デンスケ (録音機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
オープンリール型録音機 ナグラTYPE3
オープンリール型録音機 Stellavox SP8

デンスケとは、取材用可搬型テープレコーダー商標であり、1959年登録・登録番号第543827号のソニーの登録商標である。現在も存続している。

まずソニー製品のヒット(1951年。"M-1")があり、現在ソニーのウェブサイトでは、それの愛称としている。複数のメーカーの同様の製品もそのような愛称で呼ばれたともされ、はっきりしない。由来は毎日新聞に連載されていた漫画『デンスケ』から[1]。一時期主人公の茶刈デンスケが業務として街頭録音を行う事になり、可搬型録音機を携えて町に飛び出し様々な録音に挑む話が連日掲載されていた。

ソニー製品の商標としてはのちのちまで使われているが(民生展開を参照)、放送関係者などの懐古談などでは、1950年代〜1960年代のそれを指して使われる。

「伝助」の当て字が使われる事もある。

概要[編集]

初代"M-1"について述べる。後継機なども多くの部分を踏襲した。ベルトを取りつけ、肩から下げて使う。製品化の設計ポイントは、電池駆動を前提とした消費電力低減と、可搬を目的とした小型・軽量化にあった。消費電力低減のためゼンマイ駆動とした。歩きながら録音する際の揺動を考慮しテープ速度の変動を吸収する目的で、非可搬型に比して大きなフライホイールを内蔵している。一方の手でマイクロフォンを持てるよう、片手で操作できるように設計され、操作部は肩から掛けた状態で天を向くようになっている。

デンスケは放送取材に用いられたほか、雑誌のインタビュー記事取材などにも使われた。現代ではそれら口述取材用途にICレコーダーが多用されている。

民生展開[編集]

ソニーは、民生用の可搬型録音機にもこの名称を冠し、展開を図った。

業務用機材に倣い、野外録音に特化した民生用商品群で、業務用ブランドということを意識したセミプロないしハイアマチュア向けのスペックを備えていた。1973年に発売された、コンパクトカセットを用いた携帯型ステレオテープレコーダ「カセットデンスケ」TC-2850SDは蒸気機関車営業運転終了と相まって、ナマロク(生録音)ブームをもたらした。エルカセットのEL-D8、オープンリールの「オープンデンスケ」TC-5550-2、DATの「デジタルデンスケ」TCD-D10 が存在した。長寿命商品であった「カセットデンスケ」TC-D5Mも2005年で生産が打ち切られた。

業務用の「デジタルデンスケpro」TCD-D10 PROのように、業務用機に逆展開したものもある。

脚注[編集]