フィリップ・ヴァルテール

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フィリップ・ヴァルテール[注釈 1]: Philippe Walter1952年[1] - )は、フランスの文学研究者。グルノーブル第三大学 (en) 元教授文学博士ベルギーブリュッセルのケルト研究協会名誉会員。1999年1月から2013年6月までグルノーブル第三大学・イマジネール研究所 (CRI) 所長を務めた。グルノーブル大学出版局では「ヨーロッパ中世」というコレクションを主宰している。

研究分野はフランス中世(特に12 - 13世紀)の言語、文学、イマジネールである。「アーサー王物語」や聖人伝の神話学的分析に精力的に取り組み、数多くの著作や学術論文がある[注釈 2]

略歴[編集]

  • 1952年 - フランス、ロレーヌ地方のメスに生まれる。
  • 1975年 - 高等教育教授資格(アグレガシヨン)取得。
  • 1979年 - 第三課程博士号(言語学)取得。
  • 1987年 - 国家博士号取得(パリ第四・ソルボンヌ大学)
  • 1990年-2013年 グルノーブル第三大学教授
  • 2004年 - 現在 メスの国立アカデミー通信会員(2006年にはアカデミーの『紀要』に、モゼル県サン=ユベールの森にある「シャルルマーニュの泉」に関する論文を発表)。

受章等[編集]

  • 1996年、フランスで教育功労勲章シュヴァリエ章を受章
  • 2007年、フランスで教育功労勲章オフィシエ章を受章
  • 2008年6月、ルーマニアのアルバ・ユリア大学から名誉博士号を授与される
  • 2012年10月29日、パリのフランス極東学院で、還暦記念論集(『諸神話の声・諸文明の学』)の贈呈式が行われる
  • 2013年7月14日、フランスで教育功労勲章コマンドゥール章を受章

著作[編集]

ここでは日本語訳で読めるものを挙げる。ヴァルテールの著作目録は、『中世の祝祭 - 伝説・神話・起源』(原書房)「訳者あとがき」のpp.291-294と、『アーサー王神話大事典』(原書房)「訳者あとがき」のpp.494-495に収録されている。

  • 『海の神話』(吉田敦彦との共著、篠田知和基訳、沖縄国際大学公開講座委員会編集)編集工房東洋企画〈沖国大ブックレット No.9 〉、2002年3月。ISBN 978-4-938984-23-6
  • 『中世の祝祭 - 伝説・神話・起源』(渡邉浩司・渡邉裕美子訳)原書房、2007年;第2版 2012年。
  • 「万聖節・サウィン・ハロウィン」(渡邉浩司・渡邉裕美子訳)、篠田知和基編 『神話・象徴・言語』 楽瑯書院、2008年、pp.625-632。
  • 「『古事記』の稲羽のウサギ-医療の起源神話」(渡邉浩司訳)、門田眞知子編 『比較神話から読み解く因幡の白兎神話の謎』 今井出版、2008年、pp.55-72。ISBN 978-4-901951-37-1
  • 『中世の「キリスト教神話」を求めて - 神話・神秘・信仰』(渡邉浩司訳)中央大学人文科学研究所〈中央大学・人文研ブックレット 23〉、2008年2月。全国書誌番号:21389444NCID BA85166038
  • 「『聖ブランダンの航海』(12世紀)が描くユダの劫罰 - インド=ヨーロッパ起源のモチーフ「輪廻の車輪」をめぐって」(渡邉浩司訳)、篠田知和基編 『罪と贖罪の神話学』 楽瑯書院、2012年、pp.63-70。
  • 「アーサー王文学の発生と展開 - 8世紀から13世紀まで」(渡邉浩司訳)、『アーサー王物語研究』 中央大学出版部〈中央大学人文科学研究所研究叢書 62〉、2016年、pp.3-31。ISBN 978-4-8057-5346-0
  • 『アーサー王神話大事典』(渡邉浩司・渡邉裕美子訳)、原書房、2018年。ISBN 978-4-562-05446-6

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ファミリー・ネームのカタカナ表記にはこれまで、ワルテル、ヴァルテル、ヴァルテールの3種類が提案されている。
  2. ^ ヴァルテールの人となりや研究動向、「イマジネール」の概念については、『中世の「キリスト教神話」を求めて-神話・神秘・信仰』(中央大学・人文研ブックレット23、2008年)の「あとがき」に収められた、ブランカ・ソラレス教授(メキシコ国立自治大学教授)によるインタヴューを参照(福井千春訳)。

出典[編集]

  1. ^ 海の神話 著者紹介”. e-hon. トーハン. 2016年5月15日閲覧。

参考文献[編集]