トイチ

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トイチとは、消費者金融商工ローンなど貸金業において使われる用語である。

  1. 借入金利が「日で割」の利率であることの略。高金利の俗語。
  2. 都(1)」または「都1」と表記され、正式に貸金業登録をしてはいるが、法外な高金利で貸付けをする闇(やみ)金融業者のこと。

本項では、主に 1. のトイチについて記述する。2. については、節「#闇金融業者」を参照。

概要[編集]

借入金利が「十日で一割」の利率の略であって、年利365%の金利を指す。高金利の俗語としても用いられる。もちろん、利息制限法で定める年利20%を超過しており、かつ、出資法の年利29.2%(金融業が29.2%であり、それ以外は109.5%が限度)をも超過しているので、どちらの法律にも違反する。正規の貸金業者がこのような貸付けを行うことはなく、ヤミ金と呼ばれる違法金融業者によって行われる。このような金融業者は複利法での貸付けを行うので、実質年利は1000~3000%を超える。

トイチで複利の例[編集]

「10日で1割」の利率で複利法による元金100万円の借入れをすると、こうなる。

  • 10日目に10万円の利子が発生する。元金100万円と利子10万円との合計(元利合計)は、110万円になる。そのまま返済を行わずに…
  • 20日目になると、前回の元利合計110万円にさらにトイチの利子11万円が付いて、121万円になる(複利法)。
  • 30日目には133万1000円になる。このまま返済しないでいると…
  • 40日目には146万4100円になる。
  • 50日目には161万510円。
  • ~途中省略~
  • 100日目には259万3740円。
  • ~途中省略~
  • 200日目には672万7487円。
  • ~途中省略~
  • 360日目には3091万2604円に達する。

※10日ごとに返済日が到来するものとし、1円未満の利息は切り捨てている。

実際の借入れに際しては、借入れ時に第1回目の利子を差し引いた形で支払われることが多く、100万円の金銭消費貸借契約(借金契約)を結んだ場合、90万円が支払われる。現金で100万円を受け取ると、元金として112万円(111万1111円)を借り入れたことになる。

また、実際の返済は、10日ごとに支払う形態が多く、完済、利子だけ支払って元金を返済しない「スキップ」または「ジャンプ」と、元金の一部と利子を支払う方法との3種類がある。

類型[編集]

  • トイチ(10日で1割の金利)- 年利 365% (単利)、年利 3142% (複利)
  • トニ(10日で2割の金利) - 年利 730% (単利)、年利 77545% (複利)
  • トサン(10日で3割の金利)- 年利 1095% (単利)、年利 1441791% (複利)
  • トヨン(10日で4割の金利)- 年利 1460% (単利)、年利 21561119% (複利)
  • トゴ(10日で5割の金利) - 年利 1825% (単利)、年利 267504316% (複利)
  • カラス金 - 1日1割

判例[編集]

このような違法金融業者に対しては、法定上限金利以上の利息を支払う義務はなく、トイチなどの悪質な業者に対して、貸付自体が不法原因給付708条)なので、「元金すら返済する義務はない」という判例がある。

  • 不法原因給付として、契約自体が無効であるという判例
    • 東京簡裁H15・2・13判決(平成14年(ハ)第13266号 債務不存在確認請求事件)
  • 支払額のうち、利息部分の返還が命じられた判例
    • 東京簡裁H14・10・24判決(平成14年(ハ)第11334号 不当利得返還請求事件)

闇金融業者[編集]

都(1)」または「都1」と表記されるトイチは、正式に東京都知事の貸金業登録をしてはいるが、法外な高金利で貸付けをする闇金融(ヤミ金)業者のこと。由来は、その登録番号が「都(1)第○○○○○号」というように「都(1)」が付くことによる(「都(1)」の数字「1」は、その金融業者の貸金業登録が初回、または登録後3年以内であることを表している)。こういった業者のほとんどが個人登録であり、高金利によって登録を取り消された業者も多い。また、貸金業法の改正(2010年に完全施行)によって純資産が5000万円以上ないと登録が受けられなくなり、多くの都1業者がこれを理由として登録が取り消された。

関連項目[編集]

  • 闇金融
  • 悪徳商法
  • ミナミの帝王 - 天王寺大原作の漫画及び映画作品。「利息はトイチ」のくだりが定番の決め台詞であるように、主人公の萬田銀次郎が経営する萬田金融の利息はトイチである。
  • 闇金ウシジマくん - 真鍋昌平原作の漫画・テレビドラマ・映画作品。主人公の経営するカウカウファイナンスの利息は基本的に10日で5割(トゴ)であるが、1日3割(ヒサン)、稀にトイチの場合もある。
  • フエール銀行 - ドラえもんのひみつ道具の1つ。預金の利息は「1時間で」1割だが、借入の利息は2割。
  • 賭博黙示録カイジ - 作中では1日3割のカラス金(三羽烏)や10分で3割などの暴利が多数登場する。