ナトゥナ諸島

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座標: 北緯4度00分 東経108度15分 / 北緯4.000度 東経108.250度 / 4.000; 108.250

ナトゥナ諸島
ナトゥナ諸島の位置(マレーシア内)
ナトゥナ諸島
ナトゥナ諸島
地理
場所 南シナ海
座標 北緯4度0分0秒 東経108度15分0秒 / 北緯4.00000度 東経108.25000度 / 4.00000; 108.25000
主要な島 大ナトゥナ島
行政
人口統計
人口 約6万9千人
南シナ海におけるナトゥナ諸島の位置

ナトゥナ諸島(ナトゥナしょとう、Natuna Islands)は、南シナ海にある、インドネシア領の諸島である。

地理[編集]

157個のからなり[1]カリマンタン島の北西に位置する。リアウ諸島州に属し、最大の島は北部にある大ナトゥナ島。南部は南ナトゥナ諸島とも呼ばれる。広義ではアナンバス諸島タンベラン諸島も含む場合がある。人口は約6万9千人。

産業[編集]

天然ガスが産出するほか、漁業農業が中心であり、観光業はまだ発展していない。

インドネシアの排他的経済水域(EEZ)末端にある東ナトゥナガス田は世界最大級の埋蔵量を持つ[1]

南シナ海領有権問題の余波[編集]

ナトゥナ近海でインドネシアが設定しているEEZは、中国が管轄権を主張する九段線と一部重複しており、係争海域となっている。2010年と2013年にナトゥナ諸島近海で中国漁船がインドネシアに拿捕されたため、中国は武装艦を派遣して漁船を奪還した。インドネシア側は「(島の)領有権問題は存在しない」としつつも空軍施設の強化を計画するなど警戒を強めている[1]。2015年9月に同諸島を視察したリャミザルド国防相は、新たに海軍の艦船3隻と特殊部隊、さらに空軍の戦闘機4機を新たに配備する計画を表明した。これらにより、ナトゥナ諸島の駐留兵力は約4000人に倍増する[2]。2017年時点では、F-16戦闘機5機とフリゲート3~5隻を配備したと報道され、滑走路の延長工事などを進めている[3]地対空ミサイル潜水艦の配備も進められているほか、漁業水産業の育成にも力を入れている[4]

インドネシア政府内には周辺を「ナトゥナ海」に呼称変更すべきだという意見が浮上[5]。2017年7月14日、諸島の北部海域を「北ナトゥナ海」に改称して地図に記載したと発表した[6]

日本政府も2017年1月、中国の海洋進出を牽制するため、安倍晋三首相がインドネシアを訪問してナトゥナ開発への支援を表明した[7]

インドネシアは中国を国際司法裁判所に提訴することも検討している。中国は政府レベルでは「ナトゥナ諸島の主権はインドネシアに属しており、中国が異議を示したことはない」としつつ、メディアが「ナトゥナ諸島は宋代から清代にかけて中国か、中国系王国の支配下にあった」と報じている[8]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c “アングル:南シナ海領有権問題、インドネシアの諸島が新たな舞台に”. ロイター. (2014年8月26日). http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0GQ0AG20140826 2014年8月26日閲覧。 
  2. ^ “インドネシア、南シナ海南端の兵力倍増”. 産経新聞. (2016年2月25日). http://www.sankei.com/world/news/160225/wor1602250004-n1.html 
  3. ^ “南シナ海で対中抑止力 ベトナム、日本の護衛艦が寄港 フィリピン、南沙で滑走路を改修”. 日本経済新聞電子版 (日本経済新聞社). (2017年6月2日). http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM01H5F_01062017FF1000/ 2017年6月6日閲覧。 
  4. ^ 中国船監視へ離島開発/インドネシア 港湾や市場整備『読売新聞』朝刊2016年8月20日
  5. ^ 「南シナ海」名称変更構想/インドネシア政府「ナトゥナ海」に『読売新聞』朝刊2016年8月20日
  6. ^ “南シナ海、「北ナトゥナ海」に=中国けん制で改称-インドネシア”. 時事通信. (2017年7月14日). http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071400822&g=int 
  7. ^ “首相、インドネシアの離島開発に支援表明 中国を牽制”. 朝日新聞ニュースサイト. (2017年1月15日). http://www.asahi.com/articles/ASK1H3PTKK1HUTFK001.html 
  8. ^ “中国、ナトゥナ諸島への“野心”を否定 インドネシアの国際司法機関への提訴を牽制”. 産経新聞. (2015年11月13日). http://www.sankei.com/world/news/151113/wor1511130036-n1.html 

関連項目[編集]