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ハノーファー・シュタットバーンTW2000形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハノーファー・シュタットバーンTW2000形電車
ハノーファー・シュタットバーンTW2500形電車
TW2000形・TW2500形(2014年撮影)
基本情報
製造所 リンケ-ホフマンアルストムLHB
シーメンス(電気機器)
製造年 1997年 - 2000年
製造数 TW2000形 48両(2001 - 2048)
TW2500形 96両(2501 - 2596)
運用開始 1997年
投入先 ハノーファー・シュタットバーン
主要諸元
編成 TW2000形 3車体連接車、両運転台
TW2500形 3車体連接車、片運転台
軌間 1,435 mm
車両定員 159人(着席46人)+折り畳み座席8人分
車両重量 TW2000形 39.85 t
TW2500形 39.05 t
全長 TW2000形 25,820 mm
TW2500形 24,795 mm
全幅 2,650 mm
主電動機 三相誘導電動機
主電動機出力 145 kw
出力 580 kw
備考 主要数値は[1][2][3]に基づく。
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ハノーファー・シュタットバーンTW2000形電車(ハノーファー・シュタットバーンTW2000がたでんしゃ)は、ドイツの都市・ハノーファーライトレールシュタットバーン)であるハノーファー・シュタットバーンに在籍する電車。同時に生産されたTW2500形と共にハノーファー各地のシュタットバーンの路線で使用されており、その塗装から「シルバーフェイル(Silberpfeile)」という愛称で呼ばれる事もある[1][2][3]

概要

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2000年ハノーファーで開催された万国博覧会(EXPO 2000)に向け、ハノーファー市内で公共交通機関を運営するハノーファー市交通会社ドイツ語版(ÜSTRA)は1990年代後半からシュタットバーンや路線バスの近代化や輸送力増強へ向けた施策を行った。その一環として導入されたのが、TW2000形とTW2500形である[2][3][4]

3車体連接式電車で、TW2000形は両方の車体に運転席が存在する両運転台式車両である一方、TW2500形は連結運転を前提に一方の車体にのみ運転席が存在する片運転台式車両でもう一方の車体には貫通扉が設けられている[注釈 1]。車体デザインはハーバード・リンディンガードイツ語版ジャスパー・モリソンによって行われ、銀色を基調に車体上下に緑色の帯を配色した塗装から「銀色の矢」を意味する「シルバーフェイル(Silberpfeile)」という愛称で呼ばれる事もある。また、車内空間の拡張を目的に車幅が2,650 mmに拡大しているが、使用される路線のトンネルや高床式プラットホームは既存の車両(TW6000形)の車体幅に適した構造になっているため、車体下部が狭まった構造になっている[1][2][3]

車内の座席はクロスシートに加えてロングシートも配置されており、立席定員の向上や混雑緩和が図られている。また、車内には車椅子ベビーカーの利用客に適したフリースペースも設置されている。空調装置については運転室に冷暖房双方に対応したものが搭載されている一方、客室には存在しない[2][3][5]

1997年4月14日に最初の車両がハノーファーで公開され、万国博覧会が開催された2000年までにTW2000形・TW2500形合わせて144両が導入された[注釈 2]。以降、万国博覧会へ向けた延伸区間を含めたハノーファー・シュタットバーン各地の系統で使用されている。また、このTW2000形・TW2500形はデザイン面で高い評価を受け、1997年のiFデザイン賞を受賞している[1][2][3][6]

ギャラリー

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今後の予定

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ハノーファー市交通会社は、シュタットバーンの近代化に向けた新型車両・TW4000形2025年から導入する予定で、これに伴いTW2000形・TW2500形の置き換えが進められる事になっている[7][8]

その他

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「TW2000形」の形式番号である「2000」は、万国博覧会(EXPO 2000)に加え、従来の車両(TW6000形)に続く7000番台の番号はバス、8000番台は連節バス、9000番台は事業用車両[要曖昧さ回避]、そして1000番台は旧型の付随車デュワグカー)に用いられていた事が由来となっている[9]

脚注

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注釈

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  1. ^ TW2500形の運転席が無い車体にも、車庫で使用する簡易運転台が設置されている。
  2. ^ ただしTW2000形のうち1両(2007)については2012年の事故の影響で廃車されている。

出典

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  1. ^ a b c d Stadtbahn”. ÜSTRA. 2024年8月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e f Julia Müller (2017年4月12日). “Alles Gute zum Zwanzigsten: Silberpfeile feiern Geburtstag”. ÜSTRA. 2017年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Thomas Siefer 2010, p. 13-15.
  4. ^ Udo Iwannek (2020年6月18日). “EXPO 2000 – Gewinner war der Nahverkehr”. ÜSTRA. 2020年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  5. ^ Udo Iwannek (2018年4月2日). “Ein Sommer wie er früher einmal war”. ÜSTRA. 2020年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  6. ^ TW 2000 Stadtbahnwagen”. iF Design Award. 2024年8月3日閲覧。
  7. ^ Niedersachsen: CAF aus Spanien baut den TW 4000 für Hannover”. LOK Report (2022年9月12日). 2024年8月3日閲覧。
  8. ^ TW 4000: Das kann Hannovers neue Stadtbahn”. Hannover.de (2022年12月15日). 2024年8月3日閲覧。
  9. ^ Ramona Reichel (2015年1月15日). “üstrasches Zahlenchaos – warum die Bahnen so komische Nummern haben”. ÜSTRA. 2015年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。

参考資料

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  • Thomas Siefer (March 2010). Weiterentwicklung des Stadtbahnnetzes Hannover Studie zum Einsatz von Niederflurfahrzeugen (PDF) (Report). Üstra Hannoversche Verkehrsbetriebe AG. 2024年8月3日閲覧