ツルウメモドキ

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ツルウメモドキ
Celastrus orbiculatus.jpg
ツルウメモドキ(果実)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: ニシキギ目 Celastrales
: ニシキギ科 Celastraceae
: ツルウメモドキ属 Celastrus[1]
: ツルウメモドキ C. orbiculatus Thunb. var. orbiculatus[2][3]
学名
Celastrus orbiculatus Thunb. var. orbiculatus[2][3]
和名
ツルウメモドキ
英名
Oriental staff vine,
Japanese bittersweet

ツルウメモドキ(蔓梅擬、学名:Celastrus orbiculatus)は、ニシキギ科ツルウメモドキ属落葉つる性木本

特徴[編集]

日本を含め東アジア一帯に自生し、日本では北海道から沖縄までの全域に分布する[4]。日当たりのよい山野や林などに生育し、都市部の植え込みなどにも見られる。

つるは、はじめはまっすぐに伸びるが、他の植物があると伸びやかにからまりながら左から右巻きへ巻き登り[4]、よく生長し他の木を覆うこともある。本年度のつるは緑色をしており、2年目以降は茎は木化して茶褐色になり、皮目が目立つようになって太くなっていき、他に巻き付くものがないと直径5cmにもなる場合もある[4]

は互生し、長さ5 - 12 cmで葉柄は2cm前後。幅の広い卵形から倒卵型もしくは円形で、浅い鋸歯は波型で丸い形状をしており、名の通りウメウメモドキに似る。表面、裏面とも無毛で、全体に薄く紙質で、網目状の葉脈がある[5]。秋には黄葉して葉が落ちる[4]

花は雌雄異株で5月 - 6月頃に開花し、黄緑色ないし淡緑色の数mm程度の小さく地味な花弁が5個つき、葉腋から出た集散花序につく。雄花は5個の雌しべが目立ち、雌花は中心に3裂した柱頭がつく[5]

果実は秋に淡黄色に熟し、3つに裂開し、鮮やかな橙赤色の仮種皮に被われた種子が現れる[6]。種子は鳥に食べられて散布される。

北アメリカには緑化用に導入され装飾用にも使われたが、野生化し外来種として各地に広がり、森林を覆うなど問題となっている。北アメリカ在来種としては近縁の C. scandens があり、両種は交雑可能であるため特に遺伝子汚染が問題視されている。

利用[編集]

果実は、葉が枯れても色鮮やかさを保つため、これが美しいので生け花などリースやインテリアの装飾用素材として使われる[5]

近縁種[編集]

同属はアジアオーストラリアからアメリカに分布する。日本には類似種としてオオツルウメモドキC. stephanotiifolius[7]イワウメヅルC. fragellaris)などがある。

関連画像[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 米倉浩司著 邑田仁監修 『維管束植物分類表』 北隆館、2013年4月、初版、p.78。ISBN 978-4-8326-0975-4
  2. ^ a b 米倉浩司・梶田忠「ツルウメモドキ」『BG Plants 和名−学名インデックス(YList)』、2003年-(2016年4月17日閲覧)
  3. ^ a b 米倉浩司著 邑田仁監修 『日本維管束植物目録』 北隆館、2012年4月、初版、p.130。ISBN 978-4-8326-0970-9
  4. ^ a b c d 谷川栄子 2015, p. 48.
  5. ^ a b c 谷川栄子 2015, p. 49.
  6. ^ 樹皮・葉でわかる樹木図鑑 (2011)、199頁
  7. ^ 日本のレッドデータ検索システム(ツルウメモドキ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年1月10日閲覧。

参考文献[編集]

  • 『樹皮・葉でわかる樹木図鑑』 菱山忠三郎(監修)、成美堂出版、2011年6月ISBN 978-4415310183
  • 谷川栄子 『里山のつる性植物 観察の楽しみ』 NHK出版2015年6月20日、48-49頁。ISBN 978-4-14-040271-9

関連項目[編集]

外部リンク[編集]