ネコヤナギ
ネコヤナギ | ||||||||||||||||||||||||
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![]() ネコヤナギの花穂(雄花)
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分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Salix gracilistyla Miq.[1] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
Salix gracilistyla Miq. var. adscendens Kimura、Salix gracilistyla Miq. f. adscendens (Kimura) H.Ohashi[2] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ネコヤナギ タチネコヤナギ[1] | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
rose-gold pussy willow | ||||||||||||||||||||||||
変種、品種 | ||||||||||||||||||||||||
ネコヤナギ(猫柳、学名:Salix gracilistyla)は、ヤナギ科ヤナギ属の落葉低木。山間部の渓流から町中の小川まで、広く川辺に自生する、ヤナギの1種である。ネコヤナギの花言葉は「自由」。
特徴[編集]
北海道〜九州までの河川の水辺で見られ、早春に川辺で穂の出る姿は美しいものである。他のヤナギ類の開花よりも一足早く花を咲かせることから、春の訪れを告げる植物ともみなされている。暖かく湿潤な環境を好む。他のヤナギ類よりも水際に生育し、株元は水に浸かるところに育つ。根元からも枝を出し、水に浸ったところからは根を下ろして株が増える。葉は細い楕円形でつやがない。初夏には綿毛につつまれた種子を飛ばす。
花期は3〜4月。雌雄異株で、雄株と雌株がそれぞれ雄花と雌花を咲かす。花の高さは3cmほどで、花穂は生け花にもよく用いられる。ヒメハナバチ類が主な送粉者とされる[7]。
銀白色の毛で目立つ花穂が特徴的であり、「ネコヤナギ」の和名はこれをネコの尾に見立てたことによる。地方によって呼称が異なり、「ネコネコ」「ネコジャラシ」「ネコノマクラ」「ニャンコノキ」といったネコと結びついた呼称や、「イヌコロ」「エノコロ」「インコロ」「イノコロヤナギ」といったイヌと結びついた呼称が知られるほか、東北では「ベコ「ベコベコ」「ベコヤナギ」といったウシと結びついた呼称が見られる[8]。
ネコヤナギの樹液はカブトムシやクワガタムシ、カナブン、スズメバチの好物である。
ネコヤナギを利用した護岸の緑化・環境保全技術が注目を集めている[9]。
脚注[編集]
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - ネコヤナギ(2018年5月3日閲覧)
- ^ Salix gracilistyla Miq.「The Plant List 1.1 」(2013-)(2018年5月3日閲覧)
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - クロヤナギ(2018年5月3日閲覧)
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - シダレネコヤナギ(2018年5月3日閲覧)
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - フイリネコヤナギ(2018年5月3日閲覧)
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - チョウセンネコヤナギ(2018年5月3日閲覧)
- ^ 根来尚「庄川河川敷におけるヤナギ属3種の訪花昆虫とその送粉可能性」『保全生態学研究』第3巻第2号、一般社団法人日本生態学会、1998年11月、 111-123頁、 doi:10.18960/hozen.3.2_111。
- ^ 湯浅浩史 『四季の植物』 筑摩書房、2017年3月、180-183頁。
- ^ “ネコヤナギによる護岸の緑化工法 (第14回国土技術開発賞 地域貢献技術賞)”. www.jice.or.jp. 2020年2月14日閲覧。