ダービートライアルステークス
ダービートライアル[1] Derby Trial Stakes | |
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開催国 | イギリス |
競馬場 | リングフィールド競馬場 |
2017年の情報 | |
距離 |
芝1マイル3ハロン133ヤード (約2334メートル) |
格付け | L[2] |
賞金 | 賞金総額6万ポンド[2] |
出走条件 | 3歳 牡馬・騸馬 |
負担重量 |
9ストーン(約57.15kg)
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ダービートライアルステークス(英: Lingfield Derby Trial)は、イギリスの競馬の競走。ダービーステークスの前哨戦として知られており、2014年はリステッド(L)に序されている[1][3]。
リングフィールド競馬場で行われるため、しばしばリングフィールドダービートライアルと表記されることもある。
概要
[編集]この競走は、毎年5月上旬の土曜日に行われる[4]。
イギリスダービーの前哨戦とされているさまざまな競走の中で[5]、本番で顕著な実績を残している競走である[4]。1932年の創設から2014年までに、本競走の優勝馬がダービーを勝ったものは8頭いる[4]。さらに、本競走では1着にはならなかったが、ダービーを制したものが2頭いる。
また、この競走の優勝馬がのちにセントレジャーステークスを勝ったものとしては、Tulyar、サヤジラオ(Sayajirao)、アルサイド(Alcide)、バスティノ、シルヴァーペイトリアーク(Silver Patriarch)がいる[4]。
この競走を行うリングフィールド競馬場は、ダービーが行われるエプソム競馬場と似た形状をしていて、左回りで、起伏に富み、最後の直線の前にきついコーナーがある[4][5]。距離も概ね1マイル半(約2400メートル)と共通である[注 1]。
1970年にイギリスで競走の格付制度であるグループ制が導入されると、G3に格付けされたが、2013年にリステッドレースに格下げとなった[6][7]。
歴史
[編集]この競走は1932年にイギリスダービーのトライアル競走として創設された[8]。
第1回の優勝馬はエイプリルザフィフス(April the Fifth)で、エイプリルザフィフスはその年のダービーに優勝した[4][9]。
以来、2014年までの間に、この競走の優勝馬がダービーを勝った例は8頭である。エイプリルザフィフス以降は、ミッデイサン(1937年)、タルヤー(1952年)、パーシア(1959年)、ティーノソ(1983年)、スリップアンカー(1985年)、カヤージ(1988年)、ハイライズ(1998年)がいる[4]。
長い間、この競走はグループ3(G3)に格付けされていたが、2013年からリステッドレースに格下げになった[6][7]。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で6月に順延開催となる。
記録
[編集]最多勝騎手
[編集]- Harry Carr - 6勝。1948年、1953年、1957年、1958年、1959年、1961年
最多勝調教師
[編集]- Cecil Boyd-Rochfort - 10勝。1939年、1948年、1949年、1951年、1953年、1957年、1958年、1959年、1960年、1961年
歴代勝馬
[編集]- ※*印は日本輸入馬。国際競走出走のための一時的なものも含む。
1932年~1969年(グループ制導入以前)
[編集]- 1932: April the Fifth
- 1933: Myosotis
- 1934: Medieval Knight
- 1935: Field Trial
- 1936: Barrystar
- 1937: Mid-day Sun
- 1938: Blandstar
- 1939: Hypnotist
- 1940: 中止(第二次世界大戦)
- 1941: 中止(第二次世界大戦)
- 1942: 中止(第二次世界大戦)
- 1943: 中止(第二次世界大戦)
- 1944: 中止(第二次世界大戦)
1970年~2011年(G3時代)
[編集]- ※騎手・調教師については日本語版記事があるもののみカタカナ表記。
年 | 月/日 | 格付 | 勝馬 | 優勝タイム | 騎手 | 調教師 | 備考 |
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1970 | G3 | Meadowville | 2:50.6 | G. Lewis | Michael Jarvis | ||
1971 | G3 | Homeric | ジョー・マーサー (競馬) | William R. Hern | |||
1972 | G3 | Charling | 2:52.0 | J. Lindley | Gordon Smyth | ||
1973 | G3 | Ksar | ウィリー・カーソン | Bernard van Cutsem | |||
1974 | G3 | Bustino | 2:39.8 | ジョー・マーサー | William R. Hern | ||
1975 | G3 | Patch | 2:40.5 | パット・エデリー | Peter Walwyn | ||
1976 | G3 | Norfolk Air | 2:37.6 | R. Hutchinson | ジョン・ダンロップ | ||
1977 | G3 | Caporello | 2:51.3 | E. Eldin | G. A. Pritchard-Gordon | ||
1978 | G3 | Whitstead | B. Taylor | H. Ryan Price | |||
1979 | G3 | *ミルフォード | ジョー・マーサー | William R. Hern | |||
1980 | G3 | Ginistrelli | 2:36.54 | ジョー・マーサー | ヘンリー・セシル | ||
1981 | G3 | Riberetto | Philip Robinson | Ron Boss | |||
1982 | G3 | Jalmood | ウィリー・カーソン | ジョン・ダンロップ | |||
1983 | G3 | Teenoso | 2:54.63 | スティーブ・コーゼン | Geoff Wragg | ||
1984 | G3 | Alphabatim | Brian Rouse | Guy Harwood | |||
1985 | G3 | Slip Anchor | 2:37.45 | スティーブ・コーゼン | ヘンリー・セシル | ||
1986 | G3 | Mashkour | 2:43.54 | スティーブ・コーゼン | ヘンリー・セシル | ||
1987 | G3 | Legal Bid | 2:32.03 | スティーブ・コーゼン | ヘンリー・セシル | ||
1988 | 5/07 | G3 | Kahyasi | 2:39.00 | レイ・コクレーン | Luca Cumani | |
1989 | 5/13 | G3 | *カコイーシーズ | 2:30.89 | Greville Starkey | Guy Harwood | |
1990 | 5/12 | G3 | *ロックホッパー | 2:28.35 | ウォルター・スウィンバーン | マイケル・スタウト | |
1991 | 5/11 | G3 | Corrupt | 2:27.01 | キャッシュ・アスムッセン | Neville Callaghan | |
1992 | 5/09 | G3 | Assessor | 2:31.65 | ウォルター・スウィンバーン | Richard Hannon, Sr. | |
1993 | 5/08 | G3 | Bob's Return | 2:25.34 | Philip Robinson | Mark Tompkins | |
1994 | 5/07 | G3 | Hawker's News | 2:34.42 | ウォルター・スウィンバーン | マイケル・スタウト | |
1995 | 5/13 | G3 | Munwar | 2:25.37 | ウィリー・カーソン | Peter Walwyn | |
1996 | 5/11 | G3 | Mystic Knight | 2:25.79 | ランフランコ・デットーリ | Roger Charlton | |
1997 | 5/10 | G3 | Silver Patriarch | 2:34.44 | パット・エデリー | ジョン・ダンロップ | |
1998 | 5/09 | G3 | *ハイライズ | 2:24.80 | ランフランコ・デットーリ | Luca Cumani | |
1999 | 5/08 | G3 | Lucido | 2:30.31 | Richard Quinn | ジョン・ダンロップ | |
2000 | 5/13 | G3 | Saddler's Quest | 2:35.24 | Kevin Darley | Gerard Butler | |
2001 | 5/12 | G3 | Perfect Sunday | 2:30.37 | Richard Hughes | バリー・ヒルズ | |
2002 | 5/11 | G3 | Bandari | 2:28.47 | Kevin Darley | Mark Johnston | |
2003 | 5/10 | G3 | Franklins Gardens | 2:33.23 | ダリル・ホランド | Mark Tompkins | |
2004 | 5/08 | G3 | Percussionist | 2:38.30 | ランフランコ・デットーリ | John Gosden | |
2005 | 5/07 | G3 | Kong | 2:34.51 | Richard Quinn | ジョン・ダンロップ | |
2006 | 5/13 | G3 | Linda's Lad | 2:29.25 | クリストフ・スミヨン | アンドレ・ファーブル | |
2007 | 5/12 | G3 | Aqaleem | 2:31.46 | Richard Hills | Marcus Tregoning | |
2008 | 5/10 | G3 | Alessandro Volta | 2:28.91 | ジョニー・ムルタ | エイダン・オブライエン | |
2009 | 5/09 | G3 | Age of Aquarius | 2:29.93 | ジョニー・ムルタ | エイダン・オブライエン | |
2010 | 5/08 | G3 | Bullet Train | 2:32.48 | トム・クウィリー | ヘンリー・セシル | |
2011 | 5/07 | G3 | Dordogne | 2:29.50 | Neil Callan | Mark Johnston | |
2012 | 5/12 | G3 | Main Sequence | 2:28.83 | Ted Durcan | David Lanigan |
※2012年はオールウェザーで1マイル4ハロン(約2414メートル)で施行[10]。
2013年以降(リステッドレース)
[編集]- 2013: Nevis
- 2014: Snow Sky
- 2015: Kilimanjaro
- 2016: Humphrey Bogart
- 2017: Best Solution
- 2018: Knight To Behold
- 2019: Anthony Van Dyck
- 2020: English King
- 2021: Third Realm
- 2022: United Nations
- 2023: Military Order
- 2024: Ambiente Friendly
脚注
[編集]参考文献・出典
[編集]各回結果
[編集]注釈
[編集]- ^ 6月初旬のダービーにとって、「前哨戦」と目される競走は広くあり、時期では4月上旬から5月下旬まである。1マイルで行われる2000ギニーもその一つであり、「前哨戦(Trial)」とはいえ、同距離の1マイル半で行われる競走というのは多くはない。
出典
[編集]- ^ a b IFHA Betfred Derby Trial S2014年6月12日閲覧。
- ^ a b 2014 International Cataloguing Standards Book2014年12月25日閲覧。
- ^ ICSC 2014 イギリス格付競走一覧
- ^ a b c d e f g FRIXO Lingfield Derby Trial Stakes Betting2014年6月25日閲覧。
- ^ a b NAPIT A Brief History Of Lingfield Derby Trial2014年6月25日閲覧。
- ^ a b the-racehorce.com 2013年3月5日付 Eight races upgraded by European Pattern Committee
- ^ a b Galopp-Sieger Lingfield Derby Trial Stakes2014年6月12日閲覧。
- ^ グラスゴーヘラルド紙 1932年5月21日付 DERBY TRIAL SWEEPSTAKES 出走予定馬2014年6月24日閲覧。
- ^ グラスゴーヘラルド紙 1932年5月23日付 DERBY TRIAL SWEEPSTAKES2014年6月24日閲覧。
- ^ レーシングポスト 2012年結果2014年6月26日閲覧。
関連項目
[編集]- ダービーステークス
- オークストライアルステークス - 本競走と同日に施行されるオークスへのトライアル競走。
- ディーステークス - 同時期に施行されるダービーステークスへのステップ競走。