ピアノソナタ第1番 (ブラームス)

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ピアノソナタ第1番 ハ長調 作品1は、ヨハネス・ブラームスが作曲したピアノソナタ。出版の都合により作品1となったが、実際にはピアノソナタ第2番作品2やスケルツォ作品4より後に作曲されている。

概要[編集]

自筆譜には「ソナタ第4番」と書かれており、少なくとも3曲は試作した末に生み出されたことがわかる。1852年4月に第2楽章の作曲に着手したが、途中で中断し、ピアノソナタ第2番の作曲を開始した。第2番の完成後、翌年の1853年に残りの楽章の作曲に再び開始した(同時に第3番も作曲している)。第1番が完成した後、部分的な改訂が行われ、改訂後は友人のヨーゼフ・ヨアヒムに献呈した。

ブラームスは第1番に自信を持っていたらしく、ヨアヒム、リストシューマンなどに弾いて聴かせたが、シューマンが「新しい道」と題した論文でブラームスの才能を世に紹介したのも、このピアノソナタであった。初演は1853年12月17日に作曲者によりライプツィヒゲヴァントハウスで行われた。

ベートーヴェンのピアノソナタ第29番『ハンマークラヴィーア』を規範として作曲したという。第1楽章第1主題のモチーフ(E-E-F-G-A-G)は全楽章のいたるところに用いられている。

構成[編集]

4楽章の構成で、演奏時間は約31分。

第1楽章 アレグロ

ハ長調、4分の4拍子。ソナタ形式。ベートーヴェンの主題とリズムが一致する和音的な第1主題、旋律的なイ短調の第2主題をへて展開部となる。再現部では第1主題がB♭を加えたヘ長調属七の和音となって再現され、第2主題はハ短調となる。

第2楽章 アンダンテ

ハ短調、4分の2拍子。変奏曲。「古いドイツのミンネ・リート」と注がついており、主題の後に3つの短い変奏が続く(第2番も同様の構成である)。切れ目無く次の楽章へ移行する。

第3楽章 スケルツォ(アレグロ・モルト・エ・コン・フォーコ)

ホ短調、8分の6拍子。三部形式。オクターブや三度などを中心とした技巧的な主部の後にピウ・モッソ、ハ長調、4分の3拍子のトリオが続き、ダ・カーポにより主部が反復される。

第4楽章 フィナーレ(アレグロ・コン・フォーコ)

ハ長調、8分の9拍子。ロンド形式。第1楽章第1主題を基にしたロンド主題が中心。最後にはプレスト・アジタート、マ・ノン・トロッポにテンポを速めて華々しく終結する。

外部リンク[編集]