験を始める予定だったが、2011年7月の不祥事「新潟事件[2]」(1巻における96式改の暴走)により開発計画全体が凍結され、ジオトロン社のM9が採用候補として浮上していた。

このため、その損失を惜しんだ衆議院議員の霧ヶ谷と自衛隊の下村一佐を初めとする関係者が、製造済みのパーツをかき集めて1号機を建造したという経緯がある。さらに霧ヶ谷は、世界各地での使用によりAS-1の性能をアピールすると共に、実戦を経ずして性能試験を行わせる計画を立案し、その遂行役にD.O.M.S.を選定。武器輸出三原則を回避するため、固定武装を持たないことを利用して「重機」という強引な理屈を掲げて機体を引き渡した。

後に、新潟事件がジオトロン・エレクトロニクス社の暗躍によるものと判明したことで、開発凍結が一部解除。予備パーツと共に1号機と同性能の2号機が建造され、こちらもD.O.M.S.に引き渡された。その後、政権交代による開発計画の凍結解除や、各地での達哉達の奮闘とそれによって齎される貴重な戦闘データに刺激を受けて開発陣の動きも活発化し、7巻において3号機4号機が登場した。また、大破した1号機もこれまでの運用データを反映してスラスタの配置変更と増量化を行い、運動性を強化された「1号機改」となった。

8巻において、AS-1の制式化の目処が立ったため、新D.O.M.S.に付随して国際紛争に介入する事に巻き込まれる事を嫌った霧ヶ谷によって返還要請が出たが、現D.O.M.S.との決戦を望む新D.O.M.S.は意図的に無視。ガルナスタン共和国での作戦中、2号機改は撤退中に搭乗したヘリごと狙撃され爆発、行方不明となり、1号機改と4号機は崖崩れに巻き込まれて中破に陥った。

10巻において、1号機改と4号機はガルナスタン軍の補給基地にあった旧ソ連系の物資を使用して応急修理を行い自力でアフガニスタンへと脱出。D.O.M.S.に回収された2号機改は、ジオトロン社にあったパーツを使ってアジャイル・スラスタ装備とインペリウム・ネットワークによる遠隔操縦化という仕様で修復され、脱出した達哉達を追って行われたアフガニスタン侵攻戦に使われた。

機体解説[編集]

機体構造は通常の「第3世代」の設計を踏襲しているが、後述する換装ユニット「アジャイル・スラスタ」によって、世界的な基準でどのASにも当てはまらないコンセプトの機体となっている。また、換装する事で本体はそのままに機体性能がガラリと変わり、多目的に使用する事が出来る仕様となっている。

本体は固定武装を搭載しないスリムな機体。これの肩と腰にの袖や草摺に似た換装ユニット「アジャイル・スラスタ」を外付けした際は、鎧武者に似た外見となる。頭部の耳にあたる部分からは、左右非対称(左側がやや長い)のアンテナ状の装置がせり出している。カラーリングは1号機がブルーとホワイト、2号機がレッドとホワイト、3号機はダークグレー、4号機はマゼンタ、5号機はホワイト。

アジャイル・スラスタによる極めてイレギュラーな機動を可能とするため、高出力のパラジウムリアクターとコンデンサを搭載し、高負荷に耐えるために高いフレーム剛性も備えている。それと引き換えに本体の重量と運動性は他の第3世代ASと比べて微妙であり、換装ユニット無しの状態で見ると、運動性ではZy-99Mシャドウに劣り、装甲防御力では第2世代の96式改の方が優れている。

ただ、この機体構造に関しては、頑丈なフレームと高出力のジェネレータ、余裕のあるペイロード容量により、自衛隊の世界的に見て特殊な『国産兵器を導入してから数十年使用する』[3]というライフサイクルを見据えたもので、『改良を施しながら末永く運用する為の冗長性』を確保しており、高い拡張性から日本のお家芸「魔改造」の余地がある。

頭部に立体視認を重視したデュアル式光学センサ、また頭部と胸部にフェーズドアレイレーダーを搭載する。開発スケジュールの関係で当初はECSが未搭載であり、その他の電子戦能力も最低限に留まっていたが、D.O.M.S.がジオトロン社に乗っ取られた後、1号機、2号機ともにジオトロン社のユーコン研究所に移送され、同社製のECSとECCSを追加され従来の水準となった。

この機体は有志による急造の試作機という性格上、1号機製造時にはペットネームが公式に決定しておらず、D.O.M.S.への引渡し前に霧ヶ谷の秘書である加賀美の提案で<<ブレイズ・レイヴン>>と名づけられた[4]。この機体の本体名称はあくまでレイヴンであり、ブレイズ・レイヴンのブレイズとは換装ユニット「アジャイル・スラスタ」の事を示すため、別装備の換装機はそれぞれ「○○○○・レイヴン」という様に名称が変化する。

アジャイル・スラスタ[編集]

EHI(恵比寿重工)で開発された、AS用クラスター式アークジェット推進器。

AS-1の両肩と腰部に搭載され、AS本体から供給される電力を用いて推進剤をプラズマ化させ、ハニカム状に配列された数百の超小型ノズルを利用し、小型・軽量ながら推力を正確・機敏に制御することができ、機体の加減速や姿勢制御に用いられる。

本来、アークジェットは化学エンジンと比較して低い推力しかないが、世界最高水準の大容量コンデンサ、耐熱素材、そして独自のノズル形状によって実用化している。

この装備により、AS-1は通常のASとは全く異なるイレギュラーな運動性能を獲得している。

  • 瞬間的に従来ASでは不可能な最高速度と跳躍高を実現。
  • 跳躍後の滞空中に、操縦者の任意に瞬間的に落下軌道を無視した機動が可能。
  • ASが最も無防備となる着地時に、任意の方向にスライド可能。
  • 転倒後の姿勢から、どのような方向にでも姿勢回復可能となり、ジャックナイフ機動[5]を必要としない。
  • 両肩・腰に装備されたノズルのベクトルと、プラズマの噴射出力を任意に調節することで、従来ASの運動性能とは異なる機動を行わせることが可能。
    • 達哉は断続的にスラスタを使用する事で、以下のような運動性の向上と攻撃への威力向上を図っている。
  • 振り向く際にスラスタの推力を加えて、通常より素早く動く。
  • 機動方向へスラスタを吹かす事で通常より大きな動きを獲得し、崖を駆け上る。
  • 刀による斬檄や、槍による刺突にスラスタの推力を加え、通常の間合いを超えた攻撃と破壊力の向上を図る。
  • 155mm榴弾砲のような、通常仕様のASが立った状態ではまともに扱えないような強烈な反動の重火器をアジャイル・スラスタにより反動相殺して姿勢制御する。

以上の特性から、従来ASに搭載されているFCSでは行動予測が出来ないため、有利な機動を行える。

ただし、以下の弱点も存在する。

  • 稼働時間の問題 - 大容量とはいえ、コンデンサの蓄電量に依存するため、最大連続稼働時間は数十秒[6]。蓄電分を使い切ると、再充電されるまで短時間だが使用不能になる。
  • 視認性の問題 - プラズマの排気炎は長く強く発光し非常に目立つため、低視認性を重んじるASとしては大きな欠点[7]
  • 操縦性の問題 - 一般的なASの操作に慣れたオペレータにとっては、既存の運用思想から外れた機動を行うため、D.O.M.S.で行われた操縦者選抜テストでは、ほとんどのテストパイロットが操作に失敗する問題が発生した[8]

ASのセミ・マスター・スレイブ制御ではこの機構をコントロール出来ないため、当初は視線誘導を用いていると説明されていたが、実は視線誘導システムはサブシステムに過ぎず、メインシステムとして「13年前に東京で破壊された白いM9型の機体」に搭載されていたシステムTAROSを独自に解析・模倣した物が搭載されている事が明らかになった[9]。 また、8巻においてミハイロフの<レガトゥス>にも装備された。

派生機[編集]

1号機改「ブレイズ・レイヴン」[編集]

機体諸元
ブレイズ・レイヴン
(1号機改)
重量9.8t(乾燥重量)
13.5t(基本装備時)
最大作戦行動時間65時間
最高自走速度170km/h
380km/h以上(ブースト時)
最高跳躍高25m
500m以上(ブースト時)
固定武装無し
基本携帯火器EHI ドラゴンフライ近接戦闘システム
東芝 10式単分子カッター
OTOメララ 「ボクサー」57mm散弾砲
搭乗者市ノ瀬達哉

換装ユニット「アジャイル・スラスタ」を装備する機体で、当初より達哉が使用する。この改型は6巻のクインコム要塞での戦いで大破した1号機を改修したもので、7巻より登場した。

変更点としては、以前は肩部に搭載されていたメインのアジャイル・スラスタが腰部に移され、肩部ほかに更にスラスタが増設されて推進力が増している。これによりブースト時の重心が機体中央に集中した事でバランスが良くなり運動性が向上した他[10]、増設したスラスタが推力補助と姿勢制御を同時に担うことでブースト中の戦闘行動に更なる安定性を付与している。この改修により、機体の運動性は世界最高峰へと仕上がった。但し、7巻時点では機体をコントロールするモーションマネージャが最低限のものでしかなく、まだ実戦に投入できるレベルの仕上がりではなかった。まともに戦えたのは達哉の天才性と「TAROS」のおかげであった。

装備重量の増加によって、作戦行動時間がわずかに低下しているが、最高自走速度や跳躍力は向上している。近年では先進国のASの運用思想として「必要なタイミングに一気に戦力を投入し、短時間で地域制圧を行う」というもの(「ミスリル」のM9の運用思想に近い)が増えてきたため、その要求に特化した仕様でもある。

2号機改「ブラスト・レイヴン」[編集]

機体諸元
ブラスト・レイヴン
(2号機改)
重量9.8t(乾燥重量)
13.5t(基本装備時)
最高自走速度130km/h
最高跳躍高20m
固定武装JSW及びEHI 「ゴルゴン」155mm榴弾砲
アライアント・テックシステムズ 「ブッシュマスター3」35mm機関砲
EHI 「リンドブルム」兵装システム
基本携帯火器無し
搭乗者アデリーナ・アレクサンドロヴナ・ケレンスカヤ

EHIがAS-1の派生案の一つとして考案したもので、AS-1の特徴である高剛性フレームを活かした火力支援を目的とする換装ユニットを装備した機体。アデリーナが使用する。2号機は当初1号機と同じくアジャイル・スラスタを装備するブレイズ・レイヴンであったが、6巻でこの仕様に換装された。<ブラスト・レイヴン>の命名者は霧ヶ谷議員。

アジャイル・スラスタを撤廃した代わりに多数の銃火器を搭載可能としており、機動力の低下と引き換えにM9A1E1「ガーンズバック・アーセナル」並の大火力を実現している。この形態は換装によるものであるため、接近戦で装備が邪魔になる状況などでは砲戦装備をパージして本体のみの身軽な状態になる事ができ、アサルトライフルで格闘戦も行える[11]

肩部の草摺状のスラスタがあった部分には、兵装システム「リンドブルム」が搭載され、アサルトライフルなどの銃火器を搭載できる。この他、セワード・アーセナル社の開発したデモリッション・ガンを改造した「ゴルゴン」155mm破砕砲、「ブッシュマスター3」35mm機関砲などを装備、膝部の装甲は膝立ち時の姿勢を考慮した形状に変更されている。

圧倒的な火力で敵機甲部隊へ大打撃を与える実力を持ち、「リンドブルム」には地対空ミサイルや、対戦車ミサイル、多目的ロケット砲、地対艦ミサイルなども用意されている。先制攻撃が制限されている現行の自衛隊法では活用の機会が少ないが、将来的に改憲された時の可能性として開発されたプランである。

3号機「ファントム・レイヴン」[編集]

機体諸元
ファントム・レイヴン
全高8.6m
重量9.8t(乾燥重量)
11.7t(基本装備時)
最大作戦行動時間70時間
最高自走速度165km/h
320km/h以上(ブースト時)
最高跳躍高25m
350m以上(ブースト時)
固定武装無し
基本装備アジャイル・スラスタ
基本携帯火器東芝 10式単分子カッター
マウザー MGK-35 35㎜ライフル
搭乗者ユースフ
AIコールサインヌワース

背部に展開式の3機のレドームを搭載する、指揮管制・電子戦仕様として開発された換装ユニットを装備した機体。7巻でユースフが使用し、敵海賊を翻弄した。歩く早期警戒管制機AWACS)とも呼べる機体で、搭載する多量の電子機器や情報機器により作戦地点の詳細な地形・植生・人造物等を走査でき、その情報を受信したCIC(戦闘指揮所)ではGPS等と組み合わせて簡略化された3Dモデルとして表示可能。たった1機で敵拠点を丸裸にできる。

不可視型ECSを搭載しており隠密性が高い。レドームは1機ずつ個別に展開可能で、未使用時には背負子のような背部ユニットへ収納されている。その他には、光学式カメラと赤外線センサを内蔵する球状の本体にローターを搭載した小型無人偵察機(タンポポの綿毛のような外見)をオプションで装備しており、3号機のAIによる半自動操縦で情報を収集。手首には伸縮可能な索敵用のセンサと小型カメラを搭載。これらの装備と高性能AIおよびデータリンクシステムの補助により、単機で大隊規模のAS部隊を誘導できる。

レドームを用いて指向性電磁パルスを放ち、目標の電子機器を焼き切る電磁パルス(EMP)攻撃「ロスタムの一矢[12]」を使用する事も出来る。しかし、フルパワーでこの攻撃を使用すると電力を一気に消費してしまい、機体がシステムダウンする恐れもあるため使用には注意を要する。アジャイル・スラスタは腰部に小型のものを装備するにとどまるが、それでも従来ASからすれば破格の推力を発揮し、機体の操縦性そのものはブレイズ・レイヴンから大きく離れてはいない。そのため、アジャイル・スラスタと腰に装備した大型単分子カッターを用いた高機動格闘戦もこなせる。

4号機「イージス・レイヴン」[編集]

機体諸元
イージス・レイヴン
全高8.6m
重量9.8t(乾燥重量)
14.2t(基本装備時)
最大作戦行動時間85時間
最高自走速度145km/h
180km/h以上(瞬間)
最高跳躍高35m
固定武装NEC 一二式 近接戦闘システム
加藤製作所 KC-1500 多目的クロー
基本携帯火器東芝 10式単分子カッター
エリコン GEF-B 40㎜ライフル
GE GAU-8/S 30㎜ガトリング砲
搭乗者三条菊乃

レイヴンの余裕あるペイロードを全て防御特化に振り向けた換装ユニットで、ASサイズのアクティブ防御システムと追加装甲により盾の名に相応しい防御性能を発揮する機体。7巻で菊乃が使用し、アデリーナの2号機と共闘した。コンセプト的にはM9アーマードに近い。肩と腰の装甲のボリュームアップにより、ブレイズ・レイヴンより一回りも二回りも太い外観に仕上がっている。

歩兵による不意打ち対処を重視したM9アーマードと違って対AS戦も考慮された機体で、マッスルパッケージとコンデンサを全て入れ替えてあるため瞬間的に大きな瞬発力を出せる仕様となっている。このためカタログスペック上は第二世代ASよりマシといった程度の機動性だが、瞬間的には第三世代ASクラスの動きが可能で、戦場でこれらのASを相手にしても同等以上に戦える。アクティブ防御システムはハードキル型で、飛翔する砲弾やミサイルに対して両肩のリボルバー型発射機から散弾を搭載した飛翔体を射出して迎撃する。背中のコンテナに様々な兵装を収納でき、両腰のスカート状装甲内部に装備された2本の副腕を用いることで自在に兵装を切り替えることが可能。この副腕は単なる補助システムではなく、そのまま腕としても使用できる。重装甲と高出力リアクターによる瞬発力に加えて、副腕使用による兵装の換装といった点はRk-02セプターに性質が似ている。現在登場している兵装は10式単分子カッター・大口径ガトリング砲・機関砲内蔵の格闘用クローで、副腕含めた腕4本にそれぞれを装備した戦闘形態で戦っている。

このユニットもアジャイル・スラスタと同じくTAROSを副腕の思考制御に用いており、十全に能力を発揮するには適正と扱いに慣れたパイロットが必要。その点でも性質の近いRk-02に乗り慣れた菊乃は相性が良かった。8巻では両腕は腕組みしたまま副腕のみを使った射撃も披露しており、適正のないアデリーナでは4号機で同じことをしてもまともに的に当てられなかったにもかかわらず、菊乃は非常に高い命中値を叩き出していた。

5号機「ミラージュ・レイヴン」[編集]

機体諸元
ミラージュ・レイヴン
重量9.8t(乾燥重量)
12.2t(基本装備時)
最大作戦行動時間50時間
最高自走速度170km/h
380km/h以上(ブースト時)
最高跳躍高25m
480m以上(ブースト時)
固定武装無し
基本携帯火器EHI ドラゴンフライ近接戦闘システム
東芝 10式単分子カッター
搭乗者市ノ瀬達哉

大破した一号機改の代わりにクルディスタンの自衛隊駐屯地に送られ、データとAIユニットをそのまま移植した後に旧ソ連製の弾道ミサイルによって東京に向けて発射。ベスティア(カエサル)との最終決戦に用いられた。達也の天才的な操縦センスとその機体性能によって、ほぼ相打ちとはいえ単騎で化け物機体を撃破するという驚異的な戦果を上げた。

試作用部品を転用して建造され、1号機改と同じ仕様のため外見上はほとんど変わらないが、不可視型ECSを搭載し、モーション・マネージャや火器管制システム等の各種のソフトウェアが最新のものにアップデートされたため、機体の持つポテンシャルをより引き出しシリーズ最高スペックを誇る。事実上AS-1試作機プロジェクトの最終バージョンと言え、新しく一から建造すれば量産型の数倍にも上るコストが掛かる非常に高価な機体。最終戦における驚異的な戦果から調達関係の偉い人達から採用が打診される事はあるが、必要な予算を聞くと即座に黙り込むという有様で、開発者達も最強メカを作りたいというロマンだけで建造したため実際に採用されるとは考えておらず、文字通りの「幻の機体」となっている。反応速度や運動性は米軍特殊部隊用のM9A2SOP ガーンズバック『シグマ・エリート』すらも既に凌駕しており、作中時点でのASとしては文字通り世界最高峰の機体となっている(ラムダ・ドライバ搭載機と正面から一対一で戦って勝ったラムダ・ドライバ非搭載機はフルメタル・パニック!シリーズとしても初)。

不可視型ECSの搭載により作戦行動時間はAS-1の中でも最も短い50時間にまで減ってしまっている。しかし、開発した誰もが予想していなかった副産物として、不可視型ECSとアジャイル・スラスタの断続的な使用により、機体の機動に追従しきれなくなったECSのレーザー・ホログラムレンズのわずかな誤作動を誘発、機体があたかも分身したかのように見えて相手のセンサー類を誤作動させるという現象(下村一佐はこれを分身攻撃(スプリット・ストライク)、すなわち『マニューバSS』と仮称した)を引き起こした。ただしコンデンサーの電力消費が激しいため乱用は出来ず、使っては充填を待ちまた使うという、判断を一つ誤れば即座に行動不能になりかねない非常にタイトな戦い方をした。だが、この現象こそがベスティアを敗北に追い込み、機体が世界最高峰である事を示した要素でもある。

ちなみにこの機体の命名者は霧ケ谷議員で、彼の当初案であった「ウルトラ・レイヴン」を周囲が必死で止めたという経緯がある。

量産型AS-1「一一式主従機士」[編集]

AS-1の制式採用機。一般的には一一式と呼ばれるが、関係者間ではレイヴンと呼ばれる事が多い。基本的な仕様はブレイズ・レイヴンであり、改修前の一号機の物が採用される予定。

適正が必要など色々と不安定なTAROSの搭載は見送られ、誰でも操縦できるようにとアジャイル・スラスタの制御は米軍のM9にも採用されているテイマー・システムに近い物理的な入力方式になり、操縦者の足で操作するようになっている。このため達也がAS-1で見せた様々な臨機応変なマニューバはこの機体では行えないなど総合的な性能は試作機に劣るものの、スラスタ機動という他のASに優位な部分は損なわれてはいない。最初の導入モデルは一号機仕様だが、二号機以降の仕様についても既に採用が検討されており、特に三号機の簡易廉価版(レドーム一基でスラスタ未搭載)が有力視されている。

基本的には他国に譲渡されない機体だが、なんだかんだで抜け道はあるようで、D.O.M.Sのベルトランは入手は案外なんとかなるかもしれないと語り、ラシッド王国のユースフの元には霧ケ谷議員からプレゼントという形で譲渡されている。

基本兵装[編集]

東芝 10式単分子カッター
6mという機体と比べて細長い刃と僅かに反りを持たせた刀身、柄元にはという拵えで、日本刀と似た外見を持つ[13]。AS-1以外の機体でも運用でき、3巻では達哉が搭乗するZy-99Mシャドウに装備させ、ユースフが搭乗するラシッド王家専用ヴォルフとの模擬戦に用いられた。5巻では一度AS-1で使った菊乃が気に入ったため、M9A2<エンハンスド>に二振りを装備させて使用している。また、3号機が装備するサーベル状のバリエーションも存在する。
恵比寿重工(EHI) ドラゴンフライ近接戦闘システム
4巻以降に登場する、全長10mの十文字槍型の武器。AS-1専用と言うわけではなく、必要なソフトウェアとモーションデータが入力できれば大抵の機体が使用可能。三又の単分子カッターが備えられており、突く・斬る・払う・叩くなど様々な戦法に対応できる。また、穂先に推進力補助のための小型スラスタが内蔵されており、アジャイル・スラスタの推進ベクトルと組み合わせて、イレギュラーな機動を行うことが出来る。穂先はワイヤー経由で射出できるようになっており、これで敵機体を貫いたり、ワイヤーで敵を絡めとって拘束することも可能。穂先の根本部分にはオプションとして短砲身の火器がマウント可能な固定用フックをもち、現在は試作のAS用ショットガンを装備可能。これらの多彩な機能により、使い方次第であらゆる戦況に対応できる。
ただし、クセの強い兵装である事は間違いないため、D.O.M.Sの一般操縦者からの評価は芳しくない[14]
名前の由来は、日本の武将である本多忠勝が用いた名槍・蜻蛉切から(ドラゴンフライ=トンボの英訳)。
OTOメララ「ボクサー」57mm散弾砲
Zy-99M「シャドウ」に搭乗していた頃から達哉が使用する散弾砲。射撃が不得意な達哉であっても、散弾であれば命中が望めるという理由で装備している。前作の主人公、相良宗介が愛用する武器でもある。
ツーソン・インスツルメントM57
4巻にてアデリーナの二号機が使用した大口径ハンドガン。中折れ式リボルバー構造採用で、ハンドガンにも関わらずボクサー散弾砲などで使用される57mm砲弾の使用が可能。しかし装弾数は4発と少なく、マニピュレーターを破壊しかねないほどの衝撃が機体を襲うのでイロモノ武器として認識されている。ただし破壊力はハンドガンとしては群を抜いており、重装甲であるセプターの機体を一撃で貫通するほどである。

作中での活躍[編集]

2巻
D.O.M.S.に輸送する途中、ステファン・イリイチ・ミハイロフ率いる三条菊乃と旭姉弟が駆るRk-02 セプターに襲撃され、M9A1 アーマードで迎撃を行ったリーナとカルロスが敗北した後、達哉が搭乗し対決する。
旭のセプターに対し、アジャイル・スラスタによる常軌を逸した加速で詰め寄って左腕を切り裂き、回避のため空中に浮かんだAS-1を狙うガトリング砲を、一瞬ではあるが『飛ぶ』という常識外の機動で切り抜け、FCSのプログラム外の行動に対応しきれないセプターの右腕と頭を切り落として勝利。
菊乃に対しては、突撃の間合いを見切られ敗北寸前に至るが、達哉の「死にたくない」という意識に応えたAS-1によるアジャイル・スラスタのプラズマ噴射の目くらましによって回避、アジャイル・スラスタを用いた高速回転による斬撃で上半身を斬り飛ばし勝利する。
3巻
序盤では専属操縦者を選抜するため、1号機に様々なオペレータを乗せてデータ収集を行なっている。アデリーナは無難に乗りこなしたが、カルロスはアジャイル・スラスタの制御に失敗して錐揉み状態になり墜落、達哉も演習開始から10秒後に頭から地面に突っ込み、上半身が地面に埋まってしまった。
終盤において、1号機の初戦である三条姉弟との交戦結果を重視した溝呂木により、1号機の専属操縦者を達哉とする決定が下された。2号機の専属操縦者はアデリーナと決定し、到着と同時に2号機の慣熟訓練と1号機による新装備のテストを行う予定だった。
しかし、1号機の操縦者に達哉が決まったことで精神状態が不安定になったアデリーナが、プログラム外のAS-1同士による戦闘を申し込み、バクスターにより「模擬戦形式の演習」として許可されるが、本気で戦えない達哉に対し単分子カッターを戦闘モードにして1号機との「決闘」を始める[15]
互いにアジャイル・スラスタを使用しての高機動戦にもつれ込むが、1号機は右肩のスラスタを単分子カッターで斬られて機動力を失う。2号機が1号機にとどめを刺そうとしたその時、達哉はとっさに「巴投げ」を繰り出して2号機を投げ飛ばし、残るスラスタに全電力を注ぎ込み、全速力の体当たりを食らわせて勝利する。
4巻
軍事独裁国家マランパ共和国での内戦に巻き込まれ、1号機と2号機が実戦に駆り出される。
テストしていない新装備のドラゴンフライ近接戦闘システムでの戦闘を余儀なくされる達哉の1号機だが、ユースフのシャドウと共にドラゴンフライと1号機の性能を活かし、敵機体のセプターとサベージの混成部隊を圧倒する。その後、共和国軍のサムラ少佐のアルカンシェルと共に反乱軍を鎮圧していくが、突如現れたECS不可視モードを搭載する"漆黒の謎のAS"によって状況が覆され、共闘関係にある共和国軍のアルカンシェルが次々に倒される。激高する達哉は10式単分子カッターで謎のASと自機の左腕を相打ち状態で斬り飛ばすが、謎のASの単分子カッターにより右腕とアジャイル・スラスタを貫かれ、本体がシステムダウンさせられてしまう。機体からの脱出もままならないまま敵のサベージが現れ、死を覚悟するも駆け付けたユースフのシャドウにより事なきをえる。
アデリーナの2号機は敵の司令機を撃破後、マランパの首都を破壊する菊乃のセプターと遭遇。密集した市街地でアジャイル・スラスタの真価を発揮できないという悪条件の中で、自分より白兵戦の技量が高い菊乃のセプターと切り結び、10式単分子カッターとライフルを破壊されるが、ツーソン・インスツルメントM57による銃撃で自機の装甲を過信していた菊乃のセプターにダメージを与え、退ける。
5巻
マランパ共和国での戦闘後、マオがジオトロン社の仕組んだ爆弾テロにより重傷を負い入院。マオが意識不明となり社長業を遂行不可能になったのにつけ込まれたD.O.M.S.は、ジオトロン社によって乗っ取られ、先方が送り込んできた新社長の就任に伴いこれまでの経営方針を変えて実戦にも関与するようになる。それを懸念した霧ヶ谷と下村はAS-1を日本に引き揚げることを決定するが、ジオトロン社に先手を打たれ、研究主任の溝呂木ごと1号機・2号機を奪われてしまう。その後、同社のユーコン研究所にてECSとECCSを搭載され、菊乃たちを中心として運用テストが行われていたが、アデリーナ達元D.O.M.S.社員が研究所に潜入し、溝呂木の救出と1号機・2号機の奪取に成功。ユースフとサミーラの援護を受けながら研究所を脱出して撤退するが、その途中で謎の無人AS〈ケントゥリア〉と遭遇。達哉の戦闘機動にも似たトリッキーな戦術に苦戦しつつも何とかこれを退け、新生D.O.M.S.の拠点としてユースフが手配した偽装強襲揚陸艦「シンドバッド号」に収容される。
6巻
  • ダナエ村での戦闘
インドシナ半島北部の山村、ダナエ村のケシ畑を巡る政府軍の支援として参加[16]。菊乃達は戦闘データの収集のため、反政府軍と共に〈エンハンスド〉3機と共に〈ケントゥリア〉6機を展開していた。
達哉は、2機の〈ケントゥリア〉を10秒足らずでドラゴンフライで撃破し[17]、カルロスの〈エンハンスド〉もアジャイル・スラスタを用いたAS版近接格闘術で圧倒して、10式単分子カッターにより腰を斬り飛ばして勝利した。アデリーナは〈ブラスト・レイブン〉の大火力で遠距離から〈ケントゥリア〉2機を撃破し、射線から位置を掴んだ菊乃も牽制攻撃で近寄らせないように闘っていたが、「ユーコン研究所での出来事」を聴かされ動揺し接近を許す。危機に陥ったアデリーナだが、「ゴルゴン」155mm破砕砲の単分子カッターを利用し、菊乃の〈エンハンスド〉の左腕を捕らえて撃破寸前まで追い込むが、腕を切り飛ばした菊乃は逃走する。
  • クインコム要塞での戦闘
ルーマニア北西部のトランシルバニア地方にある天然の巨大洞窟を利用した要塞跡[18]に、ジオトロン社の〈ケントゥリア〉生産工場が存在する事を掴んだD.O.M.S.のメンバーは、敵勢力を削ぐ事を意図して襲撃する計画を立てる。ユースフの司令室への奇襲は成功したが、工場爆破のために洞窟に侵入した達哉は工場で生産されていた〈ケントゥリア〉11機の迎撃を受ける。偶然、工場に来ていたモーガンCEO達を逃がすため、ミハイロフが遣わせたナタリア・イワノヴナ・ヤコブレワの〈レガトゥス〉と対峙したアデリーナは、〈ブラスト・レイヴン〉で応戦しつつミハイロフ達の殺害を試みるが逃走され、達哉達の救出に向かう。
苦戦しつつも全ての〈ケントゥリア〉を撃破した達哉は、爆弾をセットするために接近した工場近くで菊乃達と交戦し、菊乃と互角の戦いを繰り広げるが、前回の戦闘から回収されていた「目覚めた」<ケントゥリア>による同士討ちを目的とした乱射により爆弾が暴発し、建物の倒壊と火災に巻き込まれ焼死寸前の旭を菊乃と共に苦しみから解放した後、Navy SEALsのM9A2SOP『シグマ・エリート』に助けられて〈ブレイズ・レイヴン〉で脱出した。
7巻
ソマリランド共和国の首都・ベルベラにて3号機〈ファントム・レイヴン〉・4号機〈イージス・レイヴン〉がEHIから届けられるが、その時点では専属操縦者が決まっておらず、達哉が1号機と4号機の両方をテストすることが検討されていた。しばらく後、捕虜として捕らえられていた菊乃がクララを人質にとり、輸送ヘリでの逃走を図ったため、ユースフが〈ファントム・レイヴン〉に緊急搭乗し、飛行中のヘリに対して電磁パルス攻撃を行い、不時着させることに成功。しかしながら、フルパワーで電磁パルス攻撃を行うと機体がシステムダウンするという欠点も明らかになった。
ベルベラに停泊中のシンドバッド号を訪れていたマルヤムが、船でラシッド王国に帰国する途中で海賊に拉致された。この報告を受けた新生D.O.M.S.一行はアデン湾に展開し、海賊の本拠地を奇襲する。アデリーナの〈ブラスト・レイヴン〉が船上から長距離支援砲撃を行い、達哉の〈シャドウ〉と、ユースフの〈ファントム・レイヴン〉が水中航行ユニットを使用して上陸し、サミーラやハッサンの部隊とともに海賊を一掃、マルヤムを救出する。
しかし、海賊のバックについていたミハイロフが〈レガトゥス〉と〈ケントゥリア〉を率いて現れ、シンドバッド号も高速船の奇襲により窮地に陥る。その事態を脱却するため、クララと溝呂木が菊乃を開放し、〈イージス・レイヴン〉の搭乗者として出撃させた。菊乃とアデリーナは高速船を一掃した後、ミハイロフが搭乗した〈レガトゥス〉と交戦するが歯が立たない。その時、改修された1号機〈ブレイズ・レイヴン〉に乗り換えた達哉が駆けつけ、TAROSをフルに使いこなした白兵戦によってミハイロフを追い詰め、撤退させることに成功した。
8巻
ガルナスタン共和国のソラヤ・パルミシュ少尉から「現政権と手を組んだ現D.O.M.S.を抑え、クーデターに協力して欲しい」との打診を受ける新D.O.M.S.に対し、国際紛争にAS-1を関わらせたくない日本政府はAS-1の引き上げを決定する。だが、カエサル・プロジェクトの壊滅とD.O.M.S.の名誉回復を目指す達哉たちはこれを無視し、ガルナスタン共和国の首都・ガルナバシュに潜入。1号機はミハイロフの〈レガトゥス〉と遭遇、白兵戦に入るものの、新たにアジャイル・スラスタを装備した〈レガトゥス〉に苦戦を強いられる。〈ケントゥリア〉を都市部に入れないよう遊撃任務にあたっていたアデリーナ、菊乃、ユースフは、突然のスペツナズ介入によるクーデター部隊への掃討作戦と、共和国防衛隊オルカン中将により覚醒したAIを備えた〈トゥリヌス〉によって率いられ圧倒的戦力と化した〈ケントゥリア〉の一群によるスペツナズ殲滅戦に巻き込まれる。
新D.O.M.S.はこれ以上の介入は不可能と判断し、Navy SEALsの手を借りて撤退することとなるが、2号機がナタリアの〈レガトゥス〉により輸送ヘリごと狙撃され大破、アデリーナは生死不明となる。怒りに燃える達哉は、2号機の残骸から「ゴルゴン」155mm榴弾砲を回収し、強烈な砲撃の反動をアジャイル・スラスタにより相殺して姿勢制御するというAS運用の常識外である離れ業を用いて反撃。次の一撃で仕留めるという所まで追い詰めたが、砲撃の衝撃で脆い崖が崩落し1号機と4号機は谷底に転落。それにより機体が中破したため仲間とのデータリンクも途絶して遭難する。唯一、ユースフの3号機だけが無事に帰還を果たした。
10巻
1号機と4号機は辛うじて動くことができ、達哉と菊乃は夜間に移動しながらガルナスタン軍の偵察部隊を追い払いつつ、ソラヤの父でクーデターの首謀者であるパルミシュ少将が事前に手配していた補給物資の貯蔵地に向かい、ロシア製の部品を使って応急修理を行った後、ガルナスタン軍から逃れるためにアフガニスタンを目指す。
一方、ユースフ達は中東のクルディスタンにおいて自衛隊の下村一佐と面会し、日本で初期量産型の開発が進んでいるという報告を受けると同時に3号機の返還を求められるが、1号機と4号機が健在であるという「天使からの」情報と、超巨大AS〈バリストラ〉出現を受け、過去に「ベヘモス」によって散った者達の無念を晴らす為に〈バリストラ〉を迎撃する[19]。ユースフが護衛の〈ケントゥリア〉を仕留めた後、電子戦装備により〈インペリウム・ネットワーク〉に干渉して他の〈ケントゥリア〉達のECSを強制解除し、Navy SEALsのロニー達は護衛の〈ケントゥリア〉を排除すると共に〈バリストラ〉の行動を誘導する。そして、サミーラとクララが乗った副座式の96式改をサミーラが操縦、クララが狙撃という分担で〈バリストラ〉の無線誘導アンテナを長距離狙撃して機能停止させた。
その後、達哉と菊乃はアフガニスタンとの国境でガルナスタン軍に追いつかれるが、アフガニスタン軍に降伏する事で難を逃れた。だが不審者としてアフガニスタン軍のアルトン基地に連行されて捕虜となり、現地のサヤフ少佐の管理下に置かれる。しばらく後、ガルナスタン軍が〈ケントゥリア〉でアルトン基地を襲撃するが、菊乃が隠し持っていたプラスチック爆弾で牢を脱出した達哉達は1号機と4号機で迎え撃つ。敵ASにはジオトロン社によって修復され、オルカンの遠隔操作で動く〈ブレイズ・レイヴン〉仕様の2号機があり、コクピットにはアデリーナが閉じ込められていた。迂闊に攻撃出来ない達哉はコクピット上部ギリギリで攻撃を受け、オルカンの不意を付いて2号機の動きを止めるという捨て身の策を講じ、コンデンサを破壊して2号機を機能停止させてアデリーナを救出した。

脚注[編集]

  1. ^ 『フルメタル・パニック!アナザー』2巻 284p
  2. ^ 名称は『フルメタル・パニック!アナザー』3巻 216pより
  3. ^ 陸上自衛隊2013年現在でも、40年近く前の74式戦車を運用している。
  4. ^ 「ブレイズ・レイヴン」のレイヴンは読者公募で寄せられた候補の中から、霧ヶ谷の提案した「サムライ・イレブン」のアナグラムとなっていることと、ヤタガラスという名が縁起が良いため採用され、ブレイズは「アジャイル・スラスタ」搭載という特徴を示す意味で追加された。『フルメタル・パニック!アナザー』2巻 賀東のあとがきより
  5. ^ 仰向け状態から背筋の反発力で起き上がる、AS戦における基本的な機動。
  6. ^ したがって飛行機のように推進力のみで機体を離陸させ飛行することはできず、脚力の補助や滑空中の軌道補正をするに留まる。
  7. ^ しかし、開発陣が「どうせブーストを使う時は発見されたあと」「機動時の軌跡が綺麗なのできっと納税者受けはいいはずだ」「総合火力演習や隊員募集PVで使えば絶対ウケる」などの強引な理屈で押し切った。
  8. ^ カルロスは「プロペラ機しか乗った事がないパイロットが、宇宙ロケットを飛ばすようなものだ」と形容した。 『フルメタル・パニック!アナザー』3巻 30p
  9. ^ 『フルメタル・パニック!アナザー』6巻 20p
  10. ^ 以前は肩からぶら下がりながら飛ぶ運動だったのが、騎馬に跨り突撃するような運動になっている。7巻巻末の機体解説より
  11. ^ 7巻 230p
  12. ^ 命名者はユースフ。7巻 104P
  13. ^ 『フルメタル・パニック!アナザー』2巻 口絵
  14. ^ 製造元である恵比寿重工では将来的な量産化と輸出販売を考えているが、現時点の仕様では大きなセールスは見込めない模様。
  15. ^ 命令違反行為であり、マオにより、「半年間の減俸と一週間の謹慎」を命じられた。
  16. ^ 本来の目的は〈ケントゥリア〉の鹵獲であり、報酬の見積もりはタダ同然。
  17. ^ この際、1機の〈ケントゥリア〉が「死んだふり」という他の僚機のAIに無い戦術に目覚める
  18. ^ 元々、チャウシェスク時代にシェルターとして作られた。
  19. ^ これは、下村にとって〈ブレイズ・レイブン〉を創り出した動機である。

関連項目[編集]