ナイジェル・ルーバック

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ナイジェル・ルーバック (Nigel Roebuck、1946年 - ) は、イギリス自動車評論家イングランドマンチェスター出身。1971年からフォーミュラ1のレポーターを務め、F1の世界において最も大きな影響力を持つライターの一人と見なされる。2007年からはモータースポーツ誌の編集長を務める。

概要[編集]

ルーバックはノース・ヨークシャーギグルズウィック・スクールを卒業し、キース・ダックワースの同窓生であった。彼はフリーランスのライターとして多くの出版社に記事を書き、1975年にはエンバシー・ヒルチームのプレスオフィサーも務めた。同じ頃にオートスポーツ誌にも記事を書き、1977年には同誌のグランプリ特派員となった。

ルーバックの週刊連載のコラムは「5th Column第五列)」と題されたが、スペイン反政府軍の将軍エミリオ・モラ・ビダルのいう「スパイ」とは異なり、1970年代後半から80年代にかけてのドライバー、チームマネージャー、その他の重要なF1関係者たちの内側の視点から書かれた必読のコラムであった。日本でもニューズ出版が特約を結び、日本語訳が同社の『Racing On』で連載された。

彼は誰よりも愛したレースカテゴリーであるF1における活動で、何人かのドライバーと非常に親密な関係を築いた。その中にはジル・ヴィルヌーヴクリス・エイモンケケ・ロズベルグマリオ・アンドレッティエディ・チーバーデレック・ワーウィックアイルトン・セナアラン・プロストといったドライバーが含まれる。

彼はまた、ロードスター時代のアメリカのオーバルレーシングに関する文学の情熱的なコレクターでもある。

2007年末で彼はオートスポーツ誌とウェブサイトでの週刊連載を止め、新たなポジションであるモータースポーツ誌の編集長職に専念することとなった。

ルーバックは1982年にポール・リカール・サーキットルノーF1をドライブしている。また、1988年カナダグランプリではESPNのコメンテーターを務めた。

2018年にはF1パドック殿堂の第1回表彰者に選ばれている。

外部リンク[編集]